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日本ライフL Research Memo(4):専門商社・メーカーとして循環器医療機器業界で多くの役割を果たす

注目トピックス 日本株
■会社概要

3. 流通構造
販売体制としては、北海道から沖縄まで日本全国36の営業拠点(2017年3月期末)があり、高度な専門知識を持ったスタッフが医療関係者のサポートを行っている。日本ライフライン<7575>の販売先は医療機関及び販売代理店であるが、医療機関への直接販売は僅かであり、その多くが販売代理店を通じての販売となっている。営業担当者は医療機関に対する製品情報の提供等の専門的業務に専念し、商品在庫の補充や販売に係る事務等について販売代理店の協力を得ることにより、効率的な営業形態をとっている。

商品の仕入について、同社は欧米を中心とする海外メーカーと独占販売契約を締結しており、同種の医療機器であれば1社の商品のみを取り扱う。また国内における薬事承認の取得や、円滑に医療機器を普及させるための学会等を通じたマーケティング、教育などをメーカーに近い立場で行っている。さらに商品を医療機関に預け、使用された時点で売上計上する預託販売という医療機器業界に特有の商習慣があることから、メーカーや販売代理店に代わって在庫負担がある。しかしこれらの負担を負う代わりに、同社の仕入商品における売上総利益率は平均40%から45%であり、一般的な商社としての利益率を超えている。国内における2次的な流通を行う販売代理店は複数社の製品を扱うことができ、在庫負担が軽いものの、売上総利益率が20%を下回る水準である企業が多いことを踏まえると両者の事業形態が異なることが明確である。

また、メーカーとして自社製品の開発及び製造を行っており、現在、国内に研究開発拠点(リサーチセンター)と3ヵ所の製造拠点(戸田ファクトリー、小山ファクトリー、市原ファクトリー)を有している。

自社でガイドワイヤー、EPカテーテルやアブレーションカテーテルの開発・製造を手掛けるほか、M&Aによるポートフォリオの拡大も進めてきた。2009年には当時国内メーカーとして唯一人工血管を製造していたウベ循研(JUNKEN MEDICAL株式会社に改称)を買収し、人工血管を自社製品として取り込んでいる。また、2010年にはガイドワイヤーやバルーンカテーテルを製造するSYNEXMEDグループ(香港・深セン)を子会社化し、新たにバルーンカテーテルを製品ラインナップに追加した。なお、人工血管の開発・製造を行うJUNKEN MEDICAL社については、開発・製造におけるシナジーや効率化を見込んで、2017年4月に同社に吸収合併した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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