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ネクステージ Research Memo(3):店舗戦略を中型店の多店舗展開から大型店へシフト

注目トピックス 日本株
■事業概要

3. 店舗戦略
(1) 以前は中型店の広域・多店舗展開
ネクステージ<3186>の急成長を可能にした広域・多店舗展開というビジネスモデルは、多店舗展開のため中型店を基本とした。店舗戦略として、専門店展開を行っている。大半の顧客は、購入する車種もしくはカテゴリーを決めて来店するため、カテゴリー別の展示在庫が豊富にある方が高い成約率に結び付く。比較的規模の大きな店舗では、カテゴリーごとに展示スペースをゾーン分けして複合店としている。

同社の販売スタイルは、低価格・高商品回転、専門店化、クロスセルの3本柱で構成されていた。低価格戦略は、1台当たりの車両販売の利益を抑えて、高い回転率により利益のボリュームを積み上げる。しかし、小売販売台数が伸び悩むと、利益面で逆作用が生じる。車両の販売台数が伸び悩むと、クロスセルによるかさ上げができない。

2014年11月期は、関東甲信越地方における大雪による雪害と2014年4月の消費増税の影響を受け、減益に追い込まれた。2015年11月期は、経常利益が前期比2.3倍のV字回復で過去最高を記録したものの、期初予想比では27.4%の未達となった。同業他社が、クロスセルなど同社と同様の販売スタイルを取るようになったことから、以前よりも差別化要因が薄れた。中型店の専門店化では他店に対して圧倒的に優位なポジションを作りにくくなった。中型店の多店舗展開と高効率経営をベースとした薄利多売のビジネスモデルでは、急成長を持続させることが困難になった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)


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