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日本調剤 Research Memo(1):3つの事業それぞれにおいて、明確な中長期成長戦略が順調に進捗

注目トピックス 日本株
■要約

日本調剤<3341>は調剤薬局の国内トップクラス企業で、調剤薬局事業の売上高では第2位を誇る。自社グループでジェネリック医薬品の製造も行っており、メーカー機能を有しているところが特徴的だ。さらに、医療従事者を対象にした人材派遣・紹介事業と情報提供・コンサルティング事業も加え、4部門体制で事業展開している。

1. 2018年3月期第2四半期は前年同期比・計画比ともに増収増益で着地
2018年3月期第2四半期決算は、売上高118,149百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益4,888百万円(同24.1%増)と前年同期比及び計画比で増収増益を達成した。営業利益以下の各利益項目は、上期(第2四半期)ベースとしての過去最高を更新した。2018年3月期は薬価・調剤報酬改定のスキップ年であり、順当に増収増益を達成した。調剤薬局事業と医療従事者派遣・紹介事業は増収増益を確保した。医薬品製造販売事業は研究開発費の増加などで前年同期比減益となったが想定どおりの動きだった。

2. 3つの事業それぞれの成長戦略は明確。50対50の事業ポートフォリオを目指す
同社は、中長期的に営業利益構成で見て調剤薬局事業50%、それ以外の2事業の合計で50%という事業構成を目指している。同社の強みは、そこに至る道筋(戦略)を3つの事業のそれぞれについて明確に描けているということだ。調剤薬局事業は、国が推進する施策への対応と店舗展開を両輪に成長を目指している。医薬品製造販売事業では、自社製造品の拡大と生産能力の確保が成長戦略の軸となっている。人材サービス事業では、強みを持つ薬剤師派遣に加えて、収益性・成長性の高い紹介事業の強化で成長加速を狙っている。

3. 2018年3月期は増収増益の見通し。季節性を考慮すれば上振れの可能性も
2018年3月期通期について同社は、売上高234,697百万円(前期比5.0%増)、営業利益10,105百万円(同18.6%増)を予想している。下期偏重という季節性を考慮すれば上振れも十分に期待できると弊社では考えている。2019年3月期は薬価・調剤報酬の改定や新工場の稼働により、業績的には踊り場となる可能性がある。しかし前述のように、中長期の成長戦略が明確かつ有効であることから、その後の成長回帰には十分期待が持てると弊社では考えている。

■Key Points
・調剤薬局事業は国が推進する施策への対応と店舗展開が成長戦略の両輪
・医薬品製造販売事業では自社製造品の拡大と生産能力の確保が成長戦略の軸
・人材サービス事業では強みを持つ薬剤師派遣に加えて、収益性・成長性の高い紹介事業の強化で成長加速を狙う

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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