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KLab Research Memo(5):「スクフェス」のヒットにより、2014年12月期に過去最高の売上高を更新

注目トピックス 日本株
■決算動向

1. 過去の業績推移
KLab<3656>の過去5 年間の業績を振り返ると、「スクフェス」がヒットした2014年12月期に過去最高の売上高を更新したものの、その後は減収傾向が続いている。2015年リリースタイトルの不振のほか、2016年12月期は方針転換等に伴い新規タイトルのリリースを見送ったことから、「スクフェス」等の既存タイトルの自然減をカバーできなかったことが理由である。一方、海外売上高は、「スクフェス」や「ブレソル」の貢献により大きく拡大してきた。

また、利益面では、2013年12月期に営業損失を計上しているが、相次ぐ海外拠点の設立により固定費が膨らんだことに加えて、開発遅延によりリリース本数が計画を下回ったこと、新規タイトルについても不振であったこと、開発遅延を取り戻すための外注費が拡大したことが要因である。ただ、2014年12月期以降は、低利益・赤字案件からの撤退や、それに伴う開発リソースの捻出による人員削減、固定費の変動費化により、原価低減や販管費の圧縮を進め、収益体質の改善(損益分岐点の引き下げ)を進めてきた。なお、2016年12月期の売上原価率の悪化はイベント事業の影響(一過性の要因)によるものである。

財務面では、第三者割当増資※により2014年12月期末の自己資本比率は70.8%に上昇し、その後も70%を超える水準で推移している。2016年12月期末の流動比率も263.9%の高い水準にあり、財務基盤の安全性に懸念はない。

※中国最大のスマートフォン向けアプリの配信プラットフォームを運営するQihoo 360 Technology Co. Ltd.との資本業務提携のほか、ドイツ銀行ロンドン支店を割当先とする第三者割当による新株式の発行及び新株予約権の発行(ターゲット・イシュー・プログラム)によるもの。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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