日証金 Research Memo(1):証券市場の発展に貢献し、更なる企業価値の向上を目指す
[17/12/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
日本証券金融<8511>は、東証第1部に上場しており、各証券取引所で行われる貸借取引を一手に担う、公共性の高い金融機関である。2018年3月期は、上期の好決算を受けて、通期の業績試算値を上方修正した。同社グループは、中期経営計画(2017年度−2019年度)のもと、引き続き証券市場の発展に貢献し、更なる企業価値の向上を目指している。
1. 2018年3月期上期は大幅な増収増益決算
2018年3月期上期(第2四半期累計)は、日経平均株価の上昇や東京市場の制度信用取引残高の増加など、好調な市場環境を反映して、同社の連結業績は営業収益が12,909百万円(前年同期比20.8%増)、営業利益2,420百万円(同36.2%増)、経常利益2,723百万円(同32.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,227百万円(同27.4%増)の大幅な増収増益決算であった。
2. 2018年3月期通期の業績試算値を上方修正
同社グループの主要業務である証券金融業務の業績は、株式市況・金利等の動向により大きく影響を受けるため、同社グループでは業績予想に代えて足元の貸借取引の貸付残高等を前提において計算した業績試算値を開示している。上期の実績をもとに、通期の貸借取引平均残高について、融資3,100億円(前回試算値比100億円増)、貸株(同700億円増)と試算値の前提を引き上げたことから、連結の営業利益3,400百万円(同800百万円増)、経常利益4,100百万円(同800百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円(同700百万円増)に上方修正している。
業績試算値の上方修正に伴い、配当についても従来予想の年間16円(中間8円、期末8円)から年間18円(中間9円、期末9円)に引き上げた。この結果、配当性向は52.2%になる見通しである。
3. 中期経営計画では既存ビジネスを強化するとともに、内外の新たな取引ニーズを取り込む
同社では、2017年度−2019年度の中期経営計画に基づき、これまで培ってきた資金・有価証券関連業務の運営能力と高い信用力、市場における中立性を活かして、貸借取引業務を始めとした既存ビジネスの強化に取り組むとともに、内外の新たな取引ニーズを積極的に取り込むことで、同社の存立基盤をより強固なものとし、市場や投資家の信認に応えていきたいと考えている。具体的には、「証券市場のインフラとしての貸借取引業務の強化」、「内外の金融商品取引業者等への柔軟な対応」、「新規業務の開発」など7つの目標を掲げ、更なる企業価値の向上を目指している。
■Key Points
・2018年3月期上期決算は、好調な株式市場を反映して、大幅な増収増益決算であった
・上期の好決算に基づいて、2018年3月期通期の業績試算値を上方修正した。連結経常利益4,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円を見込み、配当予想も年間18円に引き上げた
・中期経営計画(2017年度−2019年度)では、既存ビジネスを強化するとともに、内外の新たな取引ニーズを取り込むことを目指して、7つの具体的な戦略を掲げている
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<MH>
日本証券金融<8511>は、東証第1部に上場しており、各証券取引所で行われる貸借取引を一手に担う、公共性の高い金融機関である。2018年3月期は、上期の好決算を受けて、通期の業績試算値を上方修正した。同社グループは、中期経営計画(2017年度−2019年度)のもと、引き続き証券市場の発展に貢献し、更なる企業価値の向上を目指している。
1. 2018年3月期上期は大幅な増収増益決算
2018年3月期上期(第2四半期累計)は、日経平均株価の上昇や東京市場の制度信用取引残高の増加など、好調な市場環境を反映して、同社の連結業績は営業収益が12,909百万円(前年同期比20.8%増)、営業利益2,420百万円(同36.2%増)、経常利益2,723百万円(同32.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,227百万円(同27.4%増)の大幅な増収増益決算であった。
2. 2018年3月期通期の業績試算値を上方修正
同社グループの主要業務である証券金融業務の業績は、株式市況・金利等の動向により大きく影響を受けるため、同社グループでは業績予想に代えて足元の貸借取引の貸付残高等を前提において計算した業績試算値を開示している。上期の実績をもとに、通期の貸借取引平均残高について、融資3,100億円(前回試算値比100億円増)、貸株(同700億円増)と試算値の前提を引き上げたことから、連結の営業利益3,400百万円(同800百万円増)、経常利益4,100百万円(同800百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円(同700百万円増)に上方修正している。
業績試算値の上方修正に伴い、配当についても従来予想の年間16円(中間8円、期末8円)から年間18円(中間9円、期末9円)に引き上げた。この結果、配当性向は52.2%になる見通しである。
3. 中期経営計画では既存ビジネスを強化するとともに、内外の新たな取引ニーズを取り込む
同社では、2017年度−2019年度の中期経営計画に基づき、これまで培ってきた資金・有価証券関連業務の運営能力と高い信用力、市場における中立性を活かして、貸借取引業務を始めとした既存ビジネスの強化に取り組むとともに、内外の新たな取引ニーズを積極的に取り込むことで、同社の存立基盤をより強固なものとし、市場や投資家の信認に応えていきたいと考えている。具体的には、「証券市場のインフラとしての貸借取引業務の強化」、「内外の金融商品取引業者等への柔軟な対応」、「新規業務の開発」など7つの目標を掲げ、更なる企業価値の向上を目指している。
■Key Points
・2018年3月期上期決算は、好調な株式市場を反映して、大幅な増収増益決算であった
・上期の好決算に基づいて、2018年3月期通期の業績試算値を上方修正した。連結経常利益4,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円を見込み、配当予想も年間18円に引き上げた
・中期経営計画(2017年度−2019年度)では、既存ビジネスを強化するとともに、内外の新たな取引ニーズを取り込むことを目指して、7つの具体的な戦略を掲げている
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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