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明光ネット Research Memo(4):明光義塾事業、予備校事業が減収減益、その他事業は増収増益に

注目トピックス 日本株
■事業概要

2. 事業セグメント別動向
(1) 明光義塾直営事業
明光義塾直営事業の売上高は前年同期比6.2%減の4,822百万円、セグメント利益は同26.6%減の672百万円となった。生徒数の減少が減収要因となった。

このうち、明光ネットワークジャパン<4668>直営事業の売上高は同7.7%減の3,342百万円、営業利益は同30.7%減の563百万円となり、子会社の(株)MAXISエデュケーション(以下、MAXIS)の売上高は同2.8%減の1,479百万円、営業利益は同3.4%増の181百万円となった(のれん償却費は71百万円)。MAXISについては人件費や経費削減等が増益要因となっている。

各種指標を見ると、同社直営教室における当第2四半期末の教室数は前年同期比2教室増の233教室、期中平均在籍生徒数は同5.7%減の16,967人、生徒1人当たり期中売上高は同2.1%減の197.0千円となった。一方、MAXISは教室数が前年同期比1教室増の95教室、期中平均在籍生徒数が同3.9%減の6,748人、生徒1人当たり期中売上高が同1.2%増の219.3千円となり、生徒1人当たり売上高については前年同期を若干ながら上回った。1教室当たりの平均生徒数は同社直営が前年同期比6.5%減の72.9人、MAXISが同5.7%減の71.0人といずれも減少傾向が続いている。

(2) 明光義塾フランチャイズ事業
明光義塾フランチャイズ事業の売上高は前年同期比7.4%減の2,606百万円、セグメント利益は同40.0%減の885百万円となった。新学習指導法となる「MEIKO式コーチング」や「明光eポ」及び小中学生向け英語コンテンツの導入に向けた研修会等の実施や、直営教室との合同での生徒カウンセリングトレーニング等の生徒数回復に向けた取り組みを実施したことが、生徒数の減少に伴うロイヤルティ売上高の減少、並びに広告・販促費やICTコンテンツの拡充等に伴う先行投資費用の増加が減益要因となった。

当第2四半期末における教室数は前年同期比42教室減の1,738教室、期中平均在籍生徒数は同4.6%減の105,797人、1教室当たり平均生徒数が同2.4%減の60.8人となり、ロイヤルティ売上高は同5.0%減の1,783百万円となった。

(3) 予備校事業
連結子会社の(株)東京医進学院による予備校事業は、売上高が前年同期比29.1%減の233百万円、セグメント損失が16百万円(前年同期は63百万円の利益)となった。当期は少人数制授業や個別指導コースを新設したほか、生徒への指導と生徒の学習をサポートするICTツールの試験運用を開始したが、2017年春の既卒コースの新規入学生が低調だったことにより、当第2四半期末の生徒数が前年同期比26.5%減の97名と落ち込んだことが減収減益要因となっている。

(4) その他事業
その他事業の売上高は前年同期比13.5%増の2,107百万円、セグメント利益は同37.4%増の279百万円となった。増収増益に貢献した事業としてはキッズ事業や日本語学校事業、古藤事務所や晃洋書房等の事業が挙げられ、なかでもキッズ事業や日本語学校は2ケタ増収と順調に拡大している。

早稲田アカデミー個別進学館事業の売上高は前年同期比4.3%増の269百万円となり、営業利益は9百万円と若干の減益となった。生徒数の増加により増収となったが、直営校を1校新設したことによる固定費増が減益要因となった。当第2四半期末の校舎数は前年同期比4校増の35校となり、内訳は同社直営校(MAXIS含む)が2校増の12校、FC校が2校増の12校、早稲田アカデミー直営校は横ばいの11校となっている。また、在籍生徒数は全校舎で同11.9%増の2,422人と順調に増加している。難関中学・高校への合格者数の増加により、個別指導進学塾としての認知度が向上してきたことが要因と見られる。

キッズ事業の売上高で前年同期比43.2%増の126百万円となり、営業損失も5百万円と縮小した。直営の学童保育事業となる「明光キッズ」(7スクール)において当第2四半期末のレギュラー会員数が前年同期比132名増の360人と順調に増加したほか、運営受託事業も受託施設数が前年同期比1件増の7施設となるなど着実に増加している。なお、2018年4月より新たに私立浦和ルーテル学院小学校(さいたま市)の学校内学童保育の運営受託、日本総合住生活(株)との連携によるアフタースクール「J Smile Kids」の運営を開始しており、今後は早期の収益化が可能な運営受託事業を拡大していく方針となっている。

明光サッカー事業の売上高は前年同期比2.9%減の68百万円、営業利益は1百万円(前年同期は5百万円の損失)となった。当第2四半期末の直営スクール数は前年同期比2校減の14校(他FC1校)、生徒数は同7.3%減の931人とここ数年、伸び悩んでいる。当面は既存校における収益力強化を最優先課題としており、生徒カウンセリングの強化及び運営体制の見直し等、顧客満足度の向上に努めるとともに、ホームページのリニューアルやイベント開催によって新規スクール生の獲得に取り組んでいく方針となっている。

日本語学校事業は、連結子会社の(株)早稲田EDUで「早稲田EDU日本語学校」(1校)を、国際人材開発株式会社で「JCLI日本語学校」(3校)をそれぞれ運営している。中国や東南アジア等からの留学生は引き続き増加傾向にあり、当第2四半期末の生徒数は「早稲田EDU日本語学校」で前年同期比16.7%増の656人(定員数710名)、「JCLI日本語学校」で同8.3%増の1,183人(定員1,380名)と順調に拡大し、事業全体の売上高は同12.8%増の652百万円、営業利益はのれん控除後で87百万円となった(のれん償却額84百万円)。なお、「早稲田EDU日本語学校」については生徒数増加に対応するため2018年1月に校舎を移転しており、関連費用で35百万円の費用増要因となっている。

その他連結子会社の売上状況を見ると、古藤事務所は主軸の大学入試問題ソリューション業務における受注件数増加により前年同期比4.7%増の403百万円となったほか、晃洋書房も新刊発行の増加により同124.3%増の157百万円と大きく伸長した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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