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Shinwa Research Memo(1):太陽光発電施設の販売が出遅れるものの、オークション関連事業には復調の兆し

注目トピックス 日本株
■要約

1. 会社概要
Shinwa Wise Holdings(旧シンワアートオークション)<2437>は、国内最大級の美術品オークション会社を傘下に持つホールディング会社である。日本の近代美術を中心として、近代陶芸やワイン、ブランド雑貨、時計、宝飾品なども手掛けている。2,000万円以上の高額落札作品における市場シェアでは業界トップクラスを誇る。また、富裕層ネットワークを生かしたエネルギー関連事業や医療機関向け支援事業なども展開しており、最近では、太陽光発電施設の販売(エネルギー関連事業)が業績の伸びをけん引している。さらには、資産防衛を目的とした「シンワダイヤモンド倶楽部」の発足やミャンマーでのマイクロファイナンス事業など、新たな成長軸も立ち上がってきた。

2. ホールディングス体制への移行
同社は、新中期経営計画の最終年度を迎え、これまでの活動の集大成(戦略子会社構想の完成や様々な新規事業の展開など)として、ホールディングス体制へと移行し、社名もシンワアートオークションからShinwa Wise Holdings(シンワワイズホールディングス)へ変更した。グループの成長戦略の立案機能と実現機能を分化し、グループ経営の意思決定の迅速化を図るとともに、グループ各社が事業環境の変化に柔軟に対応できる体制を構築するところに狙いがある。

3. 2018年5月期上期の業績
2018年5月期上期の業績は、売上高は前年同期比32.5%減の1,210百万円、営業損失が38百万円(前年同期は0.9百万円の損失)と計画を下回る減収減益となり、損失幅が拡大した。2017年4月に施行された改正FIT法による認定制度の大幅な変更が市場の混乱を招くなか、これまで大きく拡大してきた低圧型太陽光発電施設の販売に遅れが生じた。一方、しばらく停滞気味であったオークション事業が3期ぶり(半期ベース)に大きくプラスに転じている。利益面でも、エネルギー関連事業の縮小や新規事業への先行費用により損失幅が拡大したものの、オークション関連事業だけで見ると黒字転換を実現した。

4. 2018年5月期の業績予想
2018年5月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比11.5%増の5,960百万円、営業利益を同18.6%増の432百万円と増収増益を見込んでいる。上期の進捗が大きく出遅れたものの、業績予想を据え置いたのは、太陽光発電施設の販売が足元で回復していることや、オークション関連事業についても資産防衛のためのダイヤモンド販売が後半に向けて加速する見通しであることが理由である。弊社でも、太陽光発電施設の挽回が進んでいることから、ポテンシャルの大きなダイヤモンド販売が立ち上がってくれば、業績予想の達成は十分に可能であるとみている。もっとも、今期については、もともと業績の踊り場となる位置付けであったことから、来期以降の成長加速に向けて、ダイヤモンド販売を始め、ウェルスマネジメントやマイクロファイナンスなど新規事業がどのようなペースで立ち上がってくるのかにあるが最大の注目点と捉えている。

5. 成長戦略
同社は、今期(2018年5月期)を最終年度とする中期経営計画(5ヶ年計画)を推進してきた。成長戦略の柱は、「オークション事業の拡大」と「新規事業の育成による安定収益源の確保」、「アジア戦略」の3つである。日本の美術品オークション市場の再生に貢献するとともに、「アートから始まる富裕層向けセレクトサービスカンパニー」へと事業ドメインを拡充することにより、安定収益源の確保と財務基盤の強化に取り組んでいる。次期(第2次)中期経営計画の公表はこれからであるが、今回のホールディングス体制への移行に伴い、グループ事業戦略の方向性が示された。ただ、これまでの流れからの大きな変更はない。1)日本近代美術再生プロジェクト、2)富裕層ネットワークの活用のほか、3)次世代の社会インフラを担うプラットフォームの構築を戦略の根幹に据えるとともに、富裕層ビジネスから派生する新たな展開により、事業ポートフォリオの確立(新たな組織づくり)に取り組む。

■Key Points
・「シンワアートオークション」から「Shinwa Wise Holdings(シンワワイズホールディングス)」へ社名変更し、ホールディングス体制へ移行
・2018年5月期上期の業績は太陽光発電施設の出遅れにより計画を下回る減収減益(営業損失)
・ただ、通期業績予想は据え置き(太陽光発電施設の回復やダイヤモンド販売による挽回を想定)
・日本近代美術再生プロジェクト、富裕層ネットワークの活用、次世代の社会インフラを担うプラットフォームの構築を軸とする成長戦略を推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


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