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アーバネット Research Memo(2):人口流入が続く都心エリアでの投資用ワンルームマンションに特化

注目トピックス 日本株
■会社概要

1. 事業概要
アーバネットコーポレーション<3242>は、東京23 区内を基盤とした投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売(卸売:BtoB)を基軸事業としている。用地取得からマンション販売会社への卸売までを手掛けており、設計・開発に特化しているところに特徴がある。設計事務所からスタートしたデベロッパーとして、機能性やデザイン性に優れた「ものづくり」や、東京23区内で駅から徒歩10分以内という好立地へのこだわりが入居者からの高い支持を受けるとともに、従来の不動産投資家に加え、老後の生活に不安を抱える新たな若年層の個人投資家や海外投資家の参入、相続税の実質増税に対応する富裕層など、いくつもの追い風により業績は好調に推移している。

事業セグメントは、「不動産事業」の単一となるが、サブセグメントとして「不動産開発販売」「不動産仕入販売」「その他」の3つに分類される。「不動産開発販売」は、投資用ワンルームマンション「アジールコート」を中心として、分譲用ファミリーマンション「グランアジール」や分譲用コンパクトマンション「アジールコフレ」も手掛ける。なお、分譲用マンションは、現在までのところ3年に2棟の開発にとどめており、販売は自社で行っている。「不動産仕入販売」は、他社が開発した新築残戸物件の戸別販売や不動産仕入販売等を行っている。「その他」は、不動産仲介及び不動産賃貸業等である。なお、自社保有の賃貸収益物件は、2018年12月末時点で6棟となっている。また、安定収益源の確保(ストックビジネスの強化)を目的として、ホテル事業にも進出した※。2018年6月期上期の実績では、「不動産開発販売」が売上高の96.7%を占めている。

※ホテル事業への進出に当たって、まずは既存6施設(静岡県、三重県、滋賀県、奈良県のロードサイド)の取得及び賃貸からスタートした(業績及び財務への影響は軽微)。今後は自社開発物件1号店のオープンを目指す方針である(来期以降を予定)。


投資用ワンルームマンションの販売は、提携する販売会社への1棟販売が基本であるが、信頼性が高い販売会社を厳選した上で緊密な関係を築いている。また、販売手法の多様化を図る目的から、引き合いが強くなってきた海外投資家などに対する1棟一括直接販売についても試行的に行っている。

また、2015年3月には、戸別分譲事業及び賃貸事業、マンション管理事業に関わる子会社(株)アーバネットリビングを設立した。基軸事業でのBtoBを親会社に残し、BtoCの分野を子会社にて取り込むことにより、将来に向けたグループでの事業拡大が目的とみられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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