Fブラザーズ Research Memo(7):自己勘定投資の拡大が基本戦略、新規事業として地熱発電事業を検討中
[17/08/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中期展望
ファーストブラザーズ<3454>は、3年後の2020年11月期の売上総利益の目標として100億円(2017年11月期予想比75.8%増)を掲げている。成長ドライバーとなるのは、自己勘定投資の積極拡大に伴うキャピタルゲインや賃料収入の拡大だろう。米大統領選後の世界的な長期金利上昇を受け、国内の長期金利もマイナス圏からプラスに転じているが、その後は一進一退が続く。日銀が長期金利をゼロ近辺に誘導する金融政策をとっているため、キャップレートの急上昇は考えにくい。また、同社が自己勘定投資の対象とするのは主に10億円前後の中小物件のため、2018年の大規模オフィスの大量供給の影響もほとんど受けないだろう。金融機関の一部には、不動産融資の選別色を強める動きもみられるが、総じて緩和的な融資姿勢が継続しており、不動産売買市場が大きく崩れることは考えにくく、引続き良好な売却環境が続くと思われる。
自己勘定投資の対象は、収益向上の可能性と流動性を考慮して10億円前後の商業・オフィス物件に投資する基本スタンスに変更はない。マーケットでは、ホステルやシェアハウスなどの新たなタイプの売買が増加しており、同社としても基準に合致する案件に関しては柔軟に取り組む考えだ。
自己勘定投資の拡大に加えて、既存事業のプラットフォームを活用した新規分野の収益化を図っていく方針。これまで新規分野としてVC投資、JVによる滞在型複合施設の開発などを行っていたが、2016年末からは地熱発電事業に乗り出す方針で検討を進めている。日本国内の地熱発電事業では実績を有する企業がまだ少なく未知数な面があるほか、複数の法規制がからむため事業化に相応の時間を要することが考えられ、2020年11月期までに収益貢献できるかは不透明だ。一方で、事業化に成功すれば、他の再生エネルギーと異なり24時間365日発電し続けられる特長を持っており、先行者としてビジネス機会の拡大が期待される。
少なくとも2020年頃までは、不動産価格の高値安定が続くとみられ、ファンドビジネス(投資運用事業)には引続き抑制方針で臨むとみられる。ただし、同社が運営する私募ファンドは基本的にオポチュニスティック型のため、金融・不動産市場に波乱が起こった場合は、機動的にファンド組成に動くことになるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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ファーストブラザーズ<3454>は、3年後の2020年11月期の売上総利益の目標として100億円(2017年11月期予想比75.8%増)を掲げている。成長ドライバーとなるのは、自己勘定投資の積極拡大に伴うキャピタルゲインや賃料収入の拡大だろう。米大統領選後の世界的な長期金利上昇を受け、国内の長期金利もマイナス圏からプラスに転じているが、その後は一進一退が続く。日銀が長期金利をゼロ近辺に誘導する金融政策をとっているため、キャップレートの急上昇は考えにくい。また、同社が自己勘定投資の対象とするのは主に10億円前後の中小物件のため、2018年の大規模オフィスの大量供給の影響もほとんど受けないだろう。金融機関の一部には、不動産融資の選別色を強める動きもみられるが、総じて緩和的な融資姿勢が継続しており、不動産売買市場が大きく崩れることは考えにくく、引続き良好な売却環境が続くと思われる。
自己勘定投資の対象は、収益向上の可能性と流動性を考慮して10億円前後の商業・オフィス物件に投資する基本スタンスに変更はない。マーケットでは、ホステルやシェアハウスなどの新たなタイプの売買が増加しており、同社としても基準に合致する案件に関しては柔軟に取り組む考えだ。
自己勘定投資の拡大に加えて、既存事業のプラットフォームを活用した新規分野の収益化を図っていく方針。これまで新規分野としてVC投資、JVによる滞在型複合施設の開発などを行っていたが、2016年末からは地熱発電事業に乗り出す方針で検討を進めている。日本国内の地熱発電事業では実績を有する企業がまだ少なく未知数な面があるほか、複数の法規制がからむため事業化に相応の時間を要することが考えられ、2020年11月期までに収益貢献できるかは不透明だ。一方で、事業化に成功すれば、他の再生エネルギーと異なり24時間365日発電し続けられる特長を持っており、先行者としてビジネス機会の拡大が期待される。
少なくとも2020年頃までは、不動産価格の高値安定が続くとみられ、ファンドビジネス(投資運用事業)には引続き抑制方針で臨むとみられる。ただし、同社が運営する私募ファンドは基本的にオポチュニスティック型のため、金融・不動産市場に波乱が起こった場合は、機動的にファンド組成に動くことになるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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