テクノスJPN Research Memo(9):同社を取り巻く外部環境は極めて良好
[17/08/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■テクノスジャパン<3666>の事業環境
1. ERP市場
市場調査会社である(株)アイ・ティ・アールによれば、国内ERP市場の2015年度の売上金額は、前年度比4.5%増の約739億円とやや低調な伸びとなったが、2016年度は大企業を中心に基幹システムの再構築が進みつつあることから、同6.5%増の伸びを予測している(2017年3月2日発表)。特に、クラウドでの運用が急速に拡大する傾向にあることや、SAPの次世代型ERPシステム「S/4HANA」※が、マイグレーション(入れ替え)案件を含めて需要創出に寄与することから、今後も堅調な成長を維持していくものと予想される。
※デジタルビジネスのためのリアルタイム ERPスイート製品。インメモリープラットフォームである SAP HANA を基盤として構築され、SAP Fioriによりパーソナライズされた消費者向けのユーザーエクスペリエンスを提供する。クラウドまたはオンプレミスで導入可能であり、業種や事業規模にかかわらず、さまざまな業務部門で利用できるプラットフォームである。
2. ビッグデータ市場
同社が第2 の柱として注力しているビッグデータ事業を取り巻く事業環境は極めて良好であり、見通しも明るい。IT 専門調査会社のIDC ジャパンによると、2016 年の国内ビッグデータ・アナリティクスソフト市場は2,282億円となり、前年比8%増の成長となった(2017年6月8日発表)。今後は年平均成長率8.4%で成長し、2021年には3,419億円の市場規模になると予測している。ビッグデータ・アナリティクス※1への投資が、既存業務の改善をターゲットにしたものから、徐々に企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)※2をターゲットにしたものへと移行することにより、コグニティブ・コンピューティング※3及びAIシステム基盤などが市場の伸びをけん引するものとみられている。
※1 より良い意思決定の実現に役立つ隠れたパターン、未知の相関関係、その他の有益な情報を解明するために、ビッグデータを詳しく調べるプロセスのこと。
※2 クラウドやモバイル、IoT、データ分析や人工知能(AI)、そしてそれらを支えるセキュリティなど、相互につながった技術の集合体である新たなデジタル・テクノロジー(デジタル技術)がビジネスや社会の現場や中核的なプロセスの中に取り入れられ、非常に大きな革新を引き起こしていること。
※3 Cognitive Computing。ある事象についてコンピュータ自ら考え、学習し、自分なりの答えを導き出すシステムのことを指す。
3. IoT市場
さらに、ビッグデータの活用そのものであるIoT市場もビッグデータ同様に高い成長が予想されている。IDCジャパンによると、2015年に6兆2,232億円(前年比15.2%増)と推測される国内IoT市場規模は、2014年〜2020年まで年平均成長率16.9%で成長し、2020年には13兆7,595億円に達すると予測している(2016年2月23日発表)。この高い成長を予測するのは、1)2020年の東京オリンピック開催に向けた景況感の上昇期待、2)企業の事業部門におけるIT予算の拡大とIoTへの期待の高まり、3)IoTを利用する上での技術障壁/コスト障壁の低下、4)IoTを取り巻く法規制や支援策の変化などを挙げている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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1. ERP市場
市場調査会社である(株)アイ・ティ・アールによれば、国内ERP市場の2015年度の売上金額は、前年度比4.5%増の約739億円とやや低調な伸びとなったが、2016年度は大企業を中心に基幹システムの再構築が進みつつあることから、同6.5%増の伸びを予測している(2017年3月2日発表)。特に、クラウドでの運用が急速に拡大する傾向にあることや、SAPの次世代型ERPシステム「S/4HANA」※が、マイグレーション(入れ替え)案件を含めて需要創出に寄与することから、今後も堅調な成長を維持していくものと予想される。
※デジタルビジネスのためのリアルタイム ERPスイート製品。インメモリープラットフォームである SAP HANA を基盤として構築され、SAP Fioriによりパーソナライズされた消費者向けのユーザーエクスペリエンスを提供する。クラウドまたはオンプレミスで導入可能であり、業種や事業規模にかかわらず、さまざまな業務部門で利用できるプラットフォームである。
2. ビッグデータ市場
同社が第2 の柱として注力しているビッグデータ事業を取り巻く事業環境は極めて良好であり、見通しも明るい。IT 専門調査会社のIDC ジャパンによると、2016 年の国内ビッグデータ・アナリティクスソフト市場は2,282億円となり、前年比8%増の成長となった(2017年6月8日発表)。今後は年平均成長率8.4%で成長し、2021年には3,419億円の市場規模になると予測している。ビッグデータ・アナリティクス※1への投資が、既存業務の改善をターゲットにしたものから、徐々に企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)※2をターゲットにしたものへと移行することにより、コグニティブ・コンピューティング※3及びAIシステム基盤などが市場の伸びをけん引するものとみられている。
※1 より良い意思決定の実現に役立つ隠れたパターン、未知の相関関係、その他の有益な情報を解明するために、ビッグデータを詳しく調べるプロセスのこと。
※2 クラウドやモバイル、IoT、データ分析や人工知能(AI)、そしてそれらを支えるセキュリティなど、相互につながった技術の集合体である新たなデジタル・テクノロジー(デジタル技術)がビジネスや社会の現場や中核的なプロセスの中に取り入れられ、非常に大きな革新を引き起こしていること。
※3 Cognitive Computing。ある事象についてコンピュータ自ら考え、学習し、自分なりの答えを導き出すシステムのことを指す。
3. IoT市場
さらに、ビッグデータの活用そのものであるIoT市場もビッグデータ同様に高い成長が予想されている。IDCジャパンによると、2015年に6兆2,232億円(前年比15.2%増)と推測される国内IoT市場規模は、2014年〜2020年まで年平均成長率16.9%で成長し、2020年には13兆7,595億円に達すると予測している(2016年2月23日発表)。この高い成長を予測するのは、1)2020年の東京オリンピック開催に向けた景況感の上昇期待、2)企業の事業部門におけるIT予算の拡大とIoTへの期待の高まり、3)IoTを利用する上での技術障壁/コスト障壁の低下、4)IoTを取り巻く法規制や支援策の変化などを挙げている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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