エイジア Research Memo(1):EC市場の拡大を追い風に、業績は2ケタ成長が続く見通し
[17/06/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
エイジア<2352>は、企業向けに電子メール配信システム等の販売促進・マーケティングソリューションサービスを展開している。売上高の過半はクラウドサービスを中心としたストック型ビジネスとなっており、高収益性と安定性を兼ね備えているほか、無借金経営で好財務体質であることが特徴となっている。2016年8月に東証マザーズ市場から第2部市場に市場変更となっている。
1. 2017年3月期は過去最高業績を更新
5月10日付で発表された2017年3月期の連結業績は、売上高で前期比16.1%増の1,330百万円、営業利益で同20.0%増の287百万円となり、過去最高業績を更新した。電子メール配信システムを中心にクラウドサービスが前期比16.8%増収と好調に推移したことに加えて、ライセンス販売も大型案件の獲得で増加したことが要因だ。ただ、新製品の「WEBCAS Auto Relations (以下、WEBCAS AR)」については、計画を下回った。現在、簡易機能版のVer.2の販売を行っているが、Ver.1について想定以上に導入工程数が多くなることが判明し、現在製品改良を進めており2018年3月期中にVer.3としてリリースする予定となっている。また、AI機能を実装したVer.4については2019年3月期のリリースを目指して開発を進めている。
2. 2018年3月期もクラウドサービスの成長により増収増益が続く
2018年3月期の連結業績は、売上高で前期比8.6%増の1,445百万円、営業利益で同10.8%増の318百万円と増収増益が続く見通し。今期はライセンス販売が一服するため、増収率は若干鈍化するが、EC市場の拡大を背景に電子メール配信システム等の販促・マーケティングツールに対する引き合いは依然旺盛で、クラウドサービスを中心に順調な成長が見込まれる。なお、2018年3月期は5本の新製品をリリースする予定だが、このうち4本はメール配信システム等の既存製品のバージョンアップとなり、残り1つは更なる大きな市場をターゲットにしたマーケティング関連の新製品を予定している。
3. 中期経営計画を発表
同社が発表した3ヶ年の中期経営計画では、最終年度となる2020年3月期に売上高で1,870百万円、営業利益で502百万円を目標とし、売上高、利益ともに2ケタ成長が続く見通し。売上高営業利益率は、クラウドサービスの構成比が高まることで2017年3月期実績の21.6%から26.8%まで上昇し、長期的には30%を目標としている。既存製品の機能向上やAI技術を活用した新製品の開発、コンサルティング力の強化を進めることで、クラウドサービスの売上拡大を進めていく。株主還元としては、配当性向30%前後を目安に収益拡大とともに配当成長も進めていきたい考えだ。2018年3月期の1株当たり配当金は、前期比実質3.0円増配の15.5円(配当性向30.4%)と9期連続の増配を予定している。
■Key Points
・電子メール配信システムの大手で、配信性能は業界トップクラス
・2018年3月期もクラウドサービスを中心に増収増益見通し
・AI技術の活用により、今後も年率2ケタ成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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エイジア<2352>は、企業向けに電子メール配信システム等の販売促進・マーケティングソリューションサービスを展開している。売上高の過半はクラウドサービスを中心としたストック型ビジネスとなっており、高収益性と安定性を兼ね備えているほか、無借金経営で好財務体質であることが特徴となっている。2016年8月に東証マザーズ市場から第2部市場に市場変更となっている。
1. 2017年3月期は過去最高業績を更新
5月10日付で発表された2017年3月期の連結業績は、売上高で前期比16.1%増の1,330百万円、営業利益で同20.0%増の287百万円となり、過去最高業績を更新した。電子メール配信システムを中心にクラウドサービスが前期比16.8%増収と好調に推移したことに加えて、ライセンス販売も大型案件の獲得で増加したことが要因だ。ただ、新製品の「WEBCAS Auto Relations (以下、WEBCAS AR)」については、計画を下回った。現在、簡易機能版のVer.2の販売を行っているが、Ver.1について想定以上に導入工程数が多くなることが判明し、現在製品改良を進めており2018年3月期中にVer.3としてリリースする予定となっている。また、AI機能を実装したVer.4については2019年3月期のリリースを目指して開発を進めている。
2. 2018年3月期もクラウドサービスの成長により増収増益が続く
2018年3月期の連結業績は、売上高で前期比8.6%増の1,445百万円、営業利益で同10.8%増の318百万円と増収増益が続く見通し。今期はライセンス販売が一服するため、増収率は若干鈍化するが、EC市場の拡大を背景に電子メール配信システム等の販促・マーケティングツールに対する引き合いは依然旺盛で、クラウドサービスを中心に順調な成長が見込まれる。なお、2018年3月期は5本の新製品をリリースする予定だが、このうち4本はメール配信システム等の既存製品のバージョンアップとなり、残り1つは更なる大きな市場をターゲットにしたマーケティング関連の新製品を予定している。
3. 中期経営計画を発表
同社が発表した3ヶ年の中期経営計画では、最終年度となる2020年3月期に売上高で1,870百万円、営業利益で502百万円を目標とし、売上高、利益ともに2ケタ成長が続く見通し。売上高営業利益率は、クラウドサービスの構成比が高まることで2017年3月期実績の21.6%から26.8%まで上昇し、長期的には30%を目標としている。既存製品の機能向上やAI技術を活用した新製品の開発、コンサルティング力の強化を進めることで、クラウドサービスの売上拡大を進めていく。株主還元としては、配当性向30%前後を目安に収益拡大とともに配当成長も進めていきたい考えだ。2018年3月期の1株当たり配当金は、前期比実質3.0円増配の15.5円(配当性向30.4%)と9期連続の増配を予定している。
■Key Points
・電子メール配信システムの大手で、配信性能は業界トップクラス
・2018年3月期もクラウドサービスを中心に増収増益見通し
・AI技術の活用により、今後も年率2ケタ成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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