プラザクリエイト Research Memo(1):プリント事業の事業構造が大きく転換。2019年3月期からの展開に注目
[17/12/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
プラザクリエイト本社<7502>は写真のプリントショップのトップ企業。プリント事業では“デジタルプリントをワンストップで提供”をテーマに展開。運営方式も直営からFCへの切替えを推進中。モバイル事業は安定収益源として基盤が確立。今後は法人ビジネス(B to B)の拡大にも注目。
1. プリント事業の事業モデル転換やモバイル事業の積極出店で、第2四半期での損失継続
同社の2018年3月期第2四半期決算は、売上高9,313百万円(前年同期比0.5%増)、経常損失719百万円(前年同期は863百万円の損失)で着地した。プリント事業はデジタルカメラのプリント需要の縮小の中FC化を進めており減収となったが、セグメント経常損失は持分法投資損失がなくなり改善した。モバイル事業は人材面での強化を進めたほか、新規出店も積極的に行った。その結果、前年同期比増収を確保したものの先行投資がかさみ、セグメント経常利益は減益となり、今第2四半期は一時的に損失を計上した。
2. 魅力ある新商材の開発・投入や店舗のFC化で、2019年3月期のプリント事業は大きく変貌
同社が今進めているのはプリント事業の事業構造の大転換だ。プリント事業の成長のカギは、魅力ある商材を顧客に提供することだ。そのためには同社自身が創造性を取り戻し、自由な発想で商品開発に取り組まねばならない。それを実現するための方策が直営店からFC店への切り替えだ。FC化は店長に大きな意識変革と店舗経営の自由度をもたらし、それが店舗売上の前年比大幅増加につながっている。同社はまた、販売ルートとしてオンラインビジネスの拡大にも力を注いでいる。新たなオンラインサイトは2018年夏ごろの稼働が予定されている。新商材の本格投入と相まって、プリント事業は2019年3月期には大きく変貌しそうだ。
3. 経営力が評価され出店ペースが加速へ。投資と成長の高次元のバランス取りが重要
モバイル事業の成長戦略の柱は店舗の増加だ。携帯端末市場が成熟したことでキャリアは販売代理店の再編を進めている。同社は上場企業として経営力やコンプライアンス面での充実に関して信頼性が高く、再編に絡んで同社への新規出店の要請も相次いでいる模様だ。その結果として、出店ペースがこれまで計画していたよりも一段高まるとみられる。モバイル事業はストック型収益モデルであるため、着実な収益成長は期待できるが、一方で新規出店の立ち上げ費用をコントロールし、投資と成長のバランス取りをうまくコントロールすることが求められている。
■Key Points
・FC店への切り替えは順調に進捗。同社自身も足かせから解放され、創造的で魅力ある新商材の開発に期待が高まる
・モバイルショップの優良運営者として同社への需要が高まる。ハイレベルの新規出店が続く見通し
・2018年3月期は需要期である下期の盛り返しに期待が高まるが、上期の未達をカバーしきれない可能性も
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<MH>
プラザクリエイト本社<7502>は写真のプリントショップのトップ企業。プリント事業では“デジタルプリントをワンストップで提供”をテーマに展開。運営方式も直営からFCへの切替えを推進中。モバイル事業は安定収益源として基盤が確立。今後は法人ビジネス(B to B)の拡大にも注目。
1. プリント事業の事業モデル転換やモバイル事業の積極出店で、第2四半期での損失継続
同社の2018年3月期第2四半期決算は、売上高9,313百万円(前年同期比0.5%増)、経常損失719百万円(前年同期は863百万円の損失)で着地した。プリント事業はデジタルカメラのプリント需要の縮小の中FC化を進めており減収となったが、セグメント経常損失は持分法投資損失がなくなり改善した。モバイル事業は人材面での強化を進めたほか、新規出店も積極的に行った。その結果、前年同期比増収を確保したものの先行投資がかさみ、セグメント経常利益は減益となり、今第2四半期は一時的に損失を計上した。
2. 魅力ある新商材の開発・投入や店舗のFC化で、2019年3月期のプリント事業は大きく変貌
同社が今進めているのはプリント事業の事業構造の大転換だ。プリント事業の成長のカギは、魅力ある商材を顧客に提供することだ。そのためには同社自身が創造性を取り戻し、自由な発想で商品開発に取り組まねばならない。それを実現するための方策が直営店からFC店への切り替えだ。FC化は店長に大きな意識変革と店舗経営の自由度をもたらし、それが店舗売上の前年比大幅増加につながっている。同社はまた、販売ルートとしてオンラインビジネスの拡大にも力を注いでいる。新たなオンラインサイトは2018年夏ごろの稼働が予定されている。新商材の本格投入と相まって、プリント事業は2019年3月期には大きく変貌しそうだ。
3. 経営力が評価され出店ペースが加速へ。投資と成長の高次元のバランス取りが重要
モバイル事業の成長戦略の柱は店舗の増加だ。携帯端末市場が成熟したことでキャリアは販売代理店の再編を進めている。同社は上場企業として経営力やコンプライアンス面での充実に関して信頼性が高く、再編に絡んで同社への新規出店の要請も相次いでいる模様だ。その結果として、出店ペースがこれまで計画していたよりも一段高まるとみられる。モバイル事業はストック型収益モデルであるため、着実な収益成長は期待できるが、一方で新規出店の立ち上げ費用をコントロールし、投資と成長のバランス取りをうまくコントロールすることが求められている。
■Key Points
・FC店への切り替えは順調に進捗。同社自身も足かせから解放され、創造的で魅力ある新商材の開発に期待が高まる
・モバイルショップの優良運営者として同社への需要が高まる。ハイレベルの新規出店が続く見通し
・2018年3月期は需要期である下期の盛り返しに期待が高まるが、上期の未達をカバーしきれない可能性も
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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