APAMAN Research Memo(1):成長分野への積極展開により成長スピードが加速化する見通し
[18/07/17]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
2018年1月より、社名をアパマンショップホールディングス<8889>からAPAMAN株式会社に変更した。住宅用賃貸斡旋業務で日本最大級のアパマンショップを運営する持株会社である。2018年3月末時点のアパマンショップ店舗数はFC含めて1,144店舗、賃貸管理戸数は約7.5万戸となっている。2018年9月期より事業セグメントをSharing economy事業(民泊、コワーキング、シェアサイクル、パーキング)、Platform事業(斡旋直営、PMサービス)、Cloud technology事業(FC向けサービス)の3つの事業セグメントとその他に区分している。
1. 2018年9月期第2四半期累計業績
2018年9月期第2四半期累計(2017年10月-2018年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比2.7%増の20,771百万円、営業利益で同16.5%減の1,002百万円となった。戦略分野であるSharing economy事業への先行投資を積極的に進めたことで減益となったが、Platform事業やCloud technology事業はいずれも増収増益となり、既存事業については従来の収益力強化に向けた施策の効果が着実に出てきている。また、親会社株主に帰属する四半期純利益が441百万円の損失計上(前年同期は492百万円の利益)となったが、これは同社が保有していたホテル及び商業施設を2018年1月に166億円で売却したことに伴い、法人税等が約8億円発生したことが要因となっている。
2. 2018年9月期業績見通し
2018年9月期の業績は、売上高が前期比0.6%増の40,500百万円、営業利益が同1.7%増の2,600百万円と期初計画を据え置き、親会社株主に帰属する当期純利益のみ前年同期比38.5%減の800百万円と期初計画の1,300百万円から引き下げている。下期もSharing economy事業の積極投資による費用増分を、Platform事業やCloud technology事業の増益でカバーする格好となる。なお、2018年5月にPM事業を展開する(株)プレストサービスを子会社化している。直前期となる2017年12月期の業績は売上高950百万円(APAMANグループ会計方針での売上高7,208百万円)、営業損失196百万円と赤字となっているが、子会社化することで収益化が可能と判断した。賃貸管理戸数は2018年4月末時点で12,143戸(うち民泊運用内諾済み戸数は3,353戸)となっており、同社のPlatform事業や民泊事業の拡大に貢献するものと予想される。連結業績には2018年9月期第3四半期(2018年7月-9月)より反映されることになる。
3.成長戦略
同社は不動産市場に関わる革新的なサービスを開発、提供していくことで、Platform事業の収益力強化、及びCloud technology事業の拡大を見込むほか、今後の成長分野であるSharing economy事業に積極展開していくことで成長スピードを加速化していく方針となっている。Sharing economy事業では民泊、コワーキング、Share Cycle、Parkingの4つのサービスで売上高400億円を目標に掲げており、10%台前半の営業利益率が見込まれている。
4. 株主還元策
2018年9月期の1株当たり配当金は前期比12.0円増配の24.0円とした。このうち普通配当は2.0円増配の14.0円で、特別配当として10.0円を付加した。これは上期に保有不動産物件を売却し、配当可能額が増加したことによる。今後は業績動向等を勘案しながら配当額を決定していくことを基本方針としている。一方、株主優待に関しては公平な利益還元という観点から廃止することを決定している。
■Key Points
・Sharing economy事業の先行投資により、2018年9月期の営業利益は小幅な増益を見込む
・保有不動産の売却により財務体質が大幅に改善
・Platform、Cloud technology事業で着実な成長を図り、Sharing economy事業で成長を加速化していく戦略
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<MH>
2018年1月より、社名をアパマンショップホールディングス<8889>からAPAMAN株式会社に変更した。住宅用賃貸斡旋業務で日本最大級のアパマンショップを運営する持株会社である。2018年3月末時点のアパマンショップ店舗数はFC含めて1,144店舗、賃貸管理戸数は約7.5万戸となっている。2018年9月期より事業セグメントをSharing economy事業(民泊、コワーキング、シェアサイクル、パーキング)、Platform事業(斡旋直営、PMサービス)、Cloud technology事業(FC向けサービス)の3つの事業セグメントとその他に区分している。
1. 2018年9月期第2四半期累計業績
2018年9月期第2四半期累計(2017年10月-2018年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比2.7%増の20,771百万円、営業利益で同16.5%減の1,002百万円となった。戦略分野であるSharing economy事業への先行投資を積極的に進めたことで減益となったが、Platform事業やCloud technology事業はいずれも増収増益となり、既存事業については従来の収益力強化に向けた施策の効果が着実に出てきている。また、親会社株主に帰属する四半期純利益が441百万円の損失計上(前年同期は492百万円の利益)となったが、これは同社が保有していたホテル及び商業施設を2018年1月に166億円で売却したことに伴い、法人税等が約8億円発生したことが要因となっている。
2. 2018年9月期業績見通し
2018年9月期の業績は、売上高が前期比0.6%増の40,500百万円、営業利益が同1.7%増の2,600百万円と期初計画を据え置き、親会社株主に帰属する当期純利益のみ前年同期比38.5%減の800百万円と期初計画の1,300百万円から引き下げている。下期もSharing economy事業の積極投資による費用増分を、Platform事業やCloud technology事業の増益でカバーする格好となる。なお、2018年5月にPM事業を展開する(株)プレストサービスを子会社化している。直前期となる2017年12月期の業績は売上高950百万円(APAMANグループ会計方針での売上高7,208百万円)、営業損失196百万円と赤字となっているが、子会社化することで収益化が可能と判断した。賃貸管理戸数は2018年4月末時点で12,143戸(うち民泊運用内諾済み戸数は3,353戸)となっており、同社のPlatform事業や民泊事業の拡大に貢献するものと予想される。連結業績には2018年9月期第3四半期(2018年7月-9月)より反映されることになる。
3.成長戦略
同社は不動産市場に関わる革新的なサービスを開発、提供していくことで、Platform事業の収益力強化、及びCloud technology事業の拡大を見込むほか、今後の成長分野であるSharing economy事業に積極展開していくことで成長スピードを加速化していく方針となっている。Sharing economy事業では民泊、コワーキング、Share Cycle、Parkingの4つのサービスで売上高400億円を目標に掲げており、10%台前半の営業利益率が見込まれている。
4. 株主還元策
2018年9月期の1株当たり配当金は前期比12.0円増配の24.0円とした。このうち普通配当は2.0円増配の14.0円で、特別配当として10.0円を付加した。これは上期に保有不動産物件を売却し、配当可能額が増加したことによる。今後は業績動向等を勘案しながら配当額を決定していくことを基本方針としている。一方、株主優待に関しては公平な利益還元という観点から廃止することを決定している。
■Key Points
・Sharing economy事業の先行投資により、2018年9月期の営業利益は小幅な増益を見込む
・保有不動産の売却により財務体質が大幅に改善
・Platform、Cloud technology事業で着実な成長を図り、Sharing economy事業で成長を加速化していく戦略
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<MH>