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イーストン Research Memo(1):中長期成長への取り組みは順調に進捗

注目トピックス 日本株
■要約

ルネサスイーストン<9995>は技術系エレクトロニクス商社で、ルネサスエレクトロニクス<6723>直下の有力特約店という立場にある。取扱商品はルネサスエレクトロニクス製半導体が中心となっているが、海外製品を中心に同社が独自に開拓してきた商材の拡大にも力を入れている。

1. 2018年3月期第2四半期決算は大幅増益。自動車分野と産業分野がともに好調
同社の2018年3月期第2四半期決算は、売上高40,251百万円(前年同期比8.0%増)、営業利益987百万円(同122.9%増)と増収・大幅増益で着地した。同社の2大需要先である自動車分野と産業分野がいずれも好調に推移したことで売上高が伸長した。特に産業分野は半導体業界の設備投資や産業界全般の自動化投資等が活発で、需要回復が顕著となった。粗利益率改善と販管費などの経費削減が組み合わさった結果、営業利益は前年同期比約2.2倍となった

2. 中長期成長への取り組みは着実に進展。ワンストップソリューションの強化も実現
同社の中長期成長に向けた取り組みは今期の期初に発表したところから変更はない。主力のルネサスエレクトロニクス製品についてはデザイン-インの取り組み強化で拡販を狙うが、今第2四半期はEV(電気自動車)やICT建設機械等幅広い分野で着実に実績を上げた。また販売先という視点で重要な海外ビジネスや特約店ビジネスにおいても、期初計画を上回る実績を上げており、通期見通しが上方修正された。中心課題とも言えるワンストップソリューションの強化では、外部パートナーと組むことでSIer(システムインテグレーター)の機能を拡充した。これにより同社のワンストップソリューション提供力が一段と高まり、積極的な提案営業が加速していくと弊社では期待している。

3. 2018年3月期通期は、会社予想に対して上振れとなる可能性は十分ある
2018年3月期通期について同社は、売上高80,200百万円(前期比3.4%増)、営業利益1,585百万円(同35.6%増)と増収増益を予想している。これらの数値は9月の上方修正から変更はない。弊社ではこの通期予想は控え目だと考えている。第3四半期までのところは今第2四半期の勢いが持続している。同社自身は第4四半期の急な生産調整・在庫調整などを警戒しているとみられるが、自動車分野や産業分野(半導体、自動化等)という同社の主要需要先は、年明け以降も堅調な需要が続くと弊社ではみている。結果的に、今通期の利益水準は第2四半期の2倍程度で着地する可能性は十分あると考えている。

■Key Points
・重点取り組み項目は期初から不変。各項目別売上高計画は中間期実績を踏まえて微調整
・ルネサスエレクトロニクス製品のデザイン-インは自動車・産業両分野で順調に進捗
・システムインテグレーターの機能を取り込み、ワンストップソリューションの本格展開の体制が整う

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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