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リソル Research Memo(1):長期経営目標の実現に向け具体的な施策を推進

注目トピックス 日本株
■要約

1. 会社概要
リソルホールディングス<5261>は、主に運営と不動産開発を事業ドメインに据えた会社で、ホテルやゴルフ場、リゾートの運営を軸にリソルのブランディングを進めている。その中で、「あなたのオフを、もっとスマイルに。」を価値基準に、すべての事業を通じて“いきがい・絆・健康・くつろぎ”を顧客に提供、多世代が集まり交流するリゾートコミュニティを展開している。このため同社のビジネスは、単なる事業の集まりではなく、事業同士の重層的なシナジーにより醸し出される付加価値を背景に、顧客に高い利便性と大きな満足を提供するビジネスなのである。その象徴が、同社グループの基幹施設で多世代交流型リゾートコミュニティ「リソル生命の森」である。同社グループの事業構造は、この「リソル生命の森」をグループの幹とし、ホテル、ゴルフ、ライフサポート、リゾートライフを枝とする“ツリー型”構造へと進化している。

2. 2018年3月期第2四半期連結決算
2018年3月期第2四半期の業績は、売上高11,618百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益774百万円(同20.2%減)の増収減益となった。通期の連結業績予想に対する進捗は概ね計画通りのもよう、各事業は更なる進化へ向けて新しい施策に着手している。ホテル運営事業では、「ホテルリソル名古屋」を全館リニューアルし「リビングロビー®※」を本格展開した。ゴルフ運営事業では、圧倒的なコストパフォーマンスの実現に挑戦する「南栃木ゴルフ倶楽部」をリ・スタイルオープン、ゴルフ以外の楽しみ方を提案するバンケット事業も強化した。開発事業では、大型太陽光発電設備の開発を福島県で進めるほか、「大学連携型CCRC」グランドデザインの作成に着手、健康寿命延伸を目的とした「ウェルネスエイジクラブ」もスタートした。2018年3月期通期について、同社は売上高22,000百万円(前期比1.2%減)、営業利益1,300百万円(同28.5%減)、経常利益1,700百万円(同3.6%増)を見込んでいる。下期にも不動産売却等を進める方針で、経常利益は増益予想となっている。

※ 「リビングロビー」は、同社の登録商標

3. 長期経営目標
同社グループは、価値基準やテーマに加え、「人にやさしい」「社会にやさしい」「地球にやさしい」の3つの「やさしい」をすべての事業を通じて実現するという長期方針を掲げている。そのなかで、2021年3月期、ROA5%以上(2017年3月期実績5.1%)、自己資本比率35%以上(同37.0%)、ROE10%以上(同11.6%)というKPIを目標に、売上高250億円以上(同222億円)、経常利益24億円以上(同16億円)の達成を目指している。達成へのプロセスは、ホテル運営事業では客室数の大幅増加と滞在型ホテル・簡易型ホテルへの進出、ゴルフ運営事業では新しいゴルフスタイルの提案と多角化、再生可能エネルギー事業では発電容量40,000キロワット以上の実現、リソル生命の森事業では “いきがい・絆・健康・くつろぎ” の実現に向けた自主開発プログラムの推進、そのプログラムを活用して、産官学連携による日本初の本格的CCRCの開発と販売、福利厚生事業での差別化商品の開発推進であり、顧客に信頼される企業になれるよう公正な企業活動も実践していく考えである。

当面は、主力事業のホテル運営とゴルフ場運営を軸とした成長戦略を展開する方針である。ホテル運営事業では、4月1日にリニューアルオープンした「ホテルリソル名古屋」で「リビングロビー®」を本格展開し、くつろぎの “ホテルリソル” ブランドを推進。同社グループでは2018年に京都で3ヶ所、2019年以降には秋葉原、横浜桜木町や上野において新たに運営を開始する予定である。このように、国が掲げる訪日外国人観光客目標を追い風に観光・旅行の持続的な市場成長を見通し、また東京オリンピックにも備えてホテル運営事業の積極拡大策を進めている。ゴルフ運営事業では、圧倒的コストパフォーマンスの実現に挑戦する「南栃木ゴルフ倶楽部」を2017年7月にリ・スタイルオープンした一方で、「中京ゴルフ倶楽部」の運営を2018年2月より中京テレビ放送株式会社との共同経営でスタートすることを公表した。ポジションのまったく異なるゴルフ場運営で得られるノウハウを相互活用して柔軟な変化対応力を備え業界内での差別化を図る構えである。同社のセグメントであるホテル運営事業とゴルフ運営事業に加え、再生可能エネルギー事業、さらには福利厚生事業、これら事業が中期成長ドライバーであり、将来的に長期経営目標を達成する基盤となっていくことが期待される。

■Key Points
・多世代交流型リゾートコミュニティ「リソル生命の森」を幹とする“ツリー型”事業構造に特徴
・当面はホテルやゴルフ場の運営、中長期的には再生可能エネルギーやCCRCが成長ドライバー
・2021年3月期に売上高250億円以上、経常利益24億円以上、ROE10%以上を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)



<NB>

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