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サイバネット Research Memo(4):2Qは主力事業、主力商品ともに好調で、計画を上回って増収増益

注目トピックス 日本株
■サイバネットシステム<4312>の業績動向

1. 2017年12月期第2四半期業績概要
国内売上高は、主力のマルチフィジックス解析ツール及び同社グループ製品であるITソリューション分野及びモデルベース開発エンジニアリングサービスが好調に推移した。マルチフィジックス解析ツールについては従来のオプション機能を搭載した新パッケージに変更したことで、保守契約の更新費用が上がったが、保守契約の更新割合は今までと同程度をキープできたことも好材料であった。海外売上高は、カナダ開発子会社で前期受注した大型案件をカバーするには至らなかったが、アメリカ・ベルギーの開発子会社、中国及び台湾の販売子会社は業績を伸ばした。

その結果、連結売上高は前年同期比で増収となった。利益面では、カナダ開発子会社で前期受注した大型案件をカバーするに至らず営業利益は前年同期を下回った。しかし、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は、円高による為替差損の影響が弱まり、前年同期を上回った。業績は、売上高9,421百万円(前年同期比5.2%増、計画比3.2%増)、営業利益881百万円(同2.8%減、同10.2%増)、経常利益927百万円(同3.0%増、同9.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益578百万円(同15.0%増、同9.2%増)となった。

(1) セグメント別
CAEソリューションサービス事業では、テスト・計測分野、開発子会社、販売子会社が低調に推移したが、MCAE分野、MBD分野が好調だったことで、全体では売上高7,757百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1,434百万円(同2.1%減)と増収減益であった。

ITソリューションサービス事業については、ITソリューション分野では機械・精密機器業界からの受注が伸び悩み、保守契約更新において前期の大型案件の受注をカバーするには至らなかったが、クライアント管理ツール・クラウド型シングルサインオンアクセスコントロールは好調に推移した。また、データソリューション分野では新規ライセンス販売の製造業からの受注が落込んだが、汎用可視化分野、AR及びVR分野は好調に推移した。全体では売上高1,746百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益227百万円(同1.1%減)と増収減益であった。

(2) 業種別
売上高を業種別に見ると、機械・精密機器、情報・通信が一時的な要因により前年同期比で減少しているが、そのほかの業種では増加している。

2. 財務状況
2017年12月期第2四半期末の財政状態は、総資産残高が20,283百万円(前期末比761百万円増)となった。資産の部では、流動資産が有価証券、受取手形及び売掛金が増加したことで、16,474百万円(同794百万円増)となった。一方で固定資産は、のれんの減少により3,809百万円(同32百万円減)となった。

負債の部では賞与引当金が減少したが、買掛金の増加により負債合計が6,372百万円(同392百万円増)となった。

純資産の部では、利益剰余金が増加したが、為替換算勘定が減少したことで、純資産合計が13,910百万円(同369百万円増)となった。

なお、経営指標を見ると、流動比率は300%超、自己資本比率は60%以上を維持しており、財務面での安全性は高い状態を維持している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)



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