ADワークス Research Memo(1):米国での収益不動産販売事業とストック型フィービジネスの拡大続く
[18/06/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
エー・ディー・ワークス<3250>は個人富裕層向けに投資用一棟賃貸マンションなどの不動産物件をバリューアップ後に販売する収益不動産販売事業と、保有不動産売却までの期間に得られる賃貸収入や販売後のプロパティ・マネジメント収入などで構成されるストック型フィービジネス事業を両輪としている。2013年に米国での事業展開を開始したほか、今後はベンチャー企業への出資も含めた不動産テック事業への取り組みを強化し、新たな成長ドライバーとして育成していく方針だ。
1. 2018年3月期業績
2018年3月期の売上高は前期比17.6%増の22,299百万円、経常利益は同23.9%増の926百万円と2ケタ増収増益となり、過去最高業績を連続更新した。米国売上高が販売棟数の増加により前期比67.6%増の4,235百万円と大幅増となったことに加え、ストック型フィービジネス事業がプロパティ・マネジメント収入や補修・修繕工事の増加により好調に推移したことが要因だ。ただ、主戦場となる首都圏での不動産市況が高止まりするなかで仕入活動を厳選して進めた結果、期末の収益不動産残高は前期末比10.1%増の22,376百万円と当初目標の25,000百万円をやや下回って着地した。
2. 2019年3月期業績見通し
第5次中期経営計画の最終年度となる2019年3月期の連結業績は、売上高で前期比7.6%増の24,000百万円、経常利益で同7.9%増の1,000百万円となる見通しで、中期経営計画発表時点での数値目標(売上高18,000百万円、経常利益1,000百万円)を達成する見込みだ。期末の収益不動産残高は目標とする30,000百万円の達成を目指していくため、従来よりも仕入れの間口を拡大していく。前期から注力し始めた京阪神エリアでの仕入拡大に加えて、事業用不動産の取得についても取り組みを強化していく方針だ。収益不動産残高の積み上げによる賃料収入の増加等、ストック型フィービジネス事業の拡大が増益要因となる。
3. 今後の成長戦略
2020年3月期以降も、収益不動産販売事業とストック型フィービジネス事業を両輪にした成長を目指していく基本戦略に変わりないが、新たに不動産小口販売を開始するほか、比較的規模の大きい事業用不動産の取得も進めていく方針。また、新規事業として不動産テック事業の育成にも取り組む。不動産投資情報を中心としたポータルサイト「みんなの投資online」を運営しており、同プラットフォームを活用した新規サービスを検討している。新規サービスに関しては、不動産テック関連企業との連携・出資等も積極的に進めながら事業化を目指しており、今後の展開が注目される。
■Key Points
・収益不動産販売とストック型フィービジネスを両輪として成長を続ける
・2019年3月期は収益不動産保有残高の積み上げに注力し、連続増収増益を目指す
・「次の飛躍」に向けた経営基盤の構築に取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<TN>
エー・ディー・ワークス<3250>は個人富裕層向けに投資用一棟賃貸マンションなどの不動産物件をバリューアップ後に販売する収益不動産販売事業と、保有不動産売却までの期間に得られる賃貸収入や販売後のプロパティ・マネジメント収入などで構成されるストック型フィービジネス事業を両輪としている。2013年に米国での事業展開を開始したほか、今後はベンチャー企業への出資も含めた不動産テック事業への取り組みを強化し、新たな成長ドライバーとして育成していく方針だ。
1. 2018年3月期業績
2018年3月期の売上高は前期比17.6%増の22,299百万円、経常利益は同23.9%増の926百万円と2ケタ増収増益となり、過去最高業績を連続更新した。米国売上高が販売棟数の増加により前期比67.6%増の4,235百万円と大幅増となったことに加え、ストック型フィービジネス事業がプロパティ・マネジメント収入や補修・修繕工事の増加により好調に推移したことが要因だ。ただ、主戦場となる首都圏での不動産市況が高止まりするなかで仕入活動を厳選して進めた結果、期末の収益不動産残高は前期末比10.1%増の22,376百万円と当初目標の25,000百万円をやや下回って着地した。
2. 2019年3月期業績見通し
第5次中期経営計画の最終年度となる2019年3月期の連結業績は、売上高で前期比7.6%増の24,000百万円、経常利益で同7.9%増の1,000百万円となる見通しで、中期経営計画発表時点での数値目標(売上高18,000百万円、経常利益1,000百万円)を達成する見込みだ。期末の収益不動産残高は目標とする30,000百万円の達成を目指していくため、従来よりも仕入れの間口を拡大していく。前期から注力し始めた京阪神エリアでの仕入拡大に加えて、事業用不動産の取得についても取り組みを強化していく方針だ。収益不動産残高の積み上げによる賃料収入の増加等、ストック型フィービジネス事業の拡大が増益要因となる。
3. 今後の成長戦略
2020年3月期以降も、収益不動産販売事業とストック型フィービジネス事業を両輪にした成長を目指していく基本戦略に変わりないが、新たに不動産小口販売を開始するほか、比較的規模の大きい事業用不動産の取得も進めていく方針。また、新規事業として不動産テック事業の育成にも取り組む。不動産投資情報を中心としたポータルサイト「みんなの投資online」を運営しており、同プラットフォームを活用した新規サービスを検討している。新規サービスに関しては、不動産テック関連企業との連携・出資等も積極的に進めながら事業化を目指しており、今後の展開が注目される。
■Key Points
・収益不動産販売とストック型フィービジネスを両輪として成長を続ける
・2019年3月期は収益不動産保有残高の積み上げに注力し、連続増収増益を目指す
・「次の飛躍」に向けた経営基盤の構築に取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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