デジアーツ Research Memo(1):WebフィルタリングソフトでシェアNo.1。新たな成長ステージ軌道に
[17/06/29]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
デジタルアーツ<2326>は、Webフィルタリング※及び電子メールフィルタリングを中心とするインターネットセキュリティ関連ソフトウェアの企画、開発、販売を手掛ける情報セキュリティメーカー。製品の企画・開発から販売・サポートまでを自社で行い、サポート、ソフトウェアバージョンアップ、Webフィルタリングデータベースの早期提供など企業や個人のユーザーニーズに素早く対応できる体制を整えている。フィルタリング製品の根幹を支える国内最大級のWebフィルタリングデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力などが高く評価され、Webフィルタリングソフトの国内シェアはNo.1となっている。
※ フィルタリングソフトは、利用者の設定によってインターネット上のサイトを閲覧するものとしないものに分別する機能を有するソフトウェア。ウイルス対策ソフトがウイルス侵入の危険から「パソコン・スマートフォンなどを守る」ものに対し、フィルタリングソフトとは、利用者が意図しないネットの危険にさらされるのを防ぐ、言わば「人を守る」ソフトである。
2017年3月期連結業績は、売上高が前期比26.4%増の5,058百万円、営業利益は同81.2%増の1,824百万円、経常利益は同82.2%増の1,811百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同106.1%増の1,125百万円となり、売上高、利益ともに過去最高を記録した。海外の先行投資を積極的に行ったものの、「自治体セキュリティクラウド」「自治体セキュリティ強靭化対策」関連の売上が拡大したこと、官公庁向け「i-FILTER」の大規模新規案件を獲得したこと、国内の「FinalCode」の売上が拡大したこと、コンサルティング案件の受注が順調に進捗したこと、などが好業績の要因である。
2018年3月期については、売上高が同10.7%増の5,600百万円、営業利益は同9.6%増の2,000百万円、経常利益は同10.4%増の2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同10.2%増の1,240百万円と増収増益を見込んでいる。2017年3月期と同様に海外事業の先行投資負担約3.2億円が発生するものの、企業向け・公共向けともに、情報セキュリティ対策の潜在需要が十分にあり販売拡大が見込まれることなど、国内事業の好調が続くと見ていることによる。
弊社では、1)同社の期初会社計画は保守的な数値となる傾向がある、2)企業向け市場で、前期やや伸び悩んだパートナーの拡販活動が今期復調する見込みで、企業向けにオーガニックに約4億円の新規獲得が可能である、3)公共向け市場で、自治体クラウドセキュリティ対応のフォローの風が依然と継続しており、まだ「Final Code」へのニーズのポテンシャルが十分ある、4)9月リリース予定の新製品を始め、製品のラインアップが充実し、個別サービスごとの未導入企業に対するクロスセルで拡販に勢いがつく、5)海外も米国に加え、アジアでの立ち上がりが期待できる、などを考慮すると、会社計画は保守的で上振れ余地があると見る。
株主還元については、経営基盤の一層の強化と市場の急激な拡大を視野に入れたWebフィルタリング・電子メールフィルタリング他情報セキュリティソフトの普及に備えた投資資金確保のため、内部留保を確保しつつ安定した配当を継続して実施していくことが基本方針で、目標配当性向を連結当期純利益の約30%としている。2017年3月期は24円(配当性向29.7%)を実施予定で、2018年3月期については配当性向31.2%となる28円(中間配当14円)を計画している。
■Key Points
・2017年3月期決算は売上高、利益ともに過去最高を更新
・自治体情報セキュリティ対策強化に加え、法改正等が事業拡大の追い風に
・2017年9月に新製品(外部からの標的型攻撃対策)投入予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)
<TN>
デジタルアーツ<2326>は、Webフィルタリング※及び電子メールフィルタリングを中心とするインターネットセキュリティ関連ソフトウェアの企画、開発、販売を手掛ける情報セキュリティメーカー。製品の企画・開発から販売・サポートまでを自社で行い、サポート、ソフトウェアバージョンアップ、Webフィルタリングデータベースの早期提供など企業や個人のユーザーニーズに素早く対応できる体制を整えている。フィルタリング製品の根幹を支える国内最大級のWebフィルタリングデータベースと、世界27の国と地域で特許を取得した技術力などが高く評価され、Webフィルタリングソフトの国内シェアはNo.1となっている。
※ フィルタリングソフトは、利用者の設定によってインターネット上のサイトを閲覧するものとしないものに分別する機能を有するソフトウェア。ウイルス対策ソフトがウイルス侵入の危険から「パソコン・スマートフォンなどを守る」ものに対し、フィルタリングソフトとは、利用者が意図しないネットの危険にさらされるのを防ぐ、言わば「人を守る」ソフトである。
2017年3月期連結業績は、売上高が前期比26.4%増の5,058百万円、営業利益は同81.2%増の1,824百万円、経常利益は同82.2%増の1,811百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同106.1%増の1,125百万円となり、売上高、利益ともに過去最高を記録した。海外の先行投資を積極的に行ったものの、「自治体セキュリティクラウド」「自治体セキュリティ強靭化対策」関連の売上が拡大したこと、官公庁向け「i-FILTER」の大規模新規案件を獲得したこと、国内の「FinalCode」の売上が拡大したこと、コンサルティング案件の受注が順調に進捗したこと、などが好業績の要因である。
2018年3月期については、売上高が同10.7%増の5,600百万円、営業利益は同9.6%増の2,000百万円、経常利益は同10.4%増の2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同10.2%増の1,240百万円と増収増益を見込んでいる。2017年3月期と同様に海外事業の先行投資負担約3.2億円が発生するものの、企業向け・公共向けともに、情報セキュリティ対策の潜在需要が十分にあり販売拡大が見込まれることなど、国内事業の好調が続くと見ていることによる。
弊社では、1)同社の期初会社計画は保守的な数値となる傾向がある、2)企業向け市場で、前期やや伸び悩んだパートナーの拡販活動が今期復調する見込みで、企業向けにオーガニックに約4億円の新規獲得が可能である、3)公共向け市場で、自治体クラウドセキュリティ対応のフォローの風が依然と継続しており、まだ「Final Code」へのニーズのポテンシャルが十分ある、4)9月リリース予定の新製品を始め、製品のラインアップが充実し、個別サービスごとの未導入企業に対するクロスセルで拡販に勢いがつく、5)海外も米国に加え、アジアでの立ち上がりが期待できる、などを考慮すると、会社計画は保守的で上振れ余地があると見る。
株主還元については、経営基盤の一層の強化と市場の急激な拡大を視野に入れたWebフィルタリング・電子メールフィルタリング他情報セキュリティソフトの普及に備えた投資資金確保のため、内部留保を確保しつつ安定した配当を継続して実施していくことが基本方針で、目標配当性向を連結当期純利益の約30%としている。2017年3月期は24円(配当性向29.7%)を実施予定で、2018年3月期については配当性向31.2%となる28円(中間配当14円)を計画している。
■Key Points
・2017年3月期決算は売上高、利益ともに過去最高を更新
・自治体情報セキュリティ対策強化に加え、法改正等が事業拡大の追い風に
・2017年9月に新製品(外部からの標的型攻撃対策)投入予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)
<TN>