ワコム Research Memo(3):ペンタブレット完成品の自社ブランドでの販売と、パーツのOEM供給が事業の2本柱
[17/06/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
2. 事業部門と主要製品
ワコム<6727>の製品は “ペンタブレット”と呼ばれるコンピュータ入力用のデバイスだ。一般的に利用されているマウスを使っても絵や文字を書くことは可能だが、ポインティングの精度が低いため思いどおりの線を描くことは難しい。そこで筆記具たるデジタルペンとタブレット(石板に由来)を用いて精密な絵や文字を簡単に入力することを可能にした器具がペンタブレットだ。
ペンタブレットは主として、コンピュータ上でデザインやイラスト、グラフィックス等を制作する際に利用されている。マウスに比べて正確な操作が可能で、製品によっては筆圧やペンの傾きなども検知してより繊細にタッチを表現できるものもあるためだ。
ペンタブレットと液晶ディスプレイを統合して、デジタルペンで液晶画面に直接描画できるようにしたものもある。後述する同社の製品区分において“ディスプレイ”と称されている液晶ペンタブレット(一部製品は“モバイル”にも含まれている)がそれに当たる。通常のペンタブレットに比べて高価だが、直感的な入力が可能であるため、クリエイターの間では普及が進んでいる。
同社の事業部門は「ブランド製品事業」、「テクノロジーソリューション事業」及び「その他事業」の3部門から成る。ブランド製品事業はワコムブランドでペンタブレットの完成品や入力用ペンなどを、クリエイターや愛好家といったクリエイティブ・ユーザーから一般消費者、あるいはビジネスユース向けに販売する事業だ。テクノロジーソリューション事業は同社のペンタブレットの部品(デジタルペン、センサー、コントロールIC等)をタブレットやスマートフォンのメーカーにOEM供給する事業。その他事業は、エンジニアリングソリューション事業と称する電気設計用CADシステムの開発・販売事業となっている。
事業区分、製品区分、主要製品別の売上高内訳を見ると、2017年3月期実績ベースでは、ブランド製品事業61%、テクノロジーソリューション事業37.5%、その他事業1.0%となっている。ブランド製品事業の中ではクリエイティブビジネス向けが特に大きな構成比を占めている。その中で製品別としてはペンタブレットとディスプレイが大きな比重を占めている。
部品のOEM供給であるテクノロジーソリューション事業は全体の37.5%を占めている。用途別ではスマートフォン、タブレット、ノートPCの3つがある。特に大きいのはスマートフォン向けとなっている。タブレット向けとノートPCについては、両者の垣根が低くなってきており、近年はペンタブレットを採用したノートPCがタブレットPCへと移行している状況となっている。それを反映し、2018年3月期からは一本化されて開示される見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<NB>
2. 事業部門と主要製品
ワコム<6727>の製品は “ペンタブレット”と呼ばれるコンピュータ入力用のデバイスだ。一般的に利用されているマウスを使っても絵や文字を書くことは可能だが、ポインティングの精度が低いため思いどおりの線を描くことは難しい。そこで筆記具たるデジタルペンとタブレット(石板に由来)を用いて精密な絵や文字を簡単に入力することを可能にした器具がペンタブレットだ。
ペンタブレットは主として、コンピュータ上でデザインやイラスト、グラフィックス等を制作する際に利用されている。マウスに比べて正確な操作が可能で、製品によっては筆圧やペンの傾きなども検知してより繊細にタッチを表現できるものもあるためだ。
ペンタブレットと液晶ディスプレイを統合して、デジタルペンで液晶画面に直接描画できるようにしたものもある。後述する同社の製品区分において“ディスプレイ”と称されている液晶ペンタブレット(一部製品は“モバイル”にも含まれている)がそれに当たる。通常のペンタブレットに比べて高価だが、直感的な入力が可能であるため、クリエイターの間では普及が進んでいる。
同社の事業部門は「ブランド製品事業」、「テクノロジーソリューション事業」及び「その他事業」の3部門から成る。ブランド製品事業はワコムブランドでペンタブレットの完成品や入力用ペンなどを、クリエイターや愛好家といったクリエイティブ・ユーザーから一般消費者、あるいはビジネスユース向けに販売する事業だ。テクノロジーソリューション事業は同社のペンタブレットの部品(デジタルペン、センサー、コントロールIC等)をタブレットやスマートフォンのメーカーにOEM供給する事業。その他事業は、エンジニアリングソリューション事業と称する電気設計用CADシステムの開発・販売事業となっている。
事業区分、製品区分、主要製品別の売上高内訳を見ると、2017年3月期実績ベースでは、ブランド製品事業61%、テクノロジーソリューション事業37.5%、その他事業1.0%となっている。ブランド製品事業の中ではクリエイティブビジネス向けが特に大きな構成比を占めている。その中で製品別としてはペンタブレットとディスプレイが大きな比重を占めている。
部品のOEM供給であるテクノロジーソリューション事業は全体の37.5%を占めている。用途別ではスマートフォン、タブレット、ノートPCの3つがある。特に大きいのはスマートフォン向けとなっている。タブレット向けとノートPCについては、両者の垣根が低くなってきており、近年はペンタブレットを採用したノートPCがタブレットPCへと移行している状況となっている。それを反映し、2018年3月期からは一本化されて開示される見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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