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ピクスタ Research Memo(1):成長のための先行投資は順調に進捗。2018年12月期は一部回収期に入る

注目トピックス 日本株
■要約

ピクスタ<3416>はデジタル素材(写真、動画、イラスト、音楽)のオンライン・マーケットプレイス運営企業。インターネット上でマーケットプレイス『PIXTA』を開設し、プロ・アマのクリエイターから集めたスチル写真や動画などのデジタル素材を、法人・個人向けに販売するサービスを提供している。

1. 2017年12月期決算は計画の線で着地。営業赤字も計画どおり
同社の2017年12月期決算は、売上高2,231百万円(前期比26.9%増)、営業利益17百万円(同88.8%減)で着地した。同社は2017年12月期と2018年12月期を成長のための先行投資の2年間と位置付けており、投資は順調に進捗し、その結果として予定通りに大幅減益となった。投資の内容は、同社が成長エンジンと期待する新規事業、海外事業の領域での体制強化だ。一方、収益の中核を占める国内のPIXTA事業においては、注力する定額制販売へのシフトが順調に進捗していることが確認できた。

2. 新規事業と海外事業の2つの領域を主な対象に、先行投資の施策が着実に実施される
先行投資は2年間にわたるが、その過半は2017年12月期中に予定どおり投下された模様だ。新規事業のfotowa事業やSnapmart事業に資金が投下されほか、海外事業の領域では韓国企業の子会社化と韓国版『PIXTA』のローンチ、台湾・タイでの体制強化などに投資が行われた。2017年12月期において先行投資計画が順調に進捗した結果、2018年12月期はその効果が一部で具現化してくると期待される。2018年12月期も先行投資の時期ではあるが、その内容が、前年の投資の効果を見極めながら、それをさらに加速・発展させるような、言わば“燃料補給”のような追加投資の色彩が強いものとなっていくと弊社では推測している。

3. 先行投資の効果が一部発現し、2018年12月期は増収増益の見通し
2018年12月期について同社は、売上高2,594百万円(前期比16.3%増)、営業利益91百万円(同421.9%増)を予想している。弊社ではこの会社予想は慎重かつ控え目な予想と考えており、売上高がこの予想を上回る可能性は十分あると考えている。仮に売上高が上振れとなれば、それに伴って利益も上振れとなる可能性が高いとみている。前述のように、各事業に対する先行投資のベースの部分は2017年12月期に実行されており、2018年12月期は収益拡大のための“燃料補給”的な投資が中心になるとみられるためだ。一連の先行投資の効果が花開いて、業績が本格的に飛躍するのは2019年12月期になるとみているが、2018年12月期もそれにつなぐ形で、しっかりと投資の成果を出してくるものと期待している。

■Key Points
・『PIXTA』の深耕(タテ展開)と、周辺・関連領域へのヨコ展開で成長を目指す
・国内『PIXTA』では少量定額プランの設定で新たなユーザー層の取り込みに成功
・『fotowa』では撮影件数が急増。フォトグラファー数とサービス地域の拡大で更なる急拡大を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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