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シンワアート Research Memo(6):2018年5月期も2ケタの増収増益を継続する見通し

注目トピックス 日本株
■業績見通し

2018年5月期の業績予想についてシンワアートオークション<2437>は、売上高を前期比11.5%増の5,960百万円、営業利益を同18.6%増の432百万円、経常利益を同23.5%増の374百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同37.0%増の227百万円と増収増益を見込んでいる。太陽光発電施設の販売ペースが緩やかになることで増収率は低下するものの、2ケタの増収を確保する見通しである。

売上高は、オークション関連事業が若干回復するものの、エネルギー関連事業では太陽光発電施設の販売基数が前期の半数程度に減少する想定となっているようだ。したがって、新たに開始した海外不動産紹介事業が、これまで太陽光発電施設で対応してきた節税ニーズを取り込む形で業績の伸びをけん引する計画である。一方、同じく新たな事業であるPKS事業については、早期収益化に取り組むものの、今期の業績予想には織り込んでいない。また、同様に、富裕層ビジネスの一環として新たに開始するダイヤモンド販売事業(資産防衛等を目的)も業績予想に入っていない。

利益面では、増収効果やオークション関連事業の損益改善により増益を実現し、営業利益率も7.2%(前期は6.8%)に改善する見通しである。また、経常利益も有利子負債の減少に伴う営業外損益の改善により大幅な増益を見込んでいる。

弊社では、利回り目的の需要が根強いとはいえ、2017年5月期に大きく拡大した太陽光発電施設販売のペースダウンは避けられない上、オークション関連事業の大幅な回復も期待できないことなどを勘案すると、2ケタの増収率を確保することは簡単ではないとみている。ただ、手段を問わず、同社が抱える富裕層の節税ニーズが途切れることはなく、海外不動産紹介事業がうまく軌道にのってくれば(物件の確保ができれば)、太陽光発電施設に代替する形で業績貢献する可能性は高い。既に足元では実績が上がっているようであるが、具体的な販売戦略や収益モデル、事業拡大のイメージなど、今後の動向について注目したい。また、PKS事業についても、販売先(発電事業者)の進捗によっては2018年5月期中に立ち上がる可能性があり、業績の上ぶれ要因として注意する必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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