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ソルクシーズ Research Memo(1):自動運転、FinTech、IoT等の成長分野に注力し、収益拡大を目指す

注目トピックス 日本株
■要約

ソルクシーズ<4284>は、ソフトウェア開発事業とデジタルサイネージ事業を展開する。ソフトウェア開発では金融業界向けの比率が高く、単独売上高の7割弱を占める。また、グループ子会社を含めて、クラウド、IoT、自動運転、FinTechなど今後の成長が見込める分野についてはアライアンス戦略を含めて積極的に事業展開している。グループ戦略として、一定規模の収益水準に達した子会社については今後、株式上場なども視野に入れているようだ。

1. 2017年12月期第2四半期累計業績は営業利益を除き、前年同期比プラス成長に
7月28日付で発表された2017年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前期比11.4%増の7,009百万円、営業利益で同13.9%減の234百万円、経常利益で同74.6%増の393百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同139.3%増の239百万円となり、営業利益を除いたすべての項目で前年同期を上回った。金融業界向けを中心としたSI/受託開発が好調に推移し増収となった一方で、外注費の増加に伴う粗利益率の低下や内部管理体制強化による販管費の増加によって営業減益となった。ただ、営業外で投資事業組合運用益145百万円が発生したこと等により経常増益に転じた。

2. 2017年12月期業績は経常利益、当期純利益を上方修正
2017年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比0.8%増の13,400百万円、営業利益で同14.2%増の700百万円、経常利益で同39.9%増の845百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同37.7%増の500百万円となり、経常利益は3期ぶりに増益に転じる見通しだ。また、期初計画からは経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を上方修正した。本業はSI/受託開発を中心におおむね計画どおりに進捗しているが、第2四半期に計上した投資事業組合運用益を反映させた。計画を達成すれば、親会社株主に帰属する当期純利益に関しては10期ぶりに過去最高を更新することになる。なお、主要子会社の(株)エクスモーションや(株)ノイマンについては増収となるものの、内部管理体制強化による販管費増を主因に減益を見込んでいる。一方、(株)イー・アイ・ソルについては2017年より販売を開始した熱画像解析ソフト「EI-Thermo」を用いたIoTソリューションで複数案件の受注が見込まれており、増収増益となる見通しだ。

3. 小学校向けプログラミング教材用ロボットレンタル業務の受注を獲得
同社は8月15日付で厚生労働省の外郭団体である中央職業能力開発協会が募集した「若年技能者人材育成支援等事業(平成29年度)」におけるITマスタープログラミング教材(小学生向け)に係るロボットレンタル業務の受注を獲得したことを発表した。2020年以降に小学校でもコンピュータのプログラミング教育が必修化されることを受け、実用化に向けた実証実験の位置付けとなる。2020年以降は約2万校の小学校がターゲットになるだけに、今後の動向が注目される。

■Key Points
・2017年12月期は当期純利益で10期ぶりに過去最高を更新する見通し
・2020年以降の小学校でのプログラミング教育必修化で商機生まれる
・自動運転、FinTech、IoT等の成長分野に積極展開を図る

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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