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カイオム Research Memo(3):2017年12月期第2四半期累計業績は費用削減効果により損失幅が縮小

注目トピックス 日本株
■業績動向

1. 2017年12月期第2四半期累計の業績概要
カイオム・バイオサイエンス<4583>の2017年12月期第2四半期累計業績は、売上高が前年同期比22.0%減の102百万円、営業損失が388百万円(前年同期は582百万円の損失)、経常損失が389百万円(同580百万円の損失)、四半期純損失が389百万円(同711百万円の損失)となった。

創薬事業、創薬支援事業とも若干の減収となったが、人員減に伴う人件費の削減や研究開発テーマの絞り込みを行うなど費用の削減に取り組んだことで、営業損失は前年同期から193百万円縮小した。前期中に希望退職者を募集したことにより、当第2四半期末の従業員数は43名と前年同期の56名から減少したが、当面は現状の人員規模で事業活動を継続する方針となっている。また、前年同期は特別損失として投資有価証券評価損や特別退職金など合わせて130百万円の特別損失を計上した影響で、四半期純損失に関しては321百万円縮小している。

事業セグメント別で見ると、創薬事業の売上高は2百万円(前年同期比11百万円減少)、セグメント利益(売上総利益)は2百万円(同8百万円減少)と減収減益となった。ADCTからのオプションライセンス契約締結(2016年3月)に伴う契約一時金がなくなったことが要因だ。一方、創薬支援事業の売上高は99百万円(同16百万円減少)、セグメント利益(売上総利益)は58百万円(同15百万円増加)と減収増益となった。富士レビオとの共同研究契約が2016年9月末で終了したことが減収要因となったものの、中外製薬グループや田辺三菱製薬グループ向けのプロジェクトは堅調に推移しており、会社計画どおりの進捗となっている。利益面では人件費の削減効果が寄与している。

研究開発費は、開発テーマの絞り込みや人員の削減等によって前年同期比148百万円減少の197百万円となった。ADLib®システムを用いた製薬企業との共同研究や他の抗体作製技術を活用したアンメットメディカルニーズが存在する疾患に対する治療用抗体の創製に取り組んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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