【フィスコ個人投資家セミナー】GMOリサーチ細川社長「まずはアジア全域、そこから世界を目指す!」(前半)
[18/04/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
みなさん、こんにちは。
フィスコリサーチアナリストの飯村真由です。
3月13日に開催したフィスコ個人投資家セミナーでGMOリサーチ<3695>の細川社長にご登壇いただきました。
細川社長のプレゼンテーション、飯村の社長インタビューの要約を前半・後半の全2回でお届け致します。
★GMOリサーチ細川社長のプレゼンテーション★
■【会社概要】
主にインターネットリサーチを行っており、アジア中に展開するインターネットリサーチ会社を目指しています。まずはアジア全域を制覇しようと思っています。中国、シンガポール、インド、マレーシアに子会社を持ち、インターネットリサーチのインフラを整える会社を目指しています。
競合のマクロミルさん、クロスマーケティングさんなどはフルサービスで上流から下流まで全部を持たれていますが、我々はインフラのシステムとアンケートに答えていただける会員に特化して、すべての調査会社が使える、インターネットリサーチといえばGMOリサーチを使わないといけない!というような構造を作ろうと思っています。
1月1日現在、従業員数は126名で、主要株主はGMOインターネット株式会社で53.04%です。GMOグループは色々な事業を行っていますが、その中でリサーチ事業を我々がメインで行っています。
■【業績動向】
2017年12月期は、売上高も営業利益も過去最高になり、順調に成長を続けています。売上の構成比では海外の成長が特に順調で、今後も海外の事業が成長を牽引していくと考えています。
■【社長自己紹介】
私は香川県生まれの田舎育ちです。海外に対する憧れが強く、最初は外交官としてエチオピアに勤務しました。大学院に進むことにするにあたっても、アメリカでMBAを習得しました。そこではマーケティングを専攻しました。そこからKPMGコンサルティングに入社し、世界中のお客様にマーケティングのあり方を変えるというような仕事をしていました。
そのとき初めて使ったインターネットリサーチがあまりにも素晴らしく将来性があると感銘を受けて、世界中にインフラを揃えないといけないという使命を感じました。2002年4月、GMOインターネットグループの新規事業として、私も資本を入れる形でインターネットリサーチ事業を開始し、現在に至りました。
■【現在の姿】
売上高比率以上に外国籍の社員が多いのが特徴です。海外の成長が大きいので、これからももっと増えていくと思われます。
本社は東京ですが、日本では下関に拠点を持ちオペレーションを行っています。中国、インド、マレーシア、シンガポールにも拠点があり、今後はここが大きくなっていくだろうと考えています。
■【企業理念】
一般にリサーチ会社というと、お客様(調査依頼をしてくれる企業)の方を向きがちです。もちろんお客様も大切ですが、我々はインフラ会社としてアンケートなど調査に協力いただく一般消費者の方をより大切にするべき立ち位置に居ると考えています。
消費者の思いを世の中に届け、世界が変わる。それを実現する会社という思いが、我々の「想いを、世界に」というフィロソフィーに込められています。
■【ポイント還元】
インターネットリサーチのビジネスモデルは、お客様である企業がアンケートに答えてくださった方への御礼としてポイントを還元します。生活者はポイントが溜まることによりさらにアンケートに答えるようになるという、良いスパイラルがまわっていくことにより事業が拡大しています。当社が発行しているインセンティブとしては8億円を超えるくらいの規模になってきています。
■【アジアで業界最大手】
アンケートに答えてくださる会員(パネル)が我々にとっての商品です。日本の会員は1,000万人を超え、当社自身も「infoQ」というウェブサイトを持っています。あわせてアジアで13カ国1,800万人を超える会員群があり、業界最大規模のネットワークを構築しています。
だからこそ、企業様は新しい商品を作ったり、新しい市場に参画したい際に当社に調査を依頼します。海外では、ベトナム、中国、タイに自社サイトを持っています。もちろんアジアでは当社が業界最大手になります。
■【仕組みを提供】
通常、インターネットリサーチ会社は自社でウェブサイトを持ち、そこにアンケートを答えてくれる方を集めます。しかし、当社の場合は、すでに色々な会員を持っているウェブサイトに、新しくリサーチビジネスをできるような仕組みを提供します。簡単に言うと、UberやAirbnbのようなシェアリングエコノミーのビジネスモデルを採用しています。そもそも別の目的で会員群を持っている企業に、マネタイズをするツールとしてアンケートを提供しているということです。アフィリエイトネットワークのリサーチバージョンといえると思います。ですので、海外展開をする場合、非常にスピードが速く、会員に多くのリーチ数を獲得することができます。
■【マーケットオブザーバー】
当社はインフラ特化型で事業を行っておりますので国内の営業の数は非常に少なく10名程度です。他社では営業の数が増えれば売上が増える仕組みですが、当社は営業が増えることなく売上が増えています。なぜかというと、「マーケットオブザーバー」というシステムを調査会社へ提供しているからです。このシステムにより調査会社様の中でインターネットリサーチがすべて製造することができます。
■【今後の展開】
「日本のお客様へ日本のパネルを」、「日本のパネルを海外のお客様へ」、「海外のお客様にアジアのパネルを」、「アジアのパネルをアジアのお客様に」の4パターンで事業を拡大しています。特に成長が大きいのが、海外のお客様がアジアの調査をするところです。そして、これから大きくなると考えているのが、アジアの企業が自国の調査をする部分です。こちらが伸びるのはアジアの経済がもう少し成長してからです。
なぜ、そんなにアジアに注力しているのかといえば、日本の調査市場は2,000億円ほどありますが、その中でネットリサーチが51%まで拡大しており、世界で一番大きなシェアを持っています。中国、その他アジアでも市場はそれぞれ2,000億円以上あるのですが、シェアは50%までいっていないのです。ですが、どんどん短期間でネットリサーチ化しようとしていますので、ここでの覇権をとりたいと考え、積極的な投資をしています。現に業績も海外売上高を伸ばしており、今後も伸ばしていけると考えています。
■【2018年12月期業績予想】
広告事業も行っているのですが、一時的に出稿基準が変わり、売上の下振れ要因となります。しかし、国内の調査が順調に拡大しており、あわせて海外の成長もありますので9.7%の売上成長となる見込みです。一方、広告関連の落ち込みと海外への投資の加速、GDPR(EU一般データ保護規制)などのコンプライアンスに対する投資が必要なこともあり、営業利益はトントンの見込みです。コンプライアンス投資は実施することにより優位性が出てまいりますので有意義な投資だと考えております。
■【配当・株価】
当社は配当性向50%としております。マザーズ銘柄ですがなるべく株主の皆様にも還元していきたいと考えております。参考情報ですが、3月7日時点の時価総額33.3億円、PER15.9倍です。当社の配当利回りは3.16%で、マザーズ市場配当利回りランキング2位です。成長する可能性もありながら、お買い得な株価水準ではないかと思っております。当社の今後の成長を是非とも期待していただきたいと思っています。
〜後半(飯村の社長インタビュー)に続く〜
<MH>
フィスコリサーチアナリストの飯村真由です。
3月13日に開催したフィスコ個人投資家セミナーでGMOリサーチ<3695>の細川社長にご登壇いただきました。
細川社長のプレゼンテーション、飯村の社長インタビューの要約を前半・後半の全2回でお届け致します。
★GMOリサーチ細川社長のプレゼンテーション★
■【会社概要】
主にインターネットリサーチを行っており、アジア中に展開するインターネットリサーチ会社を目指しています。まずはアジア全域を制覇しようと思っています。中国、シンガポール、インド、マレーシアに子会社を持ち、インターネットリサーチのインフラを整える会社を目指しています。
競合のマクロミルさん、クロスマーケティングさんなどはフルサービスで上流から下流まで全部を持たれていますが、我々はインフラのシステムとアンケートに答えていただける会員に特化して、すべての調査会社が使える、インターネットリサーチといえばGMOリサーチを使わないといけない!というような構造を作ろうと思っています。
1月1日現在、従業員数は126名で、主要株主はGMOインターネット株式会社で53.04%です。GMOグループは色々な事業を行っていますが、その中でリサーチ事業を我々がメインで行っています。
■【業績動向】
2017年12月期は、売上高も営業利益も過去最高になり、順調に成長を続けています。売上の構成比では海外の成長が特に順調で、今後も海外の事業が成長を牽引していくと考えています。
■【社長自己紹介】
私は香川県生まれの田舎育ちです。海外に対する憧れが強く、最初は外交官としてエチオピアに勤務しました。大学院に進むことにするにあたっても、アメリカでMBAを習得しました。そこではマーケティングを専攻しました。そこからKPMGコンサルティングに入社し、世界中のお客様にマーケティングのあり方を変えるというような仕事をしていました。
そのとき初めて使ったインターネットリサーチがあまりにも素晴らしく将来性があると感銘を受けて、世界中にインフラを揃えないといけないという使命を感じました。2002年4月、GMOインターネットグループの新規事業として、私も資本を入れる形でインターネットリサーチ事業を開始し、現在に至りました。
■【現在の姿】
売上高比率以上に外国籍の社員が多いのが特徴です。海外の成長が大きいので、これからももっと増えていくと思われます。
本社は東京ですが、日本では下関に拠点を持ちオペレーションを行っています。中国、インド、マレーシア、シンガポールにも拠点があり、今後はここが大きくなっていくだろうと考えています。
■【企業理念】
一般にリサーチ会社というと、お客様(調査依頼をしてくれる企業)の方を向きがちです。もちろんお客様も大切ですが、我々はインフラ会社としてアンケートなど調査に協力いただく一般消費者の方をより大切にするべき立ち位置に居ると考えています。
消費者の思いを世の中に届け、世界が変わる。それを実現する会社という思いが、我々の「想いを、世界に」というフィロソフィーに込められています。
■【ポイント還元】
インターネットリサーチのビジネスモデルは、お客様である企業がアンケートに答えてくださった方への御礼としてポイントを還元します。生活者はポイントが溜まることによりさらにアンケートに答えるようになるという、良いスパイラルがまわっていくことにより事業が拡大しています。当社が発行しているインセンティブとしては8億円を超えるくらいの規模になってきています。
■【アジアで業界最大手】
アンケートに答えてくださる会員(パネル)が我々にとっての商品です。日本の会員は1,000万人を超え、当社自身も「infoQ」というウェブサイトを持っています。あわせてアジアで13カ国1,800万人を超える会員群があり、業界最大規模のネットワークを構築しています。
だからこそ、企業様は新しい商品を作ったり、新しい市場に参画したい際に当社に調査を依頼します。海外では、ベトナム、中国、タイに自社サイトを持っています。もちろんアジアでは当社が業界最大手になります。
■【仕組みを提供】
通常、インターネットリサーチ会社は自社でウェブサイトを持ち、そこにアンケートを答えてくれる方を集めます。しかし、当社の場合は、すでに色々な会員を持っているウェブサイトに、新しくリサーチビジネスをできるような仕組みを提供します。簡単に言うと、UberやAirbnbのようなシェアリングエコノミーのビジネスモデルを採用しています。そもそも別の目的で会員群を持っている企業に、マネタイズをするツールとしてアンケートを提供しているということです。アフィリエイトネットワークのリサーチバージョンといえると思います。ですので、海外展開をする場合、非常にスピードが速く、会員に多くのリーチ数を獲得することができます。
■【マーケットオブザーバー】
当社はインフラ特化型で事業を行っておりますので国内の営業の数は非常に少なく10名程度です。他社では営業の数が増えれば売上が増える仕組みですが、当社は営業が増えることなく売上が増えています。なぜかというと、「マーケットオブザーバー」というシステムを調査会社へ提供しているからです。このシステムにより調査会社様の中でインターネットリサーチがすべて製造することができます。
■【今後の展開】
「日本のお客様へ日本のパネルを」、「日本のパネルを海外のお客様へ」、「海外のお客様にアジアのパネルを」、「アジアのパネルをアジアのお客様に」の4パターンで事業を拡大しています。特に成長が大きいのが、海外のお客様がアジアの調査をするところです。そして、これから大きくなると考えているのが、アジアの企業が自国の調査をする部分です。こちらが伸びるのはアジアの経済がもう少し成長してからです。
なぜ、そんなにアジアに注力しているのかといえば、日本の調査市場は2,000億円ほどありますが、その中でネットリサーチが51%まで拡大しており、世界で一番大きなシェアを持っています。中国、その他アジアでも市場はそれぞれ2,000億円以上あるのですが、シェアは50%までいっていないのです。ですが、どんどん短期間でネットリサーチ化しようとしていますので、ここでの覇権をとりたいと考え、積極的な投資をしています。現に業績も海外売上高を伸ばしており、今後も伸ばしていけると考えています。
■【2018年12月期業績予想】
広告事業も行っているのですが、一時的に出稿基準が変わり、売上の下振れ要因となります。しかし、国内の調査が順調に拡大しており、あわせて海外の成長もありますので9.7%の売上成長となる見込みです。一方、広告関連の落ち込みと海外への投資の加速、GDPR(EU一般データ保護規制)などのコンプライアンスに対する投資が必要なこともあり、営業利益はトントンの見込みです。コンプライアンス投資は実施することにより優位性が出てまいりますので有意義な投資だと考えております。
■【配当・株価】
当社は配当性向50%としております。マザーズ銘柄ですがなるべく株主の皆様にも還元していきたいと考えております。参考情報ですが、3月7日時点の時価総額33.3億円、PER15.9倍です。当社の配当利回りは3.16%で、マザーズ市場配当利回りランキング2位です。成長する可能性もありながら、お買い得な株価水準ではないかと思っております。当社の今後の成長を是非とも期待していただきたいと思っています。
〜後半(飯村の社長インタビュー)に続く〜
<MH>