サイバーコム Research Memo(3):長年積み重ねた通信技術を活かしたソフトウェア開発事業とサービス事業を展開
[17/12/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
サイバーコム<3852>は、長年積み重ねた通信技術を活かし制御や業務の分野まで幅広く手掛けるソフトウェア開発事業を主力事業としている。また、多様化する顧客のニーズに対応するために、ネットワーク/サーバ構築、保守・運用、評価検証を行うSIサービスや自社プロダクト販売を行うサービス事業を展開している。
報告セグメントは、ソフトウェア開発事業とサービス事業の2事業であり、ソフトウェア開発事業をさらに通信ソフトウェア開発、制御ソフトウェア開発、業務ソフトウェア開発の3分野に分けて売上高、営業利益等の情報開示を行っている。
売上高構成比(2017年3月期実績)で見ると、ソフトウェア開発事業が全社実績の80.4%、うち36.2%が業務ソフトウェア開発で、制御ソフトウェア開発と通信ソフトウェア開発がそれぞれ23.3%、21.0%を占め、サービス事業が19.6%となっている。
営業利益構成比(同)でも売上高とほぼ同様の内容となっており、各事業の収益性の面ではおおむね同等であることがわかる。
1. ソフトウェア開発事業
通信ソフトウェア開発、制御ソフトウェア開発及び業務ソフトウェア開発など、様々な分野において、 顧客のニーズに応じた各種ソフトウェアの受託開発を行っている。これらの開発においては、同社の品質方針である「け・や・き」※の精神に基づき、高品質なソフトウェアを開発している。
※「け:検査の徹底、や:約束の厳守、き:機密の保持」を意味する。宮城県の県木に由来している。
(1) 通信ソフトウェア開発
高速性、安定性、信頼性が要求される無線通信システムや制御装置等の通信インフラに係わる開発を行っている。同社は創業期より通信技術を積み重ね、数多くの開発実績とノウハウを保有しており、この技術力が活かされている。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、通信系の高度な技術によるものが中心であり、大手通信事業者をはじめ幅広い顧客に底堅い需要が見込まれる。
a) ルータ/スイッチ開発
b) ブロードバンドリモートアクセスサーバ開発
c) 無線通信システム開発
d) ネットワーク監視システム 等
(2) 制御ソフトウェア開発
車載用制御装置、複合機やプリンター、ロボット制御装置、ビルディングの管理・監視システム等、制御ソフトウェアは、多様な分野の技術が必要とされることから、その開発は複雑化する傾向にあり、通信機能を備える製品も拡大する傾向にある。
同社は、高機能化・複雑化する機器において、常に高品質で最高のパフォーマンスを発揮する制御ソフトウェアを数多く開発してきた。各種要素技術の強化を図りながら受託開発を行い、今後も確かな実績と高い技術をもって社会へ貢献していく、としている。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、自動車向けなどIoTの技術を活用した制御装置など、今後成長が期待される分野が多い。
a) 車載(自動車搭載)用ECU
b) 車載(自動車搭載)用ボデー制御装置
c) カーナビゲーションシステム
d) 複合機用アプリケーション及びドライバソフト
e) 半導体製造装置システム
f) 交通機関運賃精算システム
g) 業務用デジタルカメラ 等
(3) 業務ソフトウェア開発
金融向け業務システム、企業向け基幹システム、医療向けシステム、ECサイト構築、エネルギー関連システム等の多様な分野において開発を行っている。
業務ソフトウェア開発は、主にWeb系支援システムの開発、顧客の業務効率向上を図るための業務支援ソリューションなどを行い、顧客が目指すビジネスを、いかに効率よく進められるかという業務効率の向上をはじめとして、あらゆるシーンで企業価値を高める支援をしている。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、顧客のニーズに沿って様々な応用技術を駆使して開発を行っており、今後の成長分野として期待される。
a) 銀行向け業務システム
b) 生命保険会社向け業務システム
c) 電子カルテシステム
d) 発電監視システム
e) クレジット決済システム
f) 自治体向け事務用システム 等
2. サービス事業
ビジネスフローの変革によって企業はより大きな結果を求めて経営資源の投下先を戦略的に選択している。仕事量が一定ではない、また専門技術者を育成する余裕がないなどの問題を抱える顧客に、同社が長年培った技術を提供している。
サービス事業は、クラウドや仮想化等のネットワーク/サーバの構築、保守・運用及び通信プロトコル評価等の高レベルな評価検証を提供するSIサービスを行っている。
また、自社プロダクトとして、高機能・高品質のコールセンターシステム「Cyber CTI」やスマートフォンを内線化した「Cyber Phone」など、経費削減や業務効率向上を図ることのできる高品質な製品も提供している。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、コールセンターを中心とした「Cyber Smart」シリーズ製品の自社プロダクトと、SIサービスを併せて提供することで、収益源の1つの柱として今後は期待される。
(1) SIサービス
a) クラウドサービス構築/保守
b) ネットワーク設計/構築/導入
c) サーバ構築設計/導入
d) ネットワーク/サーバ運用保守
e) 通信ネットワーク評価検証 等
(2) 自社プロダクト
● オフィス電話ソリューション「Cyber Smartシリーズ」
「Cyber CTI」※
「Cyber IP-PBX」※
「Cyber Phone」※
「Cyber Tel」 等
※オンプレミス版に加えクラウド版を提供
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)
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サイバーコム<3852>は、長年積み重ねた通信技術を活かし制御や業務の分野まで幅広く手掛けるソフトウェア開発事業を主力事業としている。また、多様化する顧客のニーズに対応するために、ネットワーク/サーバ構築、保守・運用、評価検証を行うSIサービスや自社プロダクト販売を行うサービス事業を展開している。
報告セグメントは、ソフトウェア開発事業とサービス事業の2事業であり、ソフトウェア開発事業をさらに通信ソフトウェア開発、制御ソフトウェア開発、業務ソフトウェア開発の3分野に分けて売上高、営業利益等の情報開示を行っている。
売上高構成比(2017年3月期実績)で見ると、ソフトウェア開発事業が全社実績の80.4%、うち36.2%が業務ソフトウェア開発で、制御ソフトウェア開発と通信ソフトウェア開発がそれぞれ23.3%、21.0%を占め、サービス事業が19.6%となっている。
営業利益構成比(同)でも売上高とほぼ同様の内容となっており、各事業の収益性の面ではおおむね同等であることがわかる。
1. ソフトウェア開発事業
通信ソフトウェア開発、制御ソフトウェア開発及び業務ソフトウェア開発など、様々な分野において、 顧客のニーズに応じた各種ソフトウェアの受託開発を行っている。これらの開発においては、同社の品質方針である「け・や・き」※の精神に基づき、高品質なソフトウェアを開発している。
※「け:検査の徹底、や:約束の厳守、き:機密の保持」を意味する。宮城県の県木に由来している。
(1) 通信ソフトウェア開発
高速性、安定性、信頼性が要求される無線通信システムや制御装置等の通信インフラに係わる開発を行っている。同社は創業期より通信技術を積み重ね、数多くの開発実績とノウハウを保有しており、この技術力が活かされている。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、通信系の高度な技術によるものが中心であり、大手通信事業者をはじめ幅広い顧客に底堅い需要が見込まれる。
a) ルータ/スイッチ開発
b) ブロードバンドリモートアクセスサーバ開発
c) 無線通信システム開発
d) ネットワーク監視システム 等
(2) 制御ソフトウェア開発
車載用制御装置、複合機やプリンター、ロボット制御装置、ビルディングの管理・監視システム等、制御ソフトウェアは、多様な分野の技術が必要とされることから、その開発は複雑化する傾向にあり、通信機能を備える製品も拡大する傾向にある。
同社は、高機能化・複雑化する機器において、常に高品質で最高のパフォーマンスを発揮する制御ソフトウェアを数多く開発してきた。各種要素技術の強化を図りながら受託開発を行い、今後も確かな実績と高い技術をもって社会へ貢献していく、としている。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、自動車向けなどIoTの技術を活用した制御装置など、今後成長が期待される分野が多い。
a) 車載(自動車搭載)用ECU
b) 車載(自動車搭載)用ボデー制御装置
c) カーナビゲーションシステム
d) 複合機用アプリケーション及びドライバソフト
e) 半導体製造装置システム
f) 交通機関運賃精算システム
g) 業務用デジタルカメラ 等
(3) 業務ソフトウェア開発
金融向け業務システム、企業向け基幹システム、医療向けシステム、ECサイト構築、エネルギー関連システム等の多様な分野において開発を行っている。
業務ソフトウェア開発は、主にWeb系支援システムの開発、顧客の業務効率向上を図るための業務支援ソリューションなどを行い、顧客が目指すビジネスを、いかに効率よく進められるかという業務効率の向上をはじめとして、あらゆるシーンで企業価値を高める支援をしている。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、顧客のニーズに沿って様々な応用技術を駆使して開発を行っており、今後の成長分野として期待される。
a) 銀行向け業務システム
b) 生命保険会社向け業務システム
c) 電子カルテシステム
d) 発電監視システム
e) クレジット決済システム
f) 自治体向け事務用システム 等
2. サービス事業
ビジネスフローの変革によって企業はより大きな結果を求めて経営資源の投下先を戦略的に選択している。仕事量が一定ではない、また専門技術者を育成する余裕がないなどの問題を抱える顧客に、同社が長年培った技術を提供している。
サービス事業は、クラウドや仮想化等のネットワーク/サーバの構築、保守・運用及び通信プロトコル評価等の高レベルな評価検証を提供するSIサービスを行っている。
また、自社プロダクトとして、高機能・高品質のコールセンターシステム「Cyber CTI」やスマートフォンを内線化した「Cyber Phone」など、経費削減や業務効率向上を図ることのできる高品質な製品も提供している。
具体例としては以下のようなものが挙げられるが、コールセンターを中心とした「Cyber Smart」シリーズ製品の自社プロダクトと、SIサービスを併せて提供することで、収益源の1つの柱として今後は期待される。
(1) SIサービス
a) クラウドサービス構築/保守
b) ネットワーク設計/構築/導入
c) サーバ構築設計/導入
d) ネットワーク/サーバ運用保守
e) 通信ネットワーク評価検証 等
(2) 自社プロダクト
● オフィス電話ソリューション「Cyber Smartシリーズ」
「Cyber CTI」※
「Cyber IP-PBX」※
「Cyber Phone」※
「Cyber Tel」 等
※オンプレミス版に加えクラウド版を提供
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)
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