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エイジア Research Memo(1):EC市場の拡大を追い風に、2ケタ増収増益が続く

注目トピックス 日本株
■要約

エイジア<2352>は、企業向けに電子メール配信システム等の販売促進・マーケティングソリューションサービスを展開している。売上高の過半はクラウドサービスを中心としたストック型ビジネスとなっており、高収益性と安定性を兼ね備えているほか、無借金経営で好財務体質であることが特徴となっている。

1. 2018年3月期第2四半期累計業績は2ケタ増収増益と好調持続
2018年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比20.2%増の717百万円、営業利益で同39.3%増の150百万円と期初会社計画(売上高675百万円、営業利益125百万円)を上回り、半期ベースで過去最高業績を更新した。電子メール配信システムを中心に主力のアプリケーション事業の売上高が前年同期比15.9%増と好調を持続したほか、コンサルティング事業もWeb制作の大型案件等が寄与し同49.7%増と大幅伸長した。利益面では、増収効果に加えて利益率の高い大型ライセンス販売が増加したことや生産性の向上により、営業利益率で前年同期比2.8ポイント上昇の20.9%となった。

2. 2018年3月期は3期連続で過去最高業績を更新する見通し
2018年3月期の連結業績は上方修正し、売上高で前期比11.9%増の1,488百万円、営業利益で同19.8%増の344百万円と3期連続で過去最高業績を更新する見通しだ。国内EC市場の拡大が続くなかで、電子メールを使った効果的な販促・マーケティング施策に対するニーズは引き続き強く、業界でトップクラスの配信性能を誇り、カスタマイズも可能な同社の「WEBCAS e-mail」に対する需要は引き続き拡大する見通しだ。事業セグメント別の売上高では、アプリケーション事業で前期比10%増、コンサルティング事業で同25%増を見込んでいる。クラウドサービスを中心にストック型の売上高が過半を占めるため、計画達成の確度は高いと見られる。

3. AI技術を活用した実証実験を開始
同社では、中期経営ビジョンで「クロスチャネル対応マーケティングプラットフォーム」の構築を掲げている。消費者データをAI技術により分析、活用していくプラットフォームを目指している。最適なターゲットに対して、最適なタイミング、チャネル(電子メール、LINE、SMS、電話、DM等)で販促施策を打てるようになるため、今まで以上に販促効率の向上が期待される。2017年11月よりAI技術を活用した実証実験を開始しており、2020年3月期中の完成を目指している。

4. 中期経営計画で2020年3月期に営業利益502百万円を目指す
2017年5月に発表した中期経営計画では、最終年度となる2020年3月期に売上高で1,870百万円、営業利益で502百万円を目標とし、売上高、利益ともに2ケタ成長が続く見通し。売上高営業利益率は、クラウドサービスの構成比が高まることで2017年3月期実績の21.6%から26.8%まで上昇し、長期的には30%を目標としている。既存製品の機能向上やAI技術を活用した新製品の開発、コンサルティング力の強化を進めることで、クラウドサービスの売上構成比を高め、安定性向上も図る。株主還元としては、配当性向30%前後を目安に配当成長も進めていきたい考えだ。2018年3月期の1株当たり配当金は、前期比実質3.0円増配の15.5円(配当性向27.8%)と9期連続の増配を予定している。

■Key Points
・電子メール配信システムの大手で、配信性能は業界トップクラス
・販促ツールとして電子メール配信システムの需要拡大は今後も続く
・クラウドサービスの成長により売上高営業利益率はさらに上昇する見通し

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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