品川リフラ Research Memo(5):2018年3月期第2四半期の業績は子会社の好調による好決算
[17/12/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2018年3月期第2四半期の業績概要
品川リフラクトリーズ<5351>の2018年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比4.8%増の49,750百万円、営業利益が同15.0%増の3,009百万円、経常利益が同27.5%増の3,224百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同17.4%増の1,603百万円であった。予想比では、売上高が2.6%増、営業利益が20.4%増、経常利益が24.0%増、親会社株主に帰属する四半期純利益が60.3%増となった。第2四半期の粗鋼生産は5,203万トンと前年同期比1.0%減少しており、粗鋼生産との相関度が高い同社単体にとって良い事業環境だったとは言えず、国内耐火物の需要は横ばいであった。予想以上の好決算は、連結子会社のイソライト工業と海外子会社の好パフォーマンスによるところが大きかった。
事業別の動向は、耐火物及び関連製品の売上高が前年同期比6.2%増の38,565百万円、セグメント利益が同14.3%増の2,831百万円、売上高セグメント利益率が前年同期比0.5ポイント増の7.3%になった。同社最大の需要先である鉄鋼業界は、国内の建設及び製造業などの内需向け鋼材需要が堅調であったものの、輸出は前年同期比で減少が続き、やや力強さに欠けた。同事業の増収増益は、国内外の子会社に助けられた形となった。エンジニアリング事業の売上高は前年同比1.1%増の10,069百万円、セグメント利益は同66.9%増の212百万円であった。前年同期が減収減益により売上高セグメント利益率が1.3%の低位にあったが、2018年3月期第2四半期は2.1%まで戻した。
同社が株式の54.9%を所有するイソライト工業は、2018年3月期第2四半期に高付加価値セラミックファイバーの作業環境規制(RCF規制)対策品及び自動車関連製品の増加により好業績が続いた。労働安全衛生法の改正により、2015年11月からリフラクトリーセラミックファイバー(RCF)のうちアルミナとシリカを主成分とした非結晶(ガラス質)の人造鉱物繊維が有害物質として規制対象となった。代替製品となるイソウールBSSRは、セラミックファイバーの特性である高温に耐える、断熱性が高い、軽くて蓄熱性が低い、化学的に安定している、急熱・急冷に耐える、色々な形状に製造・加工できるなどの特性を有する。生体溶解性繊維であるため、摂取されても体内で溶けて体外に排出される。RCFに対する競合商品が限定されるため、有害物質と認定された既存製品からの代替需要を獲得した。
2. 財務状況と経営指標
2018年3月期第2四半期の総資産は、107,487百万円と前期末比980百万円増加した。仕掛品及び有価証券の増加を主たる要因とする。負債は、同928百万円減の51,392百万円となった。有利子負債は、17,644百万円と短期借入金を中心に876百万円減少した。
財務の安全性指標となる流動比率は、前期末の175.7%から181.2%へ上昇。自己資本比率は、前期末の44.8%から45.6%へ改善した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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1. 2018年3月期第2四半期の業績概要
品川リフラクトリーズ<5351>の2018年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比4.8%増の49,750百万円、営業利益が同15.0%増の3,009百万円、経常利益が同27.5%増の3,224百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同17.4%増の1,603百万円であった。予想比では、売上高が2.6%増、営業利益が20.4%増、経常利益が24.0%増、親会社株主に帰属する四半期純利益が60.3%増となった。第2四半期の粗鋼生産は5,203万トンと前年同期比1.0%減少しており、粗鋼生産との相関度が高い同社単体にとって良い事業環境だったとは言えず、国内耐火物の需要は横ばいであった。予想以上の好決算は、連結子会社のイソライト工業と海外子会社の好パフォーマンスによるところが大きかった。
事業別の動向は、耐火物及び関連製品の売上高が前年同期比6.2%増の38,565百万円、セグメント利益が同14.3%増の2,831百万円、売上高セグメント利益率が前年同期比0.5ポイント増の7.3%になった。同社最大の需要先である鉄鋼業界は、国内の建設及び製造業などの内需向け鋼材需要が堅調であったものの、輸出は前年同期比で減少が続き、やや力強さに欠けた。同事業の増収増益は、国内外の子会社に助けられた形となった。エンジニアリング事業の売上高は前年同比1.1%増の10,069百万円、セグメント利益は同66.9%増の212百万円であった。前年同期が減収減益により売上高セグメント利益率が1.3%の低位にあったが、2018年3月期第2四半期は2.1%まで戻した。
同社が株式の54.9%を所有するイソライト工業は、2018年3月期第2四半期に高付加価値セラミックファイバーの作業環境規制(RCF規制)対策品及び自動車関連製品の増加により好業績が続いた。労働安全衛生法の改正により、2015年11月からリフラクトリーセラミックファイバー(RCF)のうちアルミナとシリカを主成分とした非結晶(ガラス質)の人造鉱物繊維が有害物質として規制対象となった。代替製品となるイソウールBSSRは、セラミックファイバーの特性である高温に耐える、断熱性が高い、軽くて蓄熱性が低い、化学的に安定している、急熱・急冷に耐える、色々な形状に製造・加工できるなどの特性を有する。生体溶解性繊維であるため、摂取されても体内で溶けて体外に排出される。RCFに対する競合商品が限定されるため、有害物質と認定された既存製品からの代替需要を獲得した。
2. 財務状況と経営指標
2018年3月期第2四半期の総資産は、107,487百万円と前期末比980百万円増加した。仕掛品及び有価証券の増加を主たる要因とする。負債は、同928百万円減の51,392百万円となった。有利子負債は、17,644百万円と短期借入金を中心に876百万円減少した。
財務の安全性指標となる流動比率は、前期末の175.7%から181.2%へ上昇。自己資本比率は、前期末の44.8%から45.6%へ改善した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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