ネットイヤー Research Memo(3):不採算プロジェクトの収束と増収効果等により営業損失が縮小
[17/12/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2018年3月期第2四半期累計の業績概要
ネットイヤーグループ<3622>の2018年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比13.3%増の2,637百万円、営業損失が194百万円(前年同期は315百万円の損失)、経常損失が194百万円(同315百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が224百万円(同360百万円の損失)となり、第2四半期累計では2年ぶりの増収となり、営業利益、経常利益の損失額も縮小した。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益についてはrakumoの株式売却益413百万円を計上したことにより黒字転化している。rakumoについては当第2四半期から連結対象から外れており、売上高で約1億円の減収要因になったと見られるが、営業利益については影響がなかった。
売上高の増収要因は、前年同期が不採算プロジェクト発生の影響で極端に低かったこともあるが、不採算案件の収束にめどが立ったことにより、人的リソースを他の案件に振り向けることが可能となったことである。また、子会社のトライバルメディアハウスについてもソーシャルメディアを活用したマーケティング支援、分析・コンサルティングサービスが好調で前年比2ケタ増収となっている。
営業利益の主な増減要因を見ると、売上高の増収効果で50百万円、受注損失引当金の減少で30百万円、販管費項目のうち人件費の減少で30百万円、採用費の減少で20百万円の増益要因となった。一方、減益要因としてはトライバルメディアハウスで育成中の自社メディアサイト「Funmee!!」に関する投資で30百万円、その他販管費増で10百万円となっている。
2. ネコ型マーケティングの調査・分析をスタート
同社は新たな取り組みとして2017年6月より、「ネコ型マーケティング」の調査・分析を開始すると発表した。インターネットショッピングを良く利用する人の属性として、インターネットマーケティング施策に従順に反応する「イヌ型」と、従来のマーケティング施策には反応を示さない「ネコ型」に分類されると考え、同社の調査によれば約6割が「ネコ型」に分類される結果であった。企業が行うマーケティング施策は現在、「イヌ型」「ネコ型」とも同様の施策を打っているが、約6割を占める「ネコ型」に関してはほとんど効果がないということになる。逆に言えば、こうした「ネコ型」に対して効果のあるマーケティング施策を打てるようになれば、販売効率はさらに向上することを意味する。こうしたことから、同社ではこの「ネコ型」顧客に対して、どのようなマーケティング施策が効果的なのかを調査・研究する「ネコラボ」を設立し、ブログ上で情報を発信している。直接的に収益への影響はないものの、今後のコンサルティング営業等で生かされるものと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<TN>
1. 2018年3月期第2四半期累計の業績概要
ネットイヤーグループ<3622>の2018年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比13.3%増の2,637百万円、営業損失が194百万円(前年同期は315百万円の損失)、経常損失が194百万円(同315百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が224百万円(同360百万円の損失)となり、第2四半期累計では2年ぶりの増収となり、営業利益、経常利益の損失額も縮小した。なお、親会社株主に帰属する四半期純利益についてはrakumoの株式売却益413百万円を計上したことにより黒字転化している。rakumoについては当第2四半期から連結対象から外れており、売上高で約1億円の減収要因になったと見られるが、営業利益については影響がなかった。
売上高の増収要因は、前年同期が不採算プロジェクト発生の影響で極端に低かったこともあるが、不採算案件の収束にめどが立ったことにより、人的リソースを他の案件に振り向けることが可能となったことである。また、子会社のトライバルメディアハウスについてもソーシャルメディアを活用したマーケティング支援、分析・コンサルティングサービスが好調で前年比2ケタ増収となっている。
営業利益の主な増減要因を見ると、売上高の増収効果で50百万円、受注損失引当金の減少で30百万円、販管費項目のうち人件費の減少で30百万円、採用費の減少で20百万円の増益要因となった。一方、減益要因としてはトライバルメディアハウスで育成中の自社メディアサイト「Funmee!!」に関する投資で30百万円、その他販管費増で10百万円となっている。
2. ネコ型マーケティングの調査・分析をスタート
同社は新たな取り組みとして2017年6月より、「ネコ型マーケティング」の調査・分析を開始すると発表した。インターネットショッピングを良く利用する人の属性として、インターネットマーケティング施策に従順に反応する「イヌ型」と、従来のマーケティング施策には反応を示さない「ネコ型」に分類されると考え、同社の調査によれば約6割が「ネコ型」に分類される結果であった。企業が行うマーケティング施策は現在、「イヌ型」「ネコ型」とも同様の施策を打っているが、約6割を占める「ネコ型」に関してはほとんど効果がないということになる。逆に言えば、こうした「ネコ型」に対して効果のあるマーケティング施策を打てるようになれば、販売効率はさらに向上することを意味する。こうしたことから、同社ではこの「ネコ型」顧客に対して、どのようなマーケティング施策が効果的なのかを調査・研究する「ネコラボ」を設立し、ブログ上で情報を発信している。直接的に収益への影響はないものの、今後のコンサルティング営業等で生かされるものと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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