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IXナレッジ Research Memo(1):18/3期第2四半期は減収も販管費削減により増益を確保

注目トピックス 日本株
■要約

アイエックス・ナレッジ<9753>は、独立系の中堅システムインテグレーター。IT戦略提案、IT化推進などのコンサルティングからシステム開発、検証、保守・運用までのシステムのライフサイクルに対応した一貫したソリューションを提供する。日立製作所<6501>やNTTデータ<9613>などの大手システムインテグレーターやみずほ情報総研などのエンドユーザー系の情報システム会社、KDDI<9433>などのエンドユーザーなどが主要取引先である。顧客企業上位10社で売上高の約7割を占める。

1.業績動向
2018年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比5.7%減の8,144百万円、営業利益は同5.0%増の234百万円、経常利益は同8.0%増の264百万円、四半期純利益は同9.0%増の177百万円となり、減収ながらも増益を確保した。売上高が前年同期比で5.7%の減収になったのは、大手通信会社システム統合案件の方針変更、公共系システム開発案件の終了などのマイナス要因が、システム検証案件の拡大などのプラス要因を上回ったことが主要因。売上総利益率は16.1%(前期は16.2%)と前年同期並みだったが、販管費率を13.3%(前期13.6%)に低下させたことが、営業利益の増加につながった。事業基盤強化の取り組みの中で部門間接費の削減などを進めてきた成果が顕在化した形だ。

2018年3月期業績については、売上高で前期比1.8%増の17,624百万円、営業利益で同16.3%増の690百万円、経常利益で同14.5%増の724百万円、当期純利益で同17.7%増の479百万円と期初の増収増益予想を据え置いた。今後成長が期待される顧客業種としては、産業・サービス、情報・通信の市況が良い。産業・サービス業種において車載・画像センサーなどの組み込みシステムで拡大を狙うほか、物流倉庫向けシステムの再構築案件も期待できる。情報・通信業種では、通信会社による受入検証の大型案件が好調。最大の売上げを占める金融・証券においては、メガバンク向け次期システム開発収束により減少傾向だが、市場系及び新技術を活用した開発案件を狙う方針だ。

2.中期経営方針
同社では中期経営方針「IKI VISION 2020」を発表しており、中期財務目標としては、2020年3月期に売上高19,000百万円、営業利益1,016百万円(営業利益率5.4%)を達成することを目標として掲げる。当面の成長をけん引する顧客業種は情報・通信および産業・サービスが有望である。また、中長期的には“攻めのIT”分野、すなわち、IoT、ビッグデータ、AI、ロボティクスなどの技術を駆使して顧客企業のサービス強化やビジネスモデルの変革を支援する分野での成長を目指す。”攻めのIT“に関しては、”お客様との共創“を基本スタンスとしており、これまで築いてきた大手顧客との関係が次世代も生かされる。

■Key Points
・売上げの7割を占める上位顧客10社からの安定受注、それを支える人材確保、人材マネジメントが強み
・2018年3月期第2四半期は減収も、販管費削減により増益を確保
・安定配当が基本方針、2018年3月期は配当金10円、配当性向21.9%予想

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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