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ラクオリア創薬 Research Memo(14):VCUでの医師主導治験の結果を待って導出のプロモーションを強化する

注目トピックス 日本株
■導出候補プログラムの進捗と今後の見通し

3. 5-HT4部分作動薬(RQ-10)
RQ-10は胃不全麻痺、機能性胃腸症、慢性便秘などの適応症が考えられる化合物である。セロトニン受容体の1つ(5-HT4)を標的とする薬剤で、同じ薬理作用を持つ薬剤にモサプリド(大日本住友製薬<4506>がガスモチン®の商標で販売済み)がある。

P-CAB同様、韓国・台湾・中国・インド及び東アジア市場を対象に、韓国のCJヘルスケアに導出されているが、日本及びグローバル(アジアを除く)市場については未導出の導出候補プログラムという立場にある。

2017年12月期第2四半期までのところでは、従来から目立った進捗はない。ラクオリア創薬<4579>は2013年5月に英国で第1相臨床試験を終了しており、RQ-10の非常に強い薬効と高い安全性が示された。その後、米国ヴァージニア・コモンウエルス大学(VCU)においてパーキンソン病患者を対象とした医師主導治験が行われている。この治験に対しては、2016年4月に、マイケル・J・フォックス財団パーキンソン病研究機関から3年間で総額868,000ドルの研究助成金が授与されることが決定し、2016年8月にパーキンソン病患者への投薬が開始されるなど、治験は順調に進んでいるもようだ。

全体を俯瞰すると、このVCUでの医師主導治験がRQ-10の開発ステージが最も進んでいる状況にあるとみられる。VCUの治験については2019年初め頃には最初の治験結果の報告書が出てくるとみられる。同社はこれを突破口として導出に向けた働きかけを強めていく方針だ。前述のように、英国での第1相臨床試験が終了しているため、欧米市場を対象とするケースであればこの第1相臨床試験の結果を援用してすぐに第2相臨床試験に入れる点は1つのポジティブポイントになると考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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