ハマキョウ Research Memo(2):17/3期は過去最高営業収益を達成、18/3期に営業収益1,000億円へ
[17/07/03]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2017年3月期連結決算
2017年5月9日に発表したハマキョウレックス<9037>の2017年3月期連結決算は、営業収益が99,191百万円(前期比4.2%増)、営業利益が7,948百万円(同2.0%減)、経常利益が8,420百万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が5,053百万円(同6.9%増)となった。営業減益となったが、そのほかはすべて創業来最高を更新している。
増収の背景にあるのは、物流センター事業での新規子会社取得、新規の荷主を獲得したほか、貨物自動車運送事業において新規子会社の寄与、既存子会社の物量増などが挙げられる。物流センターは2017年3月期末時点で総数が前期比から8センター増加し95センターとなった。その内訳は、自社センターが30センター、借用センターが65センターとなっている。貨物自動車運送事業においては、営業収益全体のおよそ3分の1を占める近物レックスグループが減収となったものの、新規子会社やその他の物量が増加しカバーする格好となった。
営業減益となった要因としては、新規センターの立ち上げ費用の発生といった、将来に向けての投資が大きい。さらに、自社倉庫建設に伴う取得税など一時的な要因や、外形標準課税の増加が利益を押し下げている。一方、貨物自動車運送事業に関しては、便数削減による幹線便費用の抑制や軽油価格の低下などからセグメント増益を確保。軽油価格については、リッター1円の上下で年間34百万円の利益変動要因となる。営業外収支では、補助金や太陽光発電収入などによりプラスとなり、経常利益の増加となった。
財務面では短期借入金が約1,400百万円、長期借入金が約1,300百万円、それぞれ前期末に比べて減少。有利子負債については、その多くが近物レックスに関連するものだが、同社では今後も借入金返済に注力するとしている。
2. 2018年3月期業績予想
2018年3月通期連結の業績予想は、営業収益で105,000百万円(前期比5.9%増)、営業利益で9,800百万円(同23.3%増)、経常利益で10,000百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で5,700百万円(同12.8%増)と一転して20%以上の営業増益となる見通し。営業収益は創業来初の100,000百万円を越え、営業利益は過去最高の更新を想定している。
セグメント別に見ると、物流センター事業において、前期に稼動した新規センターがフル寄与することが大きい。また、既存センターに関しては、現在はほぼ100%稼動だが、それを詰めて空きスペースを作り、新規顧客のスペースとするなど、既存センターの活性化に取り組むことが収益に貢献する。さらに、利益面で前期発生した新規立ち上げ費用、不動産取得税が減少すると計画値に織り込んでおり、これにコスト削減が加わり利益率が改善する。
また、貨物自動車運送事業においては、大手が値上げに動くことを受けて、単価アップを実施する予定。さらに、業界全体でドライバー不足など業務全般がタイト化するなかで、同社は既存のトラックに余力があるとしており、大手が持て余す分を受け入れる態勢を整えていく。単価、量のいずれも上昇が見込め、グループを挙げての新規営業と運賃単価是正によってセグメント増益を確保する見通しだ。
設備投資額については、年間で9,000百万円を想定。主として物流センター建設を計画し、トラックの更新費用も見込む。現時点での自社物件建設は、今期と来期に向け2件から3件を計画している。物流センター事業の投資については、原則として東京・名古屋・大阪の3大都市圏は自社物件、ほかのエリアは賃借倉庫にて対応を検討。ただ、顧客からの要望によっては、3大都市圏でも賃借物件で対応するという。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
<NB>
1. 2017年3月期連結決算
2017年5月9日に発表したハマキョウレックス<9037>の2017年3月期連結決算は、営業収益が99,191百万円(前期比4.2%増)、営業利益が7,948百万円(同2.0%減)、経常利益が8,420百万円(同1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が5,053百万円(同6.9%増)となった。営業減益となったが、そのほかはすべて創業来最高を更新している。
増収の背景にあるのは、物流センター事業での新規子会社取得、新規の荷主を獲得したほか、貨物自動車運送事業において新規子会社の寄与、既存子会社の物量増などが挙げられる。物流センターは2017年3月期末時点で総数が前期比から8センター増加し95センターとなった。その内訳は、自社センターが30センター、借用センターが65センターとなっている。貨物自動車運送事業においては、営業収益全体のおよそ3分の1を占める近物レックスグループが減収となったものの、新規子会社やその他の物量が増加しカバーする格好となった。
営業減益となった要因としては、新規センターの立ち上げ費用の発生といった、将来に向けての投資が大きい。さらに、自社倉庫建設に伴う取得税など一時的な要因や、外形標準課税の増加が利益を押し下げている。一方、貨物自動車運送事業に関しては、便数削減による幹線便費用の抑制や軽油価格の低下などからセグメント増益を確保。軽油価格については、リッター1円の上下で年間34百万円の利益変動要因となる。営業外収支では、補助金や太陽光発電収入などによりプラスとなり、経常利益の増加となった。
財務面では短期借入金が約1,400百万円、長期借入金が約1,300百万円、それぞれ前期末に比べて減少。有利子負債については、その多くが近物レックスに関連するものだが、同社では今後も借入金返済に注力するとしている。
2. 2018年3月期業績予想
2018年3月通期連結の業績予想は、営業収益で105,000百万円(前期比5.9%増)、営業利益で9,800百万円(同23.3%増)、経常利益で10,000百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で5,700百万円(同12.8%増)と一転して20%以上の営業増益となる見通し。営業収益は創業来初の100,000百万円を越え、営業利益は過去最高の更新を想定している。
セグメント別に見ると、物流センター事業において、前期に稼動した新規センターがフル寄与することが大きい。また、既存センターに関しては、現在はほぼ100%稼動だが、それを詰めて空きスペースを作り、新規顧客のスペースとするなど、既存センターの活性化に取り組むことが収益に貢献する。さらに、利益面で前期発生した新規立ち上げ費用、不動産取得税が減少すると計画値に織り込んでおり、これにコスト削減が加わり利益率が改善する。
また、貨物自動車運送事業においては、大手が値上げに動くことを受けて、単価アップを実施する予定。さらに、業界全体でドライバー不足など業務全般がタイト化するなかで、同社は既存のトラックに余力があるとしており、大手が持て余す分を受け入れる態勢を整えていく。単価、量のいずれも上昇が見込め、グループを挙げての新規営業と運賃単価是正によってセグメント増益を確保する見通しだ。
設備投資額については、年間で9,000百万円を想定。主として物流センター建設を計画し、トラックの更新費用も見込む。現時点での自社物件建設は、今期と来期に向け2件から3件を計画している。物流センター事業の投資については、原則として東京・名古屋・大阪の3大都市圏は自社物件、ほかのエリアは賃借倉庫にて対応を検討。ただ、顧客からの要望によっては、3大都市圏でも賃借物件で対応するという。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
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