ソーバル Research Memo(3):減益決算だが、第4四半期より営業利益率は回復
[17/04/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2017年2月期連結決算
ソーバル<2186>の2017年2月期連結業績(2016年3月〜2017年2月期累計)は、売上高が前期比2.6%増の7,914百万円、営業利益が同19.2%減の493百万円、経常利益が同19.5%減の500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.2%減の347百万円となった。計画比では、売上高で1.1%、営業利益で20.4%の未達となったほか、営業利益率も計画では7.8%を予想していたが、6.2%での着地となった。
(1) 主な増減要因と四半期営業利益率の推移
増収要因は、既存顧客の受注増や新規顧客からの受注、前期に連結子会社化したアンドールシステムサポートの収益化をはじめとする再編成に成功したことが大きかった。また、重点的に取り組むとしていた日立<6501>グループとの取引も自動運転関連を中心に本格的に進展したようだ。一方で、主な減益要因は新卒社員の売上寄与のタイミングが例年より遅れたこと、自動運転関連で人員配置を積極的に行ったこと、一部に不採算案件の発生があったことの3つ。不採算案件は、要件の不一致や見積りより工数が増加したことにより発生したが、既に2017年2月期に大部分が完了しており、一過性要因と言える。新卒社員の売上寄与のタイミングの遅れについては、前述の通り同社が新卒採用に主軸を置いているため入社から戦力化まで1年弱かかっていることによる。最後の自動運転については、同社が最も注力している将来の成長分野の位置付けであり、戦略的に人員を同分野に配置した。つまり、利益率の高い既存事業から、投資段階にあるAI・自動運転の分野へ人員を振り分けたことにより利益率が低下したというのが背景である。
2017年2月期連結営業利益率を四半期別に見ていくと、第1四半期には6.7%であったが、第2四半期に5.9%、第3四半期に5.8%と低下した。しかしながら、不採算案件は解消に向かっており利益圧迫は一時的との会社側の説明を裏付けるように第4四半期には6.5%まで回復しており、今後の推移を見守らなければならないが、不採算案件の解消などでもう一段の回復は見込めるだろう。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
<HN>
1. 2017年2月期連結決算
ソーバル<2186>の2017年2月期連結業績(2016年3月〜2017年2月期累計)は、売上高が前期比2.6%増の7,914百万円、営業利益が同19.2%減の493百万円、経常利益が同19.5%減の500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.2%減の347百万円となった。計画比では、売上高で1.1%、営業利益で20.4%の未達となったほか、営業利益率も計画では7.8%を予想していたが、6.2%での着地となった。
(1) 主な増減要因と四半期営業利益率の推移
増収要因は、既存顧客の受注増や新規顧客からの受注、前期に連結子会社化したアンドールシステムサポートの収益化をはじめとする再編成に成功したことが大きかった。また、重点的に取り組むとしていた日立<6501>グループとの取引も自動運転関連を中心に本格的に進展したようだ。一方で、主な減益要因は新卒社員の売上寄与のタイミングが例年より遅れたこと、自動運転関連で人員配置を積極的に行ったこと、一部に不採算案件の発生があったことの3つ。不採算案件は、要件の不一致や見積りより工数が増加したことにより発生したが、既に2017年2月期に大部分が完了しており、一過性要因と言える。新卒社員の売上寄与のタイミングの遅れについては、前述の通り同社が新卒採用に主軸を置いているため入社から戦力化まで1年弱かかっていることによる。最後の自動運転については、同社が最も注力している将来の成長分野の位置付けであり、戦略的に人員を同分野に配置した。つまり、利益率の高い既存事業から、投資段階にあるAI・自動運転の分野へ人員を振り分けたことにより利益率が低下したというのが背景である。
2017年2月期連結営業利益率を四半期別に見ていくと、第1四半期には6.7%であったが、第2四半期に5.9%、第3四半期に5.8%と低下した。しかしながら、不採算案件は解消に向かっており利益圧迫は一時的との会社側の説明を裏付けるように第4四半期には6.5%まで回復しており、今後の推移を見守らなければならないが、不採算案件の解消などでもう一段の回復は見込めるだろう。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
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