毎コムネット Research Memo(1):2017年5月期は4年連続増収増益
[17/09/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
毎日コムネット<8908>は、首都圏を中心に学生向けマンションの開発・管理事業と学生生活関連のサービスを展開する企業である。1980年代のテニスブームに乗り、サークルのテニス合宿などの旅行商品の販売で成長し、2002年にはJASDAQ市場に上場。その後、学生向けマンションの仲介・管理・サブリース及び開発事業に業容を拡大し、現在の主力事業に育て上げた。学生の就職・採用関連サービスは、2015年に(株)ワークス・ジャパンを連結子会社化し、第三の柱となっている。大学生の様々な生活シーンを一気通貫で支援する唯一無二の企業である。
1. 事業概要
同社の事業セグメントは、不動産ソリューション事業と学生生活ソリューション事業の2つに分かれ、不動産ソリューション事業が全社売上高の70.5%(2017年5月期通期)、営業利益の76.4%(同)を占める。不動産ソリューション事業の中でも不動産マネジメント部門が主力であり、学生マンションのサブリース(転貸)や賃貸管理を行う。首都圏を中心に大学周辺のマンション190棟、8,788戸(2017年5月期)を管理しており、そのうち6,887戸(78.4%)をサブリース方式で借り上げる。開発から募集、管理までを一気通貫で行うことにより、強靭なビジネスモデルが構築されおり、2017年4月時点の入居率は12年連続100%を誇る。
2. 2017年5月期通期の業績
2017年5月期通期の連結業績は、売上高で前期比9.1%増の14,809百万円、営業利益で同8.0%増の1,631百万円、経常利益で同9.3%増の1,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同14.6%増の1,013百万円となり、4期連続の増収増益となった。不動産ソリューション事業3部門及び学生生活ソリューション事業2部門の全部門が増収を達成。特に学生マンションのサブリースを行う不動産マネジメント部門が増収増益に貢献した。また、連結子会社ワークス・ジャパンが担う人材ソリューション部門も順調に伸びた。
3. 2018年5月期通期の見通し
2018年5月期通期の業績予想は、売上高で前期比4.7%増の15,500百万円、営業利益で同2.5%増の1,672百万円、経常利益で同2.5%増の1,590百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同2.2%増の1,035百万円と、売上高・利益ともに堅調に伸びる見通しだ。2018年5月期は不動産デベロップメント部門でのオープン予定の開発案件が少ないものの、不動産マネジメント部門及び学生ソリューション事業の成長で補い、5年連続増収増益を確保するシナリオだ。管理物件の稼働率など足元の業績は順調に推移しており、例年の同社の計画精度の高さを勘案すると、堅実に予算を超えてくると思われる。
4. 成長戦略:中期経営計画を発表、2020年5月期経常利益20億円を目指す
同社は2017年7月13日に、2020年5月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画(フェーズI)を公表。2020年5月期に売上高で18,000百万円(2017年5月期との比較で21.5%増)、経常利益で2,000百万円(同29.0%増)を目指す内容だ。3年間で20%台の成長目標となっており、堅実な目標設定と言えるだろう。不動産デベロップメント部門では、既に着手している全国エリアの物件開発を積極化し、大手不動産会社との連携強化にも取り組む。人材ソリューション部門では東名阪での新卒採用支援体制を整え、取引先顧客数で1,000社超(2017年5月期で約700社)を目指す。
5. 株主還元策:2018年5月期は記念配当含めて21円に増配、配当性向36.5%を目指す
2017年5月期は中間配当を導入し、第2四半期末に7.5円、期末9.5円、合計17円、連結配当性向30.2%を実施。2018年5月期は創立40周年の記念配当を含めて年21円(連結配当性向36.5%)を計画しており、2019年5月期以降は連結配当性向35%以上を継続する計画である。なお、2017年6月1日付で普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っており、流動性が高まった。
■Key Points
・2017年5月期は4年連続増収増益を達成、4月入居率12年連続100%
・新中期経営計画を発表、フェーズI(2020年5月期)で経常20億円、フェーズIIで経常30億円を目指す。大手不動産会社と学生寮で連携強化
・2017年5月期は配当金17円、配当性向30.2%、2018年5月期は記念配当含めて21円、配当性向36.5%を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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毎日コムネット<8908>は、首都圏を中心に学生向けマンションの開発・管理事業と学生生活関連のサービスを展開する企業である。1980年代のテニスブームに乗り、サークルのテニス合宿などの旅行商品の販売で成長し、2002年にはJASDAQ市場に上場。その後、学生向けマンションの仲介・管理・サブリース及び開発事業に業容を拡大し、現在の主力事業に育て上げた。学生の就職・採用関連サービスは、2015年に(株)ワークス・ジャパンを連結子会社化し、第三の柱となっている。大学生の様々な生活シーンを一気通貫で支援する唯一無二の企業である。
1. 事業概要
同社の事業セグメントは、不動産ソリューション事業と学生生活ソリューション事業の2つに分かれ、不動産ソリューション事業が全社売上高の70.5%(2017年5月期通期)、営業利益の76.4%(同)を占める。不動産ソリューション事業の中でも不動産マネジメント部門が主力であり、学生マンションのサブリース(転貸)や賃貸管理を行う。首都圏を中心に大学周辺のマンション190棟、8,788戸(2017年5月期)を管理しており、そのうち6,887戸(78.4%)をサブリース方式で借り上げる。開発から募集、管理までを一気通貫で行うことにより、強靭なビジネスモデルが構築されおり、2017年4月時点の入居率は12年連続100%を誇る。
2. 2017年5月期通期の業績
2017年5月期通期の連結業績は、売上高で前期比9.1%増の14,809百万円、営業利益で同8.0%増の1,631百万円、経常利益で同9.3%増の1,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同14.6%増の1,013百万円となり、4期連続の増収増益となった。不動産ソリューション事業3部門及び学生生活ソリューション事業2部門の全部門が増収を達成。特に学生マンションのサブリースを行う不動産マネジメント部門が増収増益に貢献した。また、連結子会社ワークス・ジャパンが担う人材ソリューション部門も順調に伸びた。
3. 2018年5月期通期の見通し
2018年5月期通期の業績予想は、売上高で前期比4.7%増の15,500百万円、営業利益で同2.5%増の1,672百万円、経常利益で同2.5%増の1,590百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同2.2%増の1,035百万円と、売上高・利益ともに堅調に伸びる見通しだ。2018年5月期は不動産デベロップメント部門でのオープン予定の開発案件が少ないものの、不動産マネジメント部門及び学生ソリューション事業の成長で補い、5年連続増収増益を確保するシナリオだ。管理物件の稼働率など足元の業績は順調に推移しており、例年の同社の計画精度の高さを勘案すると、堅実に予算を超えてくると思われる。
4. 成長戦略:中期経営計画を発表、2020年5月期経常利益20億円を目指す
同社は2017年7月13日に、2020年5月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画(フェーズI)を公表。2020年5月期に売上高で18,000百万円(2017年5月期との比較で21.5%増)、経常利益で2,000百万円(同29.0%増)を目指す内容だ。3年間で20%台の成長目標となっており、堅実な目標設定と言えるだろう。不動産デベロップメント部門では、既に着手している全国エリアの物件開発を積極化し、大手不動産会社との連携強化にも取り組む。人材ソリューション部門では東名阪での新卒採用支援体制を整え、取引先顧客数で1,000社超(2017年5月期で約700社)を目指す。
5. 株主還元策:2018年5月期は記念配当含めて21円に増配、配当性向36.5%を目指す
2017年5月期は中間配当を導入し、第2四半期末に7.5円、期末9.5円、合計17円、連結配当性向30.2%を実施。2018年5月期は創立40周年の記念配当を含めて年21円(連結配当性向36.5%)を計画しており、2019年5月期以降は連結配当性向35%以上を継続する計画である。なお、2017年6月1日付で普通株式1株につき普通株式2株の割合で株式分割を行っており、流動性が高まった。
■Key Points
・2017年5月期は4年連続増収増益を達成、4月入居率12年連続100%
・新中期経営計画を発表、フェーズI(2020年5月期)で経常20億円、フェーズIIで経常30億円を目指す。大手不動産会社と学生寮で連携強化
・2017年5月期は配当金17円、配当性向30.2%、2018年5月期は記念配当含めて21円、配当性向36.5%を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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