ビジョン Research Memo(4):情報通信サービス事業は、Webマーケティング×営業× CLTの三位一体が強み
[18/03/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
4. 強みとリスク
(1) 強み
ビジョン<9416>の情報通信サービス事業における強みは、「Webマーケティング」×「営業」×「CLT(カスタマー・ロイヤリティ・チーム)」による三位一体の体制を構築し、高い営業効率を誇っていることが挙げられる。Webマーケティングにより確度の高い顕在需要を獲得し、CLT(テレマーケティング)によって顧客のニーズや課題を抽出、これらの情報を営業部隊と共有することで、営業部隊は直接訪問時において精度の高い提案を行い、成約率を高めることを可能としている。結果として業界水準より高い販売量、高い獲得手数料というポジティブなスパイラルを生み出している。
さらに、事業部間で顧客の紹介を積極的に行う体制となっていることも強みで、市場の成熟化と競争激化が進む環境下で競争力を維持する原動力になっていると考えられる。加えて、メインターゲットがスタートアップ企業で、これら企業の成長に合わせて受注を積み上げていく継続型ストックビジネスモデルであることは、同社の大きな特徴となっている。
グローバルWiFi事業においては、価格面での優位性もあるが、Webマーケティングによる集客力、通信品質やサービスに秀でている評価をもとに積み上げている顧客基盤にある。スピーディーな海外展開によって業界最多クラスとなる200以上の国と地域にサービスエリアを広げ、また、高速通信規格4G-LTEサービスの対応国や1日当たり500MBまたは1GBという大容量プランを利用可能な国と地域も業界最多としていること、加えて24時間365日のサポート体制の確立や空港カウンターの設置数も業界最多とするなど、サービスの品質と利便性の向上を追求してきたことが顧客支持を集め、シェアの拡大につながった要因と考えられる。
(2) 競合
グローバルWiFi事業に関しては、携帯電話レンタル事業も手掛けているエクスコムグローバル(株)や(株)テレコムスクエアなどが競合企業として挙げられる。海外向けWiFiレンタルサービスに関して同社は後発ながら、現在の業界シェアは約5割とトップシェアの地位を確立していると見られる。なお、競合他社が夏季や年末にテレビCMを積極的に展開したが、同社ではテレビCMの費用対効果は低いと見ており、現在は行う予定はないとしている。また、テレビCM後の影響についても特にマイナスとなるようなことはなく、逆に利用件数は増加していると言う。WiFiレンタルサービスの認知度が上昇し、関心を持ったユーザーが比較サイトで調べた結果、同社のサービスを選択すると言ったケースが出ているものと思われる。なお、同社サービスの利用件数のうちリピート率は全体の5割を超えており、高い顧客満足度を獲得していることがうかがえる。
一方、情報通信サービス事業における競合は多く、上場企業では大塚商会<4768>、光通信<9435>、フォーバル<8275>などが挙げられる。ただ、同社のように主な顧客ターゲットをスタートアップ、ベンチャー企業に絞り、Webマーケティング、テレマーケティングと直接訪問営業のハイブリッドによる事業展開をできているところはほとんどなく、こうした観点からすれば直接競合する企業はない。
(3) 事業リスク
事業リスクについて見ると、グローバルWiFi事業では予期せぬテロ、自然災害、疫病等により、特定の国、地域への渡航の動きが一時的に停滞するようになった場合に、業績にマイナス影響を受ける可能性がある。また、世界各国の通信キャリア等からデータ通信サービスを仕入れているため、通信キャリア等の事業方針の変更により、同社グループが従前より不利な仕入条件に変更を余儀なくされる可能性があることもリスクとして想定される。ただ、取引量が拡大しているなかで条件が不利になる可能性は極めて低いと言える。
情報通信サービス事業では、通信サービスへの加入契約の取次ぎ等において、光通信のグループ子会社である(株)メンバーズモバイルなどを一次代理店とした契約形態となっている。光通信グループへの依存度は、ここ数年低下傾向になっているとはいえ、依然一定水準以上となっていることから、光通信グループの経営施策が変更になった場合に影響を受ける可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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4. 強みとリスク
(1) 強み
ビジョン<9416>の情報通信サービス事業における強みは、「Webマーケティング」×「営業」×「CLT(カスタマー・ロイヤリティ・チーム)」による三位一体の体制を構築し、高い営業効率を誇っていることが挙げられる。Webマーケティングにより確度の高い顕在需要を獲得し、CLT(テレマーケティング)によって顧客のニーズや課題を抽出、これらの情報を営業部隊と共有することで、営業部隊は直接訪問時において精度の高い提案を行い、成約率を高めることを可能としている。結果として業界水準より高い販売量、高い獲得手数料というポジティブなスパイラルを生み出している。
さらに、事業部間で顧客の紹介を積極的に行う体制となっていることも強みで、市場の成熟化と競争激化が進む環境下で競争力を維持する原動力になっていると考えられる。加えて、メインターゲットがスタートアップ企業で、これら企業の成長に合わせて受注を積み上げていく継続型ストックビジネスモデルであることは、同社の大きな特徴となっている。
グローバルWiFi事業においては、価格面での優位性もあるが、Webマーケティングによる集客力、通信品質やサービスに秀でている評価をもとに積み上げている顧客基盤にある。スピーディーな海外展開によって業界最多クラスとなる200以上の国と地域にサービスエリアを広げ、また、高速通信規格4G-LTEサービスの対応国や1日当たり500MBまたは1GBという大容量プランを利用可能な国と地域も業界最多としていること、加えて24時間365日のサポート体制の確立や空港カウンターの設置数も業界最多とするなど、サービスの品質と利便性の向上を追求してきたことが顧客支持を集め、シェアの拡大につながった要因と考えられる。
(2) 競合
グローバルWiFi事業に関しては、携帯電話レンタル事業も手掛けているエクスコムグローバル(株)や(株)テレコムスクエアなどが競合企業として挙げられる。海外向けWiFiレンタルサービスに関して同社は後発ながら、現在の業界シェアは約5割とトップシェアの地位を確立していると見られる。なお、競合他社が夏季や年末にテレビCMを積極的に展開したが、同社ではテレビCMの費用対効果は低いと見ており、現在は行う予定はないとしている。また、テレビCM後の影響についても特にマイナスとなるようなことはなく、逆に利用件数は増加していると言う。WiFiレンタルサービスの認知度が上昇し、関心を持ったユーザーが比較サイトで調べた結果、同社のサービスを選択すると言ったケースが出ているものと思われる。なお、同社サービスの利用件数のうちリピート率は全体の5割を超えており、高い顧客満足度を獲得していることがうかがえる。
一方、情報通信サービス事業における競合は多く、上場企業では大塚商会<4768>、光通信<9435>、フォーバル<8275>などが挙げられる。ただ、同社のように主な顧客ターゲットをスタートアップ、ベンチャー企業に絞り、Webマーケティング、テレマーケティングと直接訪問営業のハイブリッドによる事業展開をできているところはほとんどなく、こうした観点からすれば直接競合する企業はない。
(3) 事業リスク
事業リスクについて見ると、グローバルWiFi事業では予期せぬテロ、自然災害、疫病等により、特定の国、地域への渡航の動きが一時的に停滞するようになった場合に、業績にマイナス影響を受ける可能性がある。また、世界各国の通信キャリア等からデータ通信サービスを仕入れているため、通信キャリア等の事業方針の変更により、同社グループが従前より不利な仕入条件に変更を余儀なくされる可能性があることもリスクとして想定される。ただ、取引量が拡大しているなかで条件が不利になる可能性は極めて低いと言える。
情報通信サービス事業では、通信サービスへの加入契約の取次ぎ等において、光通信のグループ子会社である(株)メンバーズモバイルなどを一次代理店とした契約形態となっている。光通信グループへの依存度は、ここ数年低下傾向になっているとはいえ、依然一定水準以上となっていることから、光通信グループの経営施策が変更になった場合に影響を受ける可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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