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ベルシス24 Research Memo(4):売上収益及び営業利益の大部分を占めるCRM事業

注目トピックス 日本株
■事業概要

2. 収益構造
連結売上収益及び営業利益においてCRM事業が大部分を占めており、直近の2018年2月期上期の連結業績においてCRM事業が売上収益の94.0%を、営業利益段階でも94.7%を稼いだ。営業利益率は、CRM事業が7.7%、その他事業が6.7%であり、営業利益率だけを見てもCRM事業はベルシステム24ホールディングス<6183>の要であることが分かる。

(1) CRM事業内のセグメント別内訳
CRM事業は、継続業務とスポット業務に分類される。継続業務のうち、コア事業と位置付けられる既存業務と新規業務等がCRM事業の売上収益の78.5%、旧BBコールが14.4%の構成となっている。

コア事業の既存業務と新規業務等は、契約期間が1年以上で、かつ、旧BBコールではない案件を指す。旧BBコールは、ソフトバンクグループ<9984>と2007年7月に締結した「コールセンター業務に関する包括的業務提携」に伴い、2015年2月まで同社の売上収益の3割近くを占める大きな存在であった。利益率についても他の顧客企業からの受託案件よりも高水準であったと見られるが、当該契約が2015年2月期をもって満了し、契約改定となったことで、他の顧客企業からの受託業務と同程度の単価になったもよう。このことより、同案件が同社の連結売上収益に占める割合も2015年2月期の29.7%から2018年2月期上期には14.4%までに縮小した。しかしながら、2018年2月期上期の売上収益は前年同期比9.7%増に転じており、今後も注視は必要だが、安定期に入ったと言えるだろう。

上記の2分類に当てはまらない短期の案件をスポット業務としており、CRM事業の売上収益全体に占める割合は7.1%であった。スポット業務には1年未満の契約のものから、リコールなどの際にクライアント企業の要請により数日で対応窓口を開設するものなど様々である。比較的は小さい案件が多いものの、利益率は他のセグメントより高水準であると見られる。

(2) CRM事業の業種別売上内訳
2018年2月期上期の旧BBコールを除く業種別売上収益(上位300社)は、放送・出版・情報サービスが29.8%、金融が20.7%、流通(小売・卸売)が24.4%、運輸・通信が12.3%、製造が7.2%、電気・ガス・水道等が2.3%、その他が3.4%の構成となった。前年同期からの増減を見ると、金融と製造において微減となったが、他の業種ではすべて増加・拡大した。なかでも、大口の顧客が加わった関係で、運輸・通信が前年同期比31.9%増、流通(小売・卸売)も同12.3%増と、大きく伸びた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)


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