イージェイHD Research Memo(5):損失計上したものの、財務内容は健全性を維持
[17/08/28]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
E・Jホールディングス<2153>の2017年5月期末の財務状況を見ると、総資合計は前期末比2,106百万円増加の23,457百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現預金が1,560百万円増加したほか、未成業務支出金が431百万円増加した。固定資産ではのれんが99百万円減少し、繰延税金資産が315百万円増加した。
一方、負債合計は前期末比2,521百万円増加の8,684百万円となった。訴訟損失引当金1,490百万円を計上したほか、有利子負債が593百万円、未成業務受入金が435百万円増加した。また、純資産合計は前期末比415百万円減少の14,772百万円となった。親会社株主に帰属する当期純損失293百万円と剰余金の配当149百万円が減少要因となっている。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の70.8%から63.0%に低下した。訴訟損失引当金を計上したことや、有利子負債が増加したこと等が要因となっている。ただ、ネットキャッシュ(現預金‐有利子負債)は前期末比967百万円増加の10,418百万円と増加傾向が続いており、財務体質は健全な状態を維持していると判断される。一方、収益性指標を見ると売上高の期ずれによる影響や訴訟損失引当金の計上により、ROA、ROE、営業利益率といずれの指標も3期連続で低下した。ここ数年は、将来の成長に向けた人材採用を積極的に行っており、従業員数が年率4〜5%ペースで増加するなかで、従業員1人当たり売上高が若干ながら減少してきているのが要因と見られる。このため、今後は付加価値の高い技術提案型業務の受注をより多く獲得していくことや、グループ内企業の連携、IT活用、情報の共有化により生産性を上げていくことが、収益性向上のカギを握ると見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
3. 財務状況と経営指標
E・Jホールディングス<2153>の2017年5月期末の財務状況を見ると、総資合計は前期末比2,106百万円増加の23,457百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現預金が1,560百万円増加したほか、未成業務支出金が431百万円増加した。固定資産ではのれんが99百万円減少し、繰延税金資産が315百万円増加した。
一方、負債合計は前期末比2,521百万円増加の8,684百万円となった。訴訟損失引当金1,490百万円を計上したほか、有利子負債が593百万円、未成業務受入金が435百万円増加した。また、純資産合計は前期末比415百万円減少の14,772百万円となった。親会社株主に帰属する当期純損失293百万円と剰余金の配当149百万円が減少要因となっている。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の70.8%から63.0%に低下した。訴訟損失引当金を計上したことや、有利子負債が増加したこと等が要因となっている。ただ、ネットキャッシュ(現預金‐有利子負債)は前期末比967百万円増加の10,418百万円と増加傾向が続いており、財務体質は健全な状態を維持していると判断される。一方、収益性指標を見ると売上高の期ずれによる影響や訴訟損失引当金の計上により、ROA、ROE、営業利益率といずれの指標も3期連続で低下した。ここ数年は、将来の成長に向けた人材採用を積極的に行っており、従業員数が年率4〜5%ペースで増加するなかで、従業員1人当たり売上高が若干ながら減少してきているのが要因と見られる。このため、今後は付加価値の高い技術提案型業務の受注をより多く獲得していくことや、グループ内企業の連携、IT活用、情報の共有化により生産性を上げていくことが、収益性向上のカギを握ると見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>