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Pウォーター Research Memo(4):「投資回収型ストック利益型ビジネスモデル」が特徴

注目トピックス 日本株
■会社概要

3. 商流とビジネスモデル
プレミアムウォーターホールディングス<2588>は、2016年7月に天然水製造が強みのウォーターダイレクトと営業力が強みのエフエルシーが経営統合した、製販ともに充実した天然水宅配のトップ企業である。採水から配送までの流れにおいて、独自の強みを持つ。

(1) 採水
成分や安全性の厳しい基準をクリアした、山梨県の富士吉田・島根県の金城・熊本県の南阿蘇の3ヶ所。

(2) 製品化
非加熱天然水の製造品質及び出荷量は国内トップクラスで、PET容器完全内製化。2017年モンドセレクション金賞及び優秀味覚賞を受賞(5年連続)。富士吉田工場が食品安全に関するマネジメントシステムの国際規格であるFSSC22000の認証を取得している。

(3) 販売促進
個人向けが9割以上、法人その他向けが1割。大型商業施設や大手量販店でのデモ販売が6割、家電量販店各社、ショッピングセンター、ホームセンターなどにブースを出展して販売している。代理店販売その他が4割と成長が著しい。家具、金融関連、各種通販、家電量販店、不動産などの多様な事業会社と取引を拡大中である。また宅配水事業を行う他社への製品提供(OEM)も増えている。旧エフエルシーはデモンストレーション販売では国内トップクラスの実力。作り込まれた従業員評価制度を始めとして、従業員の能力を引き出す仕組みが充実している。

(4) 契約
お得な価格の「3年契約プラン」を選ぶ新規契約者が多い。長い契約が多くなれば初期投資の回収期間も長くなるため収益性が高まる。なお、ウォーターサーバーはレンタルで提供されるため、消費者側の初期コストがかからない。

(5) 配送
宅配水業界では再利用ボトルを使用した2WAY配送が多いが、同社は使い切りボトルを1 WAY配送するため配送コストを一定以下に抑えている。採用ボトルは、広く普及しているPETボトルと同じ素材で、リサイクルが容易である。

同社のビジネスモデルの特徴は、「投資回収型ストック利益型ビジネスモデル」である。ウォーターサーバーの原価やデモ販売の人件費、催事場代、販売店への販売手数料などの費用は先行して発生し、これを会社側が最初に負担する(1顧客当たり数万円)。この投資を、その後数年かけて天然水の売上で回収していく。定期配送契約を結ぶため、ストック利益(毎月の水代などから得られる収入から顧客維持コストや提供サービスの原価などを除いた利益分のこと)は安定して継続する。新規顧客を一気に増やす時期は赤字になるが、その後回収が進んでくると大きく黒字に転換するという事業特性である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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