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シュッピン Research Memo(5):主力のカメラ、時計はともに順調に拡大

注目トピックス 日本株
■シュッピン<3179>の業績の動向

2. 事業セグメント別動向
(1) カメラ事業
セグメント業績は売上高18,131百万円(前期比9.4%増)、営業利益1,442百万円(同23.4%増)となった。期初に大手カメラメーカーのフラッグシップ機が発売され、新製品販売を押し上げると期待されたが熊本地震の影響で入荷が停滞し、機会ロスとなった。この要因は下半期には完全に払拭されたが、上半期の機会ロス分はそのまま残った形で、売上高は前期比9.4%増にとどまった。EC売上高は前期比20.7%増となった。レビューページの充実や商品画像の充実(30カットに増加)に加え、新たに開始したOne to Oneマーケティングも貢献し、EC売上高を押し上げたとみられる。店舗売上高の減収は前期にあったインバウンド需要(免税売上高)の反動減が原因で、国内ユーザーベースではきっちりと増収を確保した。

(2) 時計事業
セグメント業績は売上高6,013百万円(前期比13.4%増)、営業利益307百万円(同33.0%増)となった。EC売上高が順調に伸びて前期比22.4%増となった。第2四半期からスタートしたブランド毎の買取専用ページや入荷ページの作成に加え、カメラ同様、画像、コメントの充実や在庫の拡充などが貢献したとみられる。また、これらの施策はEC販売に占める自社サイト比率の上昇にも貢献し、自社サイト比率は前期の50.4%から2017年3月期は約70.1%に高まった。ECモールに対する支払手数料を節約できるため、自社サイト比率の向上は利益にも貢献し、営業利益の大幅増益につながった。

(3) 筆記具事業
セグメント業績は売上高511百万円(前期比8.6%増)、営業利益46百万円(同14.4%減)と増収減益なった。同社はオリジナルインクや人気シリーズのインクの充実に加え、書斎の各種小物の品ぞろえを充実させて専門店としての特色を打ち出して販売増に努めた。そうしたなか、2016年6月に「KINGDOM NOTE Yahoo!ショッピング店」を出店したことが奏功してEC売上高が前期比11.5%と伸びた。利益面では売上増に向けた経費が増加したため、同14.4%の減益となった。

(4) 自転車事業
セグメント業績は、売上高339百万円(前期比5.8%減)、営業損失14百万円(前期は7百万円の損失)と、減収・損失拡大で着地した。EC売上高は前期比6.1%増と回復したが、他社ポータルサイト店での販売が増えた結果、支払手数料が増加し、利益に対してはマイナスインパクトとなった。店舗売上は客数・単価ともに下落し、同29.9%減と低迷した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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