タナベ経営 Research Memo(1):経営コンサルティングとSPコンサルティングを両輪に、収益成長が続く見通し
[18/07/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
タナベ経営<9644>は、創業61年を迎える日本の民間経営コンサルティングのパイオニアで大手の一角を占める。経営ミッションは、「『ファーストコールカンパニー 100年先も一番に選ばれる会社』の創造」。「ドメイン(事業戦略)×ファンクション(組織戦略)×リージョン(地域戦略)のチームコンサルティング」の拡大により、持続的安定成長を実現している。中期事業戦略として、「コンサルティング&コングロマリット(C&C)戦略」の推進を掲げており、これまでの「コンサルティング領域の多角化戦略」のステージから全国主要10都市にファーム形式で拠点展開している強みを生かした「コンサルティングプラットフォーム戦略」を加速するステージへと進化している。堅実経営と無借金経営、自己資本比率で80%超となる強固な財務体質を強みとする。
1. 2018年3月期業績
2018年3月期の業績は売上高で前期比4.9%増の8,797百万円、経常利益で同5.5%増の965百万円といずれも会社計画(売上高8,550百万円、経常利益945百万円)を上回る増収増益となった。経営コンサルティング事業では、事業戦略や事業承継、ブランディング戦略等の経営コンサルティング、及び人材育成コンサルティングの契約数が順調に増加し、また、SPコンサルティング事業では付加価値の高いSPコンサルティングが好調に推移したことで、両事業ともに増収増益を達成した。主要KPIとしているチームコンサルティング※の契約社数は前期比80社増の946社、売上高は同8.1%増の3,816百万円と順調に増加している。
※チームコンサルティング=経営コンサルティング+人材育成コンサルティング+SPコンサルティング
2. 2019年3月期業績見通し
2019年3月期の業績は売上高で前期比2.3%増の9,000百万円、経常利益で同2.6%増の990百万円となる見通し。経営コンサルティング事業では、経営コンサルティングの付加価値向上と契約数の増加により増収増益を目指す。当期は新たに「M&Aコンサルティング」や中小企業向けの「ステージアップコンサルティング」の2つをサービスメニューに加え、取り組みを強化していく。「M&Aコンサルティング」については成長を目指す買い手側のコンサルティングを手掛け、年間数件程度の成約を見込む。また、SPコンサルティング事業では、「セールスプロモーション・Webプロモーションコンサルティング」や「SPデザイン」の提案を強化し、付加価値向上と契約数の増加により増収増益を目指す。
3. 中期経営計画
同社は、2020年以降も持続的成長を実現していくため、新たに「変化から成長へ」をスローガンとした「Tanabe Vision 2020(2018〜2020)」を策定した。今後の成長戦略としては、「コンサルティングのプラットフォーム化」を全国規模で推進し、顧客基盤を拡大しながら、チームコンサルティング売上高の成長を目指していく。2021年3月期の業績目標としては売上高9,600百万円、経常利益1,060百万円を掲げている。年平均成長率では、売上高、経常利益ともに3%成長となり、引き続き堅実な成長を進めていく方針だ。また、成長の原動力となるコンサルタント人員は、2018年3月期末の218名から2021年3月期末に291名へ増員する計画である。新卒採用だけでなく、各業界の実務家の中途採用も強化し、コンサルタント候補として早期に育成することにより、事業基盤をさらに強固なものとしていく。
4. 株主還元策
株主還元策として、同社は配当金と株主優待制度を導入している。配当金に関しては配当性向60%を目安に、業績等を勘案しながら検討していくとしており、2019年3月期は前期比1.0円増配の42.0円(配当性向53.5%)と7期連続の増配を予定している。今後も増収増益を続けていくことで、配当についても増配を目指していく考えだ。また、株主優待制度として毎年9月末時点の株主に対してオリジナル手帳「ブルーダイアリー」を1冊(3,000円相当)贈呈している。2018年7月10日の株価水準(2,154円)を基準にすると、配当利回りは2.0%、株主優待も含めると3.4%の投資利回りとなる。
■Key Points
・「事業戦略×組織戦略×地域戦略のチームコンサルティング」をベースに成長を続ける経営コンサルティングの大手
・多様なコンサルティングサービスを提供できる強みを生かして、2019年3月期業績も増収増益基調が続く見通し
・「コンサルティングのプラットフォーム化」を全国規模で推進し、2020年以降も持続的成長を実現していく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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タナベ経営<9644>は、創業61年を迎える日本の民間経営コンサルティングのパイオニアで大手の一角を占める。経営ミッションは、「『ファーストコールカンパニー 100年先も一番に選ばれる会社』の創造」。「ドメイン(事業戦略)×ファンクション(組織戦略)×リージョン(地域戦略)のチームコンサルティング」の拡大により、持続的安定成長を実現している。中期事業戦略として、「コンサルティング&コングロマリット(C&C)戦略」の推進を掲げており、これまでの「コンサルティング領域の多角化戦略」のステージから全国主要10都市にファーム形式で拠点展開している強みを生かした「コンサルティングプラットフォーム戦略」を加速するステージへと進化している。堅実経営と無借金経営、自己資本比率で80%超となる強固な財務体質を強みとする。
1. 2018年3月期業績
2018年3月期の業績は売上高で前期比4.9%増の8,797百万円、経常利益で同5.5%増の965百万円といずれも会社計画(売上高8,550百万円、経常利益945百万円)を上回る増収増益となった。経営コンサルティング事業では、事業戦略や事業承継、ブランディング戦略等の経営コンサルティング、及び人材育成コンサルティングの契約数が順調に増加し、また、SPコンサルティング事業では付加価値の高いSPコンサルティングが好調に推移したことで、両事業ともに増収増益を達成した。主要KPIとしているチームコンサルティング※の契約社数は前期比80社増の946社、売上高は同8.1%増の3,816百万円と順調に増加している。
※チームコンサルティング=経営コンサルティング+人材育成コンサルティング+SPコンサルティング
2. 2019年3月期業績見通し
2019年3月期の業績は売上高で前期比2.3%増の9,000百万円、経常利益で同2.6%増の990百万円となる見通し。経営コンサルティング事業では、経営コンサルティングの付加価値向上と契約数の増加により増収増益を目指す。当期は新たに「M&Aコンサルティング」や中小企業向けの「ステージアップコンサルティング」の2つをサービスメニューに加え、取り組みを強化していく。「M&Aコンサルティング」については成長を目指す買い手側のコンサルティングを手掛け、年間数件程度の成約を見込む。また、SPコンサルティング事業では、「セールスプロモーション・Webプロモーションコンサルティング」や「SPデザイン」の提案を強化し、付加価値向上と契約数の増加により増収増益を目指す。
3. 中期経営計画
同社は、2020年以降も持続的成長を実現していくため、新たに「変化から成長へ」をスローガンとした「Tanabe Vision 2020(2018〜2020)」を策定した。今後の成長戦略としては、「コンサルティングのプラットフォーム化」を全国規模で推進し、顧客基盤を拡大しながら、チームコンサルティング売上高の成長を目指していく。2021年3月期の業績目標としては売上高9,600百万円、経常利益1,060百万円を掲げている。年平均成長率では、売上高、経常利益ともに3%成長となり、引き続き堅実な成長を進めていく方針だ。また、成長の原動力となるコンサルタント人員は、2018年3月期末の218名から2021年3月期末に291名へ増員する計画である。新卒採用だけでなく、各業界の実務家の中途採用も強化し、コンサルタント候補として早期に育成することにより、事業基盤をさらに強固なものとしていく。
4. 株主還元策
株主還元策として、同社は配当金と株主優待制度を導入している。配当金に関しては配当性向60%を目安に、業績等を勘案しながら検討していくとしており、2019年3月期は前期比1.0円増配の42.0円(配当性向53.5%)と7期連続の増配を予定している。今後も増収増益を続けていくことで、配当についても増配を目指していく考えだ。また、株主優待制度として毎年9月末時点の株主に対してオリジナル手帳「ブルーダイアリー」を1冊(3,000円相当)贈呈している。2018年7月10日の株価水準(2,154円)を基準にすると、配当利回りは2.0%、株主優待も含めると3.4%の投資利回りとなる。
■Key Points
・「事業戦略×組織戦略×地域戦略のチームコンサルティング」をベースに成長を続ける経営コンサルティングの大手
・多様なコンサルティングサービスを提供できる強みを生かして、2019年3月期業績も増収増益基調が続く見通し
・「コンサルティングのプラットフォーム化」を全国規模で推進し、2020年以降も持続的成長を実現していく方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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