パイプドHD Research Memo(2):自社開発した「SPIRAL(R)」というプラットフォームを軸に事業展開
[18/06/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
1. 会社概要
パイプドHD<3919>は2015年9月1日付でパイプドビッツから単独株式移転によって設立された純粋持株会社であり、2018年2月28日現在で連結子会社14社、持分法適用関連会社1社を有している。
2. 沿革
パイプドビッツは、現パイプドHDの代表取締役社長である佐谷宣昭(さたにのぶあき)氏によって2000年4月に設立された。多くの企業にとって、その顧客の属性やメールアドレスなど、事業上知り得たデータは重要な「情報資産」であり、これらの「情報資産」を安全に預かると同時に有効利用するサービスを事業として開始した。この事業を行うために自社開発したのが、情報管理のためのプラットフォーム「SPIRAL(R)」である(詳細後述)。その後、この「SPIRAL(R)」を中心に各種のアプリケーションを開発し、これらの応用事業を展開しつつ現在に至っている。
3. 事業内容
(1) 製品概要
同社グループの主力事業を一言で言えば、自社開発した「SPIRAL(R)」というプラットフォーム及び関連したアプリケーションソフトを、売り切りではなくレンタル方式(月額課金方式)でユーザーに提供することである。ソフトウェアの階層(レイヤー)の中で「SPIRAL(R)」の位置付けは、クラウド型ミドルウェアとも言える。
一般的に多くの企業は業務上のシステムなどを構築する際に、開発・運用のためのハードウェアや基盤ソフトウェア(OS)、開発環境(ツール)、データベース、ミドルウェアなどを自社で購入し(または開発委託し)、それらを組み合わせてシステムが稼働するための基盤(プラットフォーム)を構築する必要があり、さらに開発後もそれらを維持する手間または保守費用も必要であった。しかし、パイプドビッツの開発した「SPIRAL(R)」は、開発ツールが搭載されているので各種アプリケーションを簡単に開発することができるだけでなくデータベースも内蔵しているため、「SPIRAL(R)」に格納された顧客データなどの情報資産を各アプリケーションで共有して利用することが可能になる。また、これらのアプリケーションやデータ類を簡単に複製したりデリバリーしたりすることもできる。ここがパッケージ型ソフトと大きく異なる優位性である。
このため顧客企業は、「SPIRAL(R)」を利用することでアプリ開発のコストを大幅に削減できると同時に、情報の運営(利用)・管理を簡単かつ一括して行うことができる。さらに従量制の月額課金型プラットフォームであることから、コスト削減にも役立っている。「SPIRAL(R)」の導入企業には、大手金融機関をはじめとする著名な企業が名を連ねている。
昨今のIT業界では多くのサービスが「クラウド型」で提供されており、これらのクラウド型サービスは提供される内容によって様々な呼び方をされている。同社の「SPIRAL(R)」は、「PaaS」(Platform as a Service)と呼ばれる分野に属する。
(2) 主要製品の内容と価格
同社の主力製品は「SPIRAL(R)」というプラットフォーム環境である。これを利用する主要顧客は、自社の業務用ソフトなどを社内開発する大手企業や街の中小企業向けなどに開発を行う中小SIer及びWeb制作/Web開発会社など、その業種は多岐に渡る。同社は、この「SPIRAL(R)」を使って特定業界やユーザー向けに同社自身でアプリケーションを開発し、これらの販売も行っている。このような主要製品はパッケージ販売(売り切り)ではなく、すべてASP型で販売されている。以下は主要製品とその月額価格(最低料金)である。
言うまでもなく同社の事業モデルでは、有効(有料)アカウント数が増えることが売上高増につながる。ただし、下記に述べる料金はあくまで基本料金あるいは最低料金であり、実際は利用するデータ量によって料金が変わる(従量制)ため、単純にアカウント数×基本料金=売上高とはならないが、売上高動向を見るうえでは有効アカウント数は重要な指標である。
a) SPIRAL(R)
同社の主力製品。基本となるプラットフォームでデータベース、開発環境、実行環境などを内蔵している。メール配信や、セミナー管理、アンケートフォームの作成等の用途で使われることが多いが、他にも多くの機能を兼ね備え、また、他者サービスとも柔軟に連携が可能であり、カスタマイズ次第で用途の幅は大きく広がる。月額25,000円から。
b) SPIRAL PLACE(R)
クラウド型のグループウェアで、Webサイトの作成・更新機能を持ち、同時にSNSとも連携している。グループウェアとしてカレンダーやファイルを共用化しながら、簡単な操作でWebコンテンツの改善・更新やアクセス解析を行うことができ、FacebookやTwitterにもリンクしている。従業員を大量に抱えるチェーン店などから高い評価を得ている。基本料金は月額6,000円から。
c) SPIRAL EC(R)
アパレル専用に特化したeコマース(EC)のプラットフォーム。アパレル向けECサイトの高級なブランドイメージを追求しながら、同時に更新作業手順を簡素化し、しかも低予算に抑えるといういくつかの課題を同時に解決できる点が業界からは高く評価されている。利用料は流通額の5%を最大とした従量制。
d) スパイラル アフィリエイト(R)
広告主のアフィリエイト広告の導入や運用にかかる負担や課題を軽減するアフィリエイトASP一括管理サービス。初期費用無料など、「SPIRAL(R)」ユーザー限定の特典がある。
e) その他※
特定の分野や業種向けのアプリケーションがある。さらに各種の専門会社と提携することで、「SPIRAL(R)」の利用・応用の拡大を目指している。
※「ネットde会計(R)」「ネットde青色申告(R)」は2017年5月に事業からの撤退を表明した。
(3) 事業セグメント
同社では事業セグメントを2017年2月期までは情報資産プラットフォーム事業、広告事業、ソリューション事業に分類していたが、2018年2月期からは新たに社会イノベーション事業が新設された。情報資産プラットフォーム事業は、「SPIRAL(R)」を中心とした同社PaaSの提供をしており、「SPIRAL(R)」「SPIRAL PLACE(R)」「SPIRAL EC(R)」とその他に分類される。広告事業は、各種ネット広告の代理販売をしており、「スパイラル アフィリエイト(R)」とリスティング、その他広告に分類される。ソリューション事業は、アパレルEC運営やその他制作案件の受託などをしており、制作、EC運営、BIMコンサル、デジタルCRM、オーダーメイド人材育成代行、その他受託に分類される。社会イノベーション事業は、ネット選挙の実現に向けた取り組み、地域・商店街の活性化など、公益性の高い事業を行っている。
(4) その他連結子会社と事業内容
主力事業(パイプドビッツの「SPIRAL(R)」)に加え、同社では下記の子会社群※を通じてそれに関連した様々な事業を行っている。
※2017年2月末で(株)ウェアハートを解散し事業から撤退した。
a) ペーパレススタジオジャパン(株)
建設プロジェクトプロデュース&マネジメントやBIMコンサルタント事業を手がける。設計や施行に携わる人々を対象としたBIM/CIM人材講座も展開している。2012年5月にBIM建築情報プラットフォーム「ArchiSymphony(R)」の提供を開始した。さらに2017年9月には、国内初となるBIM/CIMコラボレーション専用クラウドサービス「ArchiSymphonyVBP」をリリースした(詳細後述)。
b) (株)アズベイス
ASP/SaaS型コールセンタープラットフォームサービス「BizBase(R)」(グループウェア、ワークフロー、勤怠管理、経費精算、交通費精算、商談登録、顧客管理、作業進捗、タイムカード、シフト管理、画面共有・リモート操作、ポイント管理など)を開発・提供している。
c) (株)パブリカ
自治体や官公庁のオープンデータを活用したサービスを提供する専門会社。官公庁や自治体、さらに民間企業などに死蔵されているデータのオープン化を促し、活用するサービスを開発し、自主運営を目指す。自治体広報紙のネット配信「マイ広報紙」のシステムを開発。
d) (株)ゴンドラ
それまでのメディアストラテジーカンパニーを2016年3月1日付で分社化した。広告ソリューション、Webソリューション、ソーシャルマネジメントの3つのサービス領域を展開する。企画、制作、システム開発、運用面における独自のサービスメニューと、「スパイラル アフィリエイト(R)」「SPIRAL(R)」「Sprinklr」などの情報管理プラットフォームを活用したIT技術を掛け合わせることにより、企業の経営課題の解決や事業活動の最適化をワンストップで実現することを可能にしている。
e) (株)フレンディット
ECに関するシステム運用、オンラインショップ運営、施策レベルのオムニチャネルを総合的に支援する。顧客の共通課題である人手不足・経験不足を補い、ITによる業務最適化から商品/会員/購買データ利活用の推進まで、「販売・売上」に直結するマーケティング活動をプロデュースしている。社内のアパレル・ファッションカンパニーから2016年3月1日付で分社化した。なお、2018年4月1日を効力発生日として、(株)フレンディットを存続会社、(株)アズベイスを消滅会社として吸収合併した。
f) (株)美歴
美容室向け電子カルテアプリ「美歴(R)」を中心としたITサービスの提供を通じ、1人でも多くの美容に携わる人たちの価値向上に貢献し、美容をもっと身近に楽しめるものにし、人々の生活をより豊かにすることを目指して事業活動を行っている。それまでの美歴カンパニーから2016年3月1日付で新設・分社化した。
g) (株)カレン
情報資産を統合し、ユーザーへのベストメッセージングを実施する中で、Webアクセスの向上及びロイヤルユーザーを育成するデジタルCRM(コミュニケーション・データマネジメント設計、メッセージのクリエイティブ・構築、メッセージのデリバリー、効果検証などの運用サービスの提供)を主力事業とする企業。情報資産利活用とITソリューションのノウハウを持つパイプドビッツと、常駐型のマーケティング支援に強みを持つカレンとの事業シナジーを志向し、2015年12月に出資比率を上げて子会社化した。
h) (株)ブルームノーツ
元々同社の社内人材育成・教育などを行っていた部門を、外部顧客向けにも同様の人材教育を行うために分離・独立させ、2016年10月3日付で子会社化した。中小企業の人材育成の課題解決のため、企業独自のノウハウをプログラムとして体系化し、運用を支援する人材育成代行事業を行う。
i) (株)VOTE FOR
ネット投票の実現のために2017年3月に設立された。ブロックチェーンなどの新技術を生かした投票システムの構築を目指している。カンパニー時より運営していた政治・選挙情報サイト「政治山(R)」の運営も引き続き行う。
j) (株)アイラブ
地域活性化プロジェクト「I LOVE 下北沢」をさらに進めると同時に、スマートフォンの仮想通貨を活用した少額決済で投げ銭やチップなどの新しい取引の創造を目指すために、2017年3月に設立された。
k) (株)エルコイン
2017年12月に設立されたエルコインに70%の資本出資を行い連結子会社化。エルコインは、ブロックチェーン技術を活用した電子地域通貨プラットフォームを地方自治体や事業会社、地域金融機関に提供して決済システムを構築し、地域のキャッシュレス化を進める。また同社プラットフォームによって、独自の電子地域通貨を低コストで発行し、決済システム及び店舗のポイントシステムを容易に構築することが可能となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 会社概要
パイプドHD<3919>は2015年9月1日付でパイプドビッツから単独株式移転によって設立された純粋持株会社であり、2018年2月28日現在で連結子会社14社、持分法適用関連会社1社を有している。
2. 沿革
パイプドビッツは、現パイプドHDの代表取締役社長である佐谷宣昭(さたにのぶあき)氏によって2000年4月に設立された。多くの企業にとって、その顧客の属性やメールアドレスなど、事業上知り得たデータは重要な「情報資産」であり、これらの「情報資産」を安全に預かると同時に有効利用するサービスを事業として開始した。この事業を行うために自社開発したのが、情報管理のためのプラットフォーム「SPIRAL(R)」である(詳細後述)。その後、この「SPIRAL(R)」を中心に各種のアプリケーションを開発し、これらの応用事業を展開しつつ現在に至っている。
3. 事業内容
(1) 製品概要
同社グループの主力事業を一言で言えば、自社開発した「SPIRAL(R)」というプラットフォーム及び関連したアプリケーションソフトを、売り切りではなくレンタル方式(月額課金方式)でユーザーに提供することである。ソフトウェアの階層(レイヤー)の中で「SPIRAL(R)」の位置付けは、クラウド型ミドルウェアとも言える。
一般的に多くの企業は業務上のシステムなどを構築する際に、開発・運用のためのハードウェアや基盤ソフトウェア(OS)、開発環境(ツール)、データベース、ミドルウェアなどを自社で購入し(または開発委託し)、それらを組み合わせてシステムが稼働するための基盤(プラットフォーム)を構築する必要があり、さらに開発後もそれらを維持する手間または保守費用も必要であった。しかし、パイプドビッツの開発した「SPIRAL(R)」は、開発ツールが搭載されているので各種アプリケーションを簡単に開発することができるだけでなくデータベースも内蔵しているため、「SPIRAL(R)」に格納された顧客データなどの情報資産を各アプリケーションで共有して利用することが可能になる。また、これらのアプリケーションやデータ類を簡単に複製したりデリバリーしたりすることもできる。ここがパッケージ型ソフトと大きく異なる優位性である。
このため顧客企業は、「SPIRAL(R)」を利用することでアプリ開発のコストを大幅に削減できると同時に、情報の運営(利用)・管理を簡単かつ一括して行うことができる。さらに従量制の月額課金型プラットフォームであることから、コスト削減にも役立っている。「SPIRAL(R)」の導入企業には、大手金融機関をはじめとする著名な企業が名を連ねている。
昨今のIT業界では多くのサービスが「クラウド型」で提供されており、これらのクラウド型サービスは提供される内容によって様々な呼び方をされている。同社の「SPIRAL(R)」は、「PaaS」(Platform as a Service)と呼ばれる分野に属する。
(2) 主要製品の内容と価格
同社の主力製品は「SPIRAL(R)」というプラットフォーム環境である。これを利用する主要顧客は、自社の業務用ソフトなどを社内開発する大手企業や街の中小企業向けなどに開発を行う中小SIer及びWeb制作/Web開発会社など、その業種は多岐に渡る。同社は、この「SPIRAL(R)」を使って特定業界やユーザー向けに同社自身でアプリケーションを開発し、これらの販売も行っている。このような主要製品はパッケージ販売(売り切り)ではなく、すべてASP型で販売されている。以下は主要製品とその月額価格(最低料金)である。
言うまでもなく同社の事業モデルでは、有効(有料)アカウント数が増えることが売上高増につながる。ただし、下記に述べる料金はあくまで基本料金あるいは最低料金であり、実際は利用するデータ量によって料金が変わる(従量制)ため、単純にアカウント数×基本料金=売上高とはならないが、売上高動向を見るうえでは有効アカウント数は重要な指標である。
a) SPIRAL(R)
同社の主力製品。基本となるプラットフォームでデータベース、開発環境、実行環境などを内蔵している。メール配信や、セミナー管理、アンケートフォームの作成等の用途で使われることが多いが、他にも多くの機能を兼ね備え、また、他者サービスとも柔軟に連携が可能であり、カスタマイズ次第で用途の幅は大きく広がる。月額25,000円から。
b) SPIRAL PLACE(R)
クラウド型のグループウェアで、Webサイトの作成・更新機能を持ち、同時にSNSとも連携している。グループウェアとしてカレンダーやファイルを共用化しながら、簡単な操作でWebコンテンツの改善・更新やアクセス解析を行うことができ、FacebookやTwitterにもリンクしている。従業員を大量に抱えるチェーン店などから高い評価を得ている。基本料金は月額6,000円から。
c) SPIRAL EC(R)
アパレル専用に特化したeコマース(EC)のプラットフォーム。アパレル向けECサイトの高級なブランドイメージを追求しながら、同時に更新作業手順を簡素化し、しかも低予算に抑えるといういくつかの課題を同時に解決できる点が業界からは高く評価されている。利用料は流通額の5%を最大とした従量制。
d) スパイラル アフィリエイト(R)
広告主のアフィリエイト広告の導入や運用にかかる負担や課題を軽減するアフィリエイトASP一括管理サービス。初期費用無料など、「SPIRAL(R)」ユーザー限定の特典がある。
e) その他※
特定の分野や業種向けのアプリケーションがある。さらに各種の専門会社と提携することで、「SPIRAL(R)」の利用・応用の拡大を目指している。
※「ネットde会計(R)」「ネットde青色申告(R)」は2017年5月に事業からの撤退を表明した。
(3) 事業セグメント
同社では事業セグメントを2017年2月期までは情報資産プラットフォーム事業、広告事業、ソリューション事業に分類していたが、2018年2月期からは新たに社会イノベーション事業が新設された。情報資産プラットフォーム事業は、「SPIRAL(R)」を中心とした同社PaaSの提供をしており、「SPIRAL(R)」「SPIRAL PLACE(R)」「SPIRAL EC(R)」とその他に分類される。広告事業は、各種ネット広告の代理販売をしており、「スパイラル アフィリエイト(R)」とリスティング、その他広告に分類される。ソリューション事業は、アパレルEC運営やその他制作案件の受託などをしており、制作、EC運営、BIMコンサル、デジタルCRM、オーダーメイド人材育成代行、その他受託に分類される。社会イノベーション事業は、ネット選挙の実現に向けた取り組み、地域・商店街の活性化など、公益性の高い事業を行っている。
(4) その他連結子会社と事業内容
主力事業(パイプドビッツの「SPIRAL(R)」)に加え、同社では下記の子会社群※を通じてそれに関連した様々な事業を行っている。
※2017年2月末で(株)ウェアハートを解散し事業から撤退した。
a) ペーパレススタジオジャパン(株)
建設プロジェクトプロデュース&マネジメントやBIMコンサルタント事業を手がける。設計や施行に携わる人々を対象としたBIM/CIM人材講座も展開している。2012年5月にBIM建築情報プラットフォーム「ArchiSymphony(R)」の提供を開始した。さらに2017年9月には、国内初となるBIM/CIMコラボレーション専用クラウドサービス「ArchiSymphonyVBP」をリリースした(詳細後述)。
b) (株)アズベイス
ASP/SaaS型コールセンタープラットフォームサービス「BizBase(R)」(グループウェア、ワークフロー、勤怠管理、経費精算、交通費精算、商談登録、顧客管理、作業進捗、タイムカード、シフト管理、画面共有・リモート操作、ポイント管理など)を開発・提供している。
c) (株)パブリカ
自治体や官公庁のオープンデータを活用したサービスを提供する専門会社。官公庁や自治体、さらに民間企業などに死蔵されているデータのオープン化を促し、活用するサービスを開発し、自主運営を目指す。自治体広報紙のネット配信「マイ広報紙」のシステムを開発。
d) (株)ゴンドラ
それまでのメディアストラテジーカンパニーを2016年3月1日付で分社化した。広告ソリューション、Webソリューション、ソーシャルマネジメントの3つのサービス領域を展開する。企画、制作、システム開発、運用面における独自のサービスメニューと、「スパイラル アフィリエイト(R)」「SPIRAL(R)」「Sprinklr」などの情報管理プラットフォームを活用したIT技術を掛け合わせることにより、企業の経営課題の解決や事業活動の最適化をワンストップで実現することを可能にしている。
e) (株)フレンディット
ECに関するシステム運用、オンラインショップ運営、施策レベルのオムニチャネルを総合的に支援する。顧客の共通課題である人手不足・経験不足を補い、ITによる業務最適化から商品/会員/購買データ利活用の推進まで、「販売・売上」に直結するマーケティング活動をプロデュースしている。社内のアパレル・ファッションカンパニーから2016年3月1日付で分社化した。なお、2018年4月1日を効力発生日として、(株)フレンディットを存続会社、(株)アズベイスを消滅会社として吸収合併した。
f) (株)美歴
美容室向け電子カルテアプリ「美歴(R)」を中心としたITサービスの提供を通じ、1人でも多くの美容に携わる人たちの価値向上に貢献し、美容をもっと身近に楽しめるものにし、人々の生活をより豊かにすることを目指して事業活動を行っている。それまでの美歴カンパニーから2016年3月1日付で新設・分社化した。
g) (株)カレン
情報資産を統合し、ユーザーへのベストメッセージングを実施する中で、Webアクセスの向上及びロイヤルユーザーを育成するデジタルCRM(コミュニケーション・データマネジメント設計、メッセージのクリエイティブ・構築、メッセージのデリバリー、効果検証などの運用サービスの提供)を主力事業とする企業。情報資産利活用とITソリューションのノウハウを持つパイプドビッツと、常駐型のマーケティング支援に強みを持つカレンとの事業シナジーを志向し、2015年12月に出資比率を上げて子会社化した。
h) (株)ブルームノーツ
元々同社の社内人材育成・教育などを行っていた部門を、外部顧客向けにも同様の人材教育を行うために分離・独立させ、2016年10月3日付で子会社化した。中小企業の人材育成の課題解決のため、企業独自のノウハウをプログラムとして体系化し、運用を支援する人材育成代行事業を行う。
i) (株)VOTE FOR
ネット投票の実現のために2017年3月に設立された。ブロックチェーンなどの新技術を生かした投票システムの構築を目指している。カンパニー時より運営していた政治・選挙情報サイト「政治山(R)」の運営も引き続き行う。
j) (株)アイラブ
地域活性化プロジェクト「I LOVE 下北沢」をさらに進めると同時に、スマートフォンの仮想通貨を活用した少額決済で投げ銭やチップなどの新しい取引の創造を目指すために、2017年3月に設立された。
k) (株)エルコイン
2017年12月に設立されたエルコインに70%の資本出資を行い連結子会社化。エルコインは、ブロックチェーン技術を活用した電子地域通貨プラットフォームを地方自治体や事業会社、地域金融機関に提供して決済システムを構築し、地域のキャッシュレス化を進める。また同社プラットフォームによって、独自の電子地域通貨を低コストで発行し、決済システム及び店舗のポイントシステムを容易に構築することが可能となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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