【FISCOソーシャルレポーター】もきち♪:16営業日連続上昇というのがどれぐらい珍しいか調べてみた
[17/10/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家もきち♪氏(ブログ「もきちのきもち 株とコンピュータ編」「もきちのきもち ゼロから始めるテクニカル分析編」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年10月26日18時に執筆
相場の値動きは過去の値動きには影響されず、長期的にも短期的にも上昇と下降の可能性が同じ「ランダムウォーク(random walk)」によるとする「ランダムウォーク理論」があります。
◆16営業日連続上昇
日経平均株価は2017年10月2日から10月24日まで16営業日連続で上昇しました。史上初の出来事です。
この16営業日連続というのが、完全なランダムウォーク下ではどれほどの珍事なのか調べてみます。
◆完全ランダムウォークだとすると
完全なランダムウォークだとすると、上昇する確率は2分の1です。2営業日連続して上昇する確率は、2分の1かける2分の1ですから、2乗で4分の1です。
3営業日連続だと3乗で8分の1となります。16営業日連続なら16乗です。
2分の1の16乗を計算すると、65,536分の1となります。65,536分の1と言っても普段の生活ではなかなか実感できません。
例えばジャンボ宝くじを153枚買って1等が当たるのと同じぐらいの確率です。(1000万÷65,536=約153)
◆年数で考えると
年間の営業日数はカレンダーによって変動しますが、245日として、何年に1度ぐらいの確率か調べてみました。
16営業日連続上昇と言うのは、約268年に1度の珍事となります。今から268年前と言うと1749年です。日本では江戸時代で、アメリカの建国が1776年7月4日ですから、まだアメリカがなかった時代です。
東証の立会日に毎日ジャンボ宝くじを153枚買っていれば、約268年に1度の確率で1等が当たるのです。
もちろん、確率ですから、またすぐに連続上昇となって記録を更新するかもしれません。でも、とてつもない珍事だということがわかります。
◆連続下落もカウントすると
完全なランダムならば、上昇と下落はともに2分の1です。
ということは、16営業日連続記録は上昇も下落も同じ確率です。そこで、「16営業日連続」に着目すると、2分の1の15乗の確率で16営業日連続することになります。
それだと、134年に1度の珍事と言うことになります。今から134年前の1883年にはアメリカもあるし、日本は明治16年だし、東京証券取引所の前身となる東京株式取引所が1878年に設立されているしとなって現実味が出てきます。
連続下落記録も調べてみました。日経平均株価の連続下落記録は1954年4月28日から1954年5月18日までの15営業日です。
これも上昇下落を区別せずに15営業日連続と考えると約67年に1度となります。
日経平均株価は68年前の1949年から算出されていますので、上昇または下落が15営業日連続というのがあってもおかしくはありません。
◆所感
とは言っても16営業日連続上昇があって、15営業日連続下落もあるとなると、上昇下落が「完全な」ランダムとするのは苦しいのではないかと思います。
特に、今回の連続上昇には衆議院議員選挙期間がすっぽりと入っています。選挙前には上昇するというアノマリーもあります。
今回の連騰でランダムウォーク理論を完全には否定できませんが、個人的には、ランダムウォークのように見えても、やはり相場は感情が動かしていると思っています。
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執筆者名:もきち♪
ブログ名:もきちのきもち 株とコンピュータ編
もきちのきもち ゼロから始めるテクニカル分析編
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※2017年10月26日18時に執筆
相場の値動きは過去の値動きには影響されず、長期的にも短期的にも上昇と下降の可能性が同じ「ランダムウォーク(random walk)」によるとする「ランダムウォーク理論」があります。
◆16営業日連続上昇
日経平均株価は2017年10月2日から10月24日まで16営業日連続で上昇しました。史上初の出来事です。
この16営業日連続というのが、完全なランダムウォーク下ではどれほどの珍事なのか調べてみます。
◆完全ランダムウォークだとすると
完全なランダムウォークだとすると、上昇する確率は2分の1です。2営業日連続して上昇する確率は、2分の1かける2分の1ですから、2乗で4分の1です。
3営業日連続だと3乗で8分の1となります。16営業日連続なら16乗です。
2分の1の16乗を計算すると、65,536分の1となります。65,536分の1と言っても普段の生活ではなかなか実感できません。
例えばジャンボ宝くじを153枚買って1等が当たるのと同じぐらいの確率です。(1000万÷65,536=約153)
◆年数で考えると
年間の営業日数はカレンダーによって変動しますが、245日として、何年に1度ぐらいの確率か調べてみました。
16営業日連続上昇と言うのは、約268年に1度の珍事となります。今から268年前と言うと1749年です。日本では江戸時代で、アメリカの建国が1776年7月4日ですから、まだアメリカがなかった時代です。
東証の立会日に毎日ジャンボ宝くじを153枚買っていれば、約268年に1度の確率で1等が当たるのです。
もちろん、確率ですから、またすぐに連続上昇となって記録を更新するかもしれません。でも、とてつもない珍事だということがわかります。
◆連続下落もカウントすると
完全なランダムならば、上昇と下落はともに2分の1です。
ということは、16営業日連続記録は上昇も下落も同じ確率です。そこで、「16営業日連続」に着目すると、2分の1の15乗の確率で16営業日連続することになります。
それだと、134年に1度の珍事と言うことになります。今から134年前の1883年にはアメリカもあるし、日本は明治16年だし、東京証券取引所の前身となる東京株式取引所が1878年に設立されているしとなって現実味が出てきます。
連続下落記録も調べてみました。日経平均株価の連続下落記録は1954年4月28日から1954年5月18日までの15営業日です。
これも上昇下落を区別せずに15営業日連続と考えると約67年に1度となります。
日経平均株価は68年前の1949年から算出されていますので、上昇または下落が15営業日連続というのがあってもおかしくはありません。
◆所感
とは言っても16営業日連続上昇があって、15営業日連続下落もあるとなると、上昇下落が「完全な」ランダムとするのは苦しいのではないかと思います。
特に、今回の連続上昇には衆議院議員選挙期間がすっぽりと入っています。選挙前には上昇するというアノマリーもあります。
今回の連騰でランダムウォーク理論を完全には否定できませんが、個人的には、ランダムウォークのように見えても、やはり相場は感情が動かしていると思っています。
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執筆者名:もきち♪
ブログ名:もきちのきもち 株とコンピュータ編
もきちのきもち ゼロから始めるテクニカル分析編
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