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デリカフーズ Research Memo(4):ファミリーレストラン向けを中心にカット野菜の販売が好調

注目トピックス 日本株
■デリカフーズ<3392>の業績動向

2. 業態別、部門別、エリア別動向
業態別の売上動向を見ると、売上高の過半を占めるファミリーレストラン向けが前期比11.8%増となったほか、喫茶・カフェ向けが同15.2%増、食品メーカー向けが同16.1%増、給食向けが同16.2%増とそれぞれ好調に推移した。一方、減収となったのはアミューズメント、弁当・総菜、コンビニベンダー向けだが、規模的には小さく大勢には影響なかった。

部門別売上高では、カット野菜が前期比12.1%増の12,841百万円(真空加熱野菜含む)、ホール野菜が同6.7%増の17,412百万円、その他が同10.2%増の4,202百万円となった。厨房での省力化や調理の短時間化、ごみ減量化、衛生面のメリットから外食、中食業界問わず、カット野菜の売上高が拡大している。その他部門については日配品や業務委託分の売上高が好調に推移した。また、2015年5月より開始した韓国企業2社向けのコンサルティングサービス(カット野菜の製造ノウハウの供与)も継続しており、前期並みの売上高を計上した。

エリア別の業績を見ると関東地区(東北、九州地区含む)の売上高は前期比10.1%増の22,538百万円、経常利益は同66.0%減の144百万円となった。西東京FSセンターの稼働等によって、新規顧客の開拓や既存顧客での取引シェアが拡大し売上高は好調に推移したが、利益面では天候不順の影響による野菜調達価格の高騰や野菜品質悪化に伴うカット野菜の作業効率低下及び廃棄ロスの増加があったこと、西東京FSセンターの立ち上げ費用等が減益要因となった。

東海地区の売上高は前期比0.1%増の5,077百万円、経常利益は同28.2%増の192百万円となった。売上高は大手外食チェーンの購買比率見直しやキャンペーン縮小等に伴う既存顧客の販売減があったものの、新規顧客の獲得でカバーして前期並みの水準を維持した。また、利益面では天候不順によるマイナスの影響を、在庫管理の徹底による廃棄ロスの削減や物流体制の整備による物流コスト削減でカバーして2ケタ増益となった。

近畿地区の売上高は前期比16.4%増の6,940百万円、経常利益は同175.9%増の214百万円となった。売上高は2015年4月に開設した奈良FSセンターの稼働率向上や、積極的な営業活動による新規顧客の獲得が寄与して、エリア別では最も高い増収率となった。利益面では、天候不順の影響やISO22000取得のための設備投資による減価償却費の増加を増収効果でカバーしで大幅増益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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