ミロク情報 Research Memo(7):システム導入契約売上高は豊富な受注残を背景に下期も好調を持続する見通し
[17/12/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■ミロク情報サービス<9928>の今後の見通し
2. 品目別・販売先別売上高見通し
システム導入契約売上高については、第2四半期までの進捗率が52.3%となっていること、第2四半期末の受注残高が6.08ヶ月分と高水準にあることから、計画を上回る可能性が高い。販売先別では、会計事務所向けで前期比8.1%減の4,772百万円、一般企業向けで同5.1%増の8,798百万円、その他(本社、子会社売上、パートナー向け売上)で同4.4%増の2,899百万円の計画となっているが、前述したように会計事務所向けについてはリプレース需要が旺盛であり、計画を上回るペースで推移する見通し。一般企業向けについても「Galileopt NX-Plus」へのリプレース需要を中心に期初会社計画並みの売上が見込まれる。その他についてはパートナー売上の増加を見込んでいる。首都圏に専門特化した支社を新たに設置する等、パートナー企業に対する販売支援を強化することで、売上を拡大していく戦略だ。
一方、サービス収入については、第2四半期までの進捗率が49.8%とほぼ期初会社計画どおりに推移している。下期も新規契約先を拡大していくことで着実に伸長していくものと予想される。特に、会計事務所を通じた小規模事業者向けのソフト使用料は計画をやや上回るペースで推移しており、通期でも2ケタ前後の増収率が期待される。
その他売上高については、第2四半期までの進捗率が41.3%と計画をやや下回るペースだが前期比では高成長が続く見通しだ。このうち、子会社のビズオーシャンの売上高は前期実績の750百万円から1,000百万円に拡大する見通し。従来はポータルサイト「bizocean」の広告収入のみであったが、2017年10月より有料サービス「SPALO(スパロ)」の提供を開始しており、その動向が注目される。
「SPALO」はLINE BOTやIBMのWatsonのAI技術を活用して、スマートフォン内でExcelに自動音声入力できるドキュメント作成サービスとなる。主に、営業報告書や業務日報等の作成での利用を想定している。従来もチャットボットによる音声テキスト入力システムはあったが、「SPALO」の特徴は音声入力された文章をWatsonが解析・分類することで、ドキュメント(報告書・帳票等)の正しい項目を選び出し自動入力できることにある。サービスプラン※としては個人向けプランと法人向けプランに分かれており、2018年3月までに10万人のユーザー獲得を目指している。
※個人向けプランは初期導入費用、月額基本利用料が無料で、ファイル保存料が11回以上で従量課金制となる。また、法人向けプランは初期導入費用が30万円〜(帳票サイズや項目数により変動)、月額基本利用料はBtoEプラン(従業員向け)で5,900円〜、BtoCプラン(店舗等の不特定多数利用を想定)で25,000円、ファイル保存料はBtoEプランで26回以上から従量課金制、BtoCプランで1,000回を超えると従量課金制となる。
一方、mmapで展開する事業承継支援サービスについては、売上高で170百万円を計画していたが、第2四半期まで計画を上回るペースとなっており、通期でも上振れする可能性が高い。また、利益面でも初めて黒字化する見通しとなっている。契約先の会計事務所数は2017年3月期末の2,195事務所から10月には3,000事務所超と計画(2018年3月期目標3,195事務所)を上回るペースで拡大しており、これら会計事務所から顧問先企業の事業承継案件等の紹介件数が増加している。また、同社では紹介案件の成約率を高めるために、パートナーの会計事務所に対して「企業評価システム」を無償で提供している。同システムではディスカウントキャッシュフローを用いて企業価値の時価評価を行うもので、会計事務所側で一旦、時価評価をしてもらい、絞り込みを行ってから同社に紹介案件として報告することになるため、同社にとっても成約率の上昇につながることになる。
相談件数としては2017年3月期の245件から、2018年3月期は380件(第2四半期累計で172件)を計画している。中小企業の事業承継に関する相談は年々増加傾向にあり、今後もこれらのネットワークを通じて事業規模の拡大が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 品目別・販売先別売上高見通し
システム導入契約売上高については、第2四半期までの進捗率が52.3%となっていること、第2四半期末の受注残高が6.08ヶ月分と高水準にあることから、計画を上回る可能性が高い。販売先別では、会計事務所向けで前期比8.1%減の4,772百万円、一般企業向けで同5.1%増の8,798百万円、その他(本社、子会社売上、パートナー向け売上)で同4.4%増の2,899百万円の計画となっているが、前述したように会計事務所向けについてはリプレース需要が旺盛であり、計画を上回るペースで推移する見通し。一般企業向けについても「Galileopt NX-Plus」へのリプレース需要を中心に期初会社計画並みの売上が見込まれる。その他についてはパートナー売上の増加を見込んでいる。首都圏に専門特化した支社を新たに設置する等、パートナー企業に対する販売支援を強化することで、売上を拡大していく戦略だ。
一方、サービス収入については、第2四半期までの進捗率が49.8%とほぼ期初会社計画どおりに推移している。下期も新規契約先を拡大していくことで着実に伸長していくものと予想される。特に、会計事務所を通じた小規模事業者向けのソフト使用料は計画をやや上回るペースで推移しており、通期でも2ケタ前後の増収率が期待される。
その他売上高については、第2四半期までの進捗率が41.3%と計画をやや下回るペースだが前期比では高成長が続く見通しだ。このうち、子会社のビズオーシャンの売上高は前期実績の750百万円から1,000百万円に拡大する見通し。従来はポータルサイト「bizocean」の広告収入のみであったが、2017年10月より有料サービス「SPALO(スパロ)」の提供を開始しており、その動向が注目される。
「SPALO」はLINE BOTやIBMのWatsonのAI技術を活用して、スマートフォン内でExcelに自動音声入力できるドキュメント作成サービスとなる。主に、営業報告書や業務日報等の作成での利用を想定している。従来もチャットボットによる音声テキスト入力システムはあったが、「SPALO」の特徴は音声入力された文章をWatsonが解析・分類することで、ドキュメント(報告書・帳票等)の正しい項目を選び出し自動入力できることにある。サービスプラン※としては個人向けプランと法人向けプランに分かれており、2018年3月までに10万人のユーザー獲得を目指している。
※個人向けプランは初期導入費用、月額基本利用料が無料で、ファイル保存料が11回以上で従量課金制となる。また、法人向けプランは初期導入費用が30万円〜(帳票サイズや項目数により変動)、月額基本利用料はBtoEプラン(従業員向け)で5,900円〜、BtoCプラン(店舗等の不特定多数利用を想定)で25,000円、ファイル保存料はBtoEプランで26回以上から従量課金制、BtoCプランで1,000回を超えると従量課金制となる。
一方、mmapで展開する事業承継支援サービスについては、売上高で170百万円を計画していたが、第2四半期まで計画を上回るペースとなっており、通期でも上振れする可能性が高い。また、利益面でも初めて黒字化する見通しとなっている。契約先の会計事務所数は2017年3月期末の2,195事務所から10月には3,000事務所超と計画(2018年3月期目標3,195事務所)を上回るペースで拡大しており、これら会計事務所から顧問先企業の事業承継案件等の紹介件数が増加している。また、同社では紹介案件の成約率を高めるために、パートナーの会計事務所に対して「企業評価システム」を無償で提供している。同システムではディスカウントキャッシュフローを用いて企業価値の時価評価を行うもので、会計事務所側で一旦、時価評価をしてもらい、絞り込みを行ってから同社に紹介案件として報告することになるため、同社にとっても成約率の上昇につながることになる。
相談件数としては2017年3月期の245件から、2018年3月期は380件(第2四半期累計で172件)を計画している。中小企業の事業承継に関する相談は年々増加傾向にあり、今後もこれらのネットワークを通じて事業規模の拡大が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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