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トライSTG Research Memo(4):MCCの取引規模拡大やアドフレックスの子会社化により総資産が拡大

注目トピックス 日本株
■財務状況

トライステージ<2178>の2018年2月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比1,325百万円増加の18,019百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産ではMCCの営業取引拡大並びにアドフレックスの子会社化に伴い受取手形及び売掛金が777百万円増加したほか、棚卸資産が188百万円増加した。また、固定資産ではアドフレックスの子会社化に伴いのれんが281百万円増加した。

負債合計は前期末比1,537百万円増加の9,104百万円となった。流動負債では未払法人税等が368百万円減少した一方で、MCCの営業取引拡大やアドフレックスの子会社化により買掛金が813百万円、短期借入金が326百万円それぞれ増加した。また、固定負債では長期借入金が1,027百万円増加している。純資産は前期末比213百万円減少の8,914百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益385百万円を計上した一方で、剰余金の配当653百万円を支出したことによる。

経営指標で見ると、自己資本比率が前期末の53.3%から48.2%へ低下し、逆に有利子負債比率(有利子負債/自己資本)が24.2%から40.4%に上昇するなど、財務体質がやや悪化している。2018年2月期の業績が悪化したことに加えて、ここ数年は借入金を活用して積極的なM&A投資を実施してきたことが要因となっている。ただ、流動比率は200%を超えておりネットキャッシュ(現預金+有価証券−有利子負債)も黒字で推移していることから、財務の健全性は維持されていると判断される。一方、収益性に関してはROAが5.2%、ROEが4.4%、EBITDAマージン(償却前営業利益率)が2.5%といずれも前期の水準から低下しており、のれん控除前ROEに関しては前中期経営計画(2016年2月期-2018年2月期)の目標であった10%に対して、未達(3期平均で9.4%)に終わり、収益性の改善が今後の課題となっている。

なお、同社は前中期経営計画の3年間で総額100億円のM&A投融資枠を設定し、M&Aや新規事業への投資を行っていく方針としていたが、投融資実績としては53億円となった。内訳は、M&Aを中心に海外事業で28.7億円、Web事業で12.4億円、DM事業で3.7億円(MCCの株式追加取得等)、その他で8.1億円(NHAの事業立ち上げ等)となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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