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GMOペパボ Research Memo(1):新サービスの立ち上げなどにより、2018年12月期以降も収益拡大見込み

注目トピックス 日本株
■要約

GMOペパボ<3633>は、GMOインターネット<9449>グループのインターネット関連サービス提供会社で、インターネットで何かを始めたいという人々に対するツールとして、レンタルサーバー「ロリポップ!」、オンラインショップ構築ASPサービス「カラーミーショップ」、ハンドメイドのマーケットプレイス「minne」などの様々なサービスを個人向け中心に提供している。

1. 2017年12月期業績実績
2017年12月期の売上高は前期比6.9%増※の7,365百万円、営業利益は同32.6%増の143百万円と増収増益決算となった。主力サービスである「ロリポップ!」や「カラーミーショップ」が契約件数の増加や顧客単価の上昇によって着実に収益を伸ばしたことが主因だ。第3の収益柱として育成中のハンドメイド事業は「minne」の広告宣伝費を前期の10.7億円から11.8億円に増やしたことで営業損失が若干拡大したものの、流通額は前期比22.6%増の102.9億円と初めて100億円台の大台を突破した。

※2017年1月に連結子会社を吸収合併したことで、2017年12月期より単独業績のみの開示となった。前期比較では実態に近い2016年12月期の連結業績に対する増減率で記載している。


2. 2018年12月期業績見通し
2018年12月期の売上高は前期比5.9%増の7,800百万円、営業利益は同129.7%増の330百万円と増収増益が続く見通し。2018年1月に「カラーミーショップ」でインシデント(不正アクセスによる一部顧客情報の流出)が発生した影響により、EC支援事業については営業利益で前期比5.0%減益を見込んでいるが、ホスティング事業の堅調な成長とハンドメイド事業の収益改善によりカバーする。「minne」についてはWebプロモーションに加えてリアル店舗でのプロモーション活動も強化していくことで認知度の向上を図り、流通額で前期比21.4%増の125億円を目指していく。

3. 2018年以降の収益貢献が期待される新サービス
同社は主力のホスティング事業とEC支援事業において新サービスの提供を開始している。ホスティング事業では、レンタルサーバー「ロリポップ!」の新プラン「ロリポップ!マネージドクラウド」のβ版(無料トライアル版)を2017年11月にリリースしており、正式版を2018年内にリリースする予定となっている。同プランはコンテナ型仮想化技術を用いて、柔軟にサーバーの処理能力を増減できるため、一時的なアクセス集中時でも安定した稼働が可能となる。対象顧客は中小企業や個人事業主となり、新規契約件数の拡大が期待される。また、EC支援事業では定期販売専用のショップASPサービスを2017年11月にリリースした。健康食品や化粧品関連など定期購入者が多いEC事業者向けのサービスとなる。競合としてはテモナ<3985>の「たまごリピート」などがあるが、機能・価格面で優位性を打ち出し顧客数を拡大していく戦略だ。いずれも既存顧客における継続率向上や顧客単価アップ、新規顧客の拡大に寄与するものと予想され、2018年以降の収益成長に貢献するサービスとして注目される。

■Key Points
・ストック型のホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長、第3の柱としてハンドメイド事業を育成中
・ハンドメイド事業の収益性が大きく改善し、2018年12月期の営業利益は前期比2.3倍となる見通し
・新サービス「ロリポップ!マネージドクラウド」「カラーミーリピート」に注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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