APAMAN Research Memo(2):不動産テック企業として事業成長を目指す
[18/07/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業概要
APAMAN<8889>の事業セグメントは、2018年9月期より新たにSharing economy事業、Platform事業、Cloud technology事業とその他の4つのセグメントに分けて開示している。今後の成長事業として民泊、コワーキング(レンタルオフィス)、Share Cycle(貸自転車)、Parking事業をまとめてSharing economy事業とし、斡旋事業の直営店及びPM(プロパティ・マネジメント)事業、FC店向け付帯商品販売サービスをPlatform事業、FC店向けに提供する各種システムサービスの利用料や加盟料、広告収入などをCloud technology事業とした。その他には主に旧PI(プリンシパル・インベストメント)・ファンド事業が含まれている。
民泊事業では、同社が取引する不動産オーナー約20万人のなかから、民泊サービスを希望する物件を同社、または持分法適用関連会社の(株)グランドゥース(出資比率49%)を介して、Airbnb等の民泊専用Webサイトまたは今後開設予定の自社Webサイトを通じて掲載し、利用者から宿泊料を徴収する流れとなる。同社は物件の管理運営と独自媒体展開により事業を拡大していく戦略となっている。また、民泊物件に関しては都心型のワンルーム物件から家族など複数人で利用できる戸建物件、各地方自治体との連携による体験型民泊物件といったように様々な物件を取りそろえることで民泊業界でのトップ企業を目指していく考えだ。なお、民泊物件はサブリース契約で展開するため主に宿泊料が売上高として計上され、あらかじめ定められた料金を不動産オーナーに支払う格好となる。
コワーキング事業は、不動産オーナーから物件を借り上げ、同社が貸主となってスタートアップ企業や個人に対して小規模オフィスや会議室等の共用スペースを賃貸する事業となる。10年ほど前からSOHO事業として行っていたが、ここにきて需要が拡大傾向となってきたことから、積極的に事業を拡大すべく2017年4月に子会社、fabbit (株)を設立し、「fabbit」というブランド名でサービスを展開している。2018年3月時点で国内20拠点、海外2拠点(米国・サンブランシスコ、フィリピン・マニラ)の運営を行っているほか、米国の提携先(2017年11月に資本出資)であるWORKBAR LLC.が18拠点で運営している。会員数は約3,000名(社)で、様々なスタートアップ企業支援プログラムを提供しているほか、スタートアップ企業の交流の場となるイベントの開催も積極的に行っていることが特徴となっている。ビジネスモデルとしては同社が「fabbit」を運営するための物件を賃借し、その後、利用者に貸し出す格好となるため、稼働率が損益分岐点を超えるまで一定のタイムラグが生じることになる。目安としては開設から1年半から2年程度で単月ベースの黒字化及び累損の解消を見込んでいる。収入は賃貸料のほか、オプションサービスとしてロッカー使用や郵便受けサービス、法人登記サービス、貸会議室サービスなど多様なメニューが容易されており、これらサービスの収入増で収益性を高めていく格好となる。また「スタートアップエコシステム」としてのVC紹介等のサービス提供も差別化ポイントである。
Share Cycle事業では「ecobike」ブランドで、2018年3月より東京、福岡で、5月より千葉で電動自転車の貸し出しサービスを開始している。自転車の設置場所(ステーション)はアパマンショップ店舗や取引先不動産オーナーの保有物件のほか、地方自治体や郵便局、コンビニエンスストアなどでも協業を進めながら設置していく予定となっている。利用者はスマホアプリで会員登録後に、アプリ内から希望するステーションを選択し、予約する流れとなる。貸出料金は15分当たり60円、1日で1,000円となっている。低価格の料金設定となっているため、利益率は低くなるが、社会貢献事業となるほか、不動産オーナーにとっても保有物件をステーションとして提供することで収入増につながるため、需要を見ながら全国展開していく計画となっている。
Parking事業は子会社のwepark(株)で展開する事業で、従来も自社物件や管理物件の付帯する駐車スペースをコインパーキングに活用していくことで着実に成長している。2018年3月末時点のパーキング台数では2,386台となっている。また、同社が出資している軒先(株)が運営する「軒先パーキング」(2018年3月時点で6,776台)ともシステム連携を行っている。
なお、賃貸斡旋店舗「アパマンショップ」の直営及びFC店舗(海外含む)は、2018年3月末時点で直営店が108店舗、FC店が1,036店舗の合計1,144店舗となっており、ここ数年は頭打ちとなっているが、店舗数、仲介件数とも国内トップ※となっており、取引不動産オーナー数(約20万人)、入居者集客数(約70万世帯)、Webサイトでの公開物件数(約180万件)でも国内最大級の実績を誇っている。また、賃貸管理物件数については、2018年3月末時点で75,144戸と増加傾向が続いている。
※2番手はセンチュリー21・ジャパン<8898>の935店舗、3番手は(株)エイブルの810店舗となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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APAMAN<8889>の事業セグメントは、2018年9月期より新たにSharing economy事業、Platform事業、Cloud technology事業とその他の4つのセグメントに分けて開示している。今後の成長事業として民泊、コワーキング(レンタルオフィス)、Share Cycle(貸自転車)、Parking事業をまとめてSharing economy事業とし、斡旋事業の直営店及びPM(プロパティ・マネジメント)事業、FC店向け付帯商品販売サービスをPlatform事業、FC店向けに提供する各種システムサービスの利用料や加盟料、広告収入などをCloud technology事業とした。その他には主に旧PI(プリンシパル・インベストメント)・ファンド事業が含まれている。
民泊事業では、同社が取引する不動産オーナー約20万人のなかから、民泊サービスを希望する物件を同社、または持分法適用関連会社の(株)グランドゥース(出資比率49%)を介して、Airbnb等の民泊専用Webサイトまたは今後開設予定の自社Webサイトを通じて掲載し、利用者から宿泊料を徴収する流れとなる。同社は物件の管理運営と独自媒体展開により事業を拡大していく戦略となっている。また、民泊物件に関しては都心型のワンルーム物件から家族など複数人で利用できる戸建物件、各地方自治体との連携による体験型民泊物件といったように様々な物件を取りそろえることで民泊業界でのトップ企業を目指していく考えだ。なお、民泊物件はサブリース契約で展開するため主に宿泊料が売上高として計上され、あらかじめ定められた料金を不動産オーナーに支払う格好となる。
コワーキング事業は、不動産オーナーから物件を借り上げ、同社が貸主となってスタートアップ企業や個人に対して小規模オフィスや会議室等の共用スペースを賃貸する事業となる。10年ほど前からSOHO事業として行っていたが、ここにきて需要が拡大傾向となってきたことから、積極的に事業を拡大すべく2017年4月に子会社、fabbit (株)を設立し、「fabbit」というブランド名でサービスを展開している。2018年3月時点で国内20拠点、海外2拠点(米国・サンブランシスコ、フィリピン・マニラ)の運営を行っているほか、米国の提携先(2017年11月に資本出資)であるWORKBAR LLC.が18拠点で運営している。会員数は約3,000名(社)で、様々なスタートアップ企業支援プログラムを提供しているほか、スタートアップ企業の交流の場となるイベントの開催も積極的に行っていることが特徴となっている。ビジネスモデルとしては同社が「fabbit」を運営するための物件を賃借し、その後、利用者に貸し出す格好となるため、稼働率が損益分岐点を超えるまで一定のタイムラグが生じることになる。目安としては開設から1年半から2年程度で単月ベースの黒字化及び累損の解消を見込んでいる。収入は賃貸料のほか、オプションサービスとしてロッカー使用や郵便受けサービス、法人登記サービス、貸会議室サービスなど多様なメニューが容易されており、これらサービスの収入増で収益性を高めていく格好となる。また「スタートアップエコシステム」としてのVC紹介等のサービス提供も差別化ポイントである。
Share Cycle事業では「ecobike」ブランドで、2018年3月より東京、福岡で、5月より千葉で電動自転車の貸し出しサービスを開始している。自転車の設置場所(ステーション)はアパマンショップ店舗や取引先不動産オーナーの保有物件のほか、地方自治体や郵便局、コンビニエンスストアなどでも協業を進めながら設置していく予定となっている。利用者はスマホアプリで会員登録後に、アプリ内から希望するステーションを選択し、予約する流れとなる。貸出料金は15分当たり60円、1日で1,000円となっている。低価格の料金設定となっているため、利益率は低くなるが、社会貢献事業となるほか、不動産オーナーにとっても保有物件をステーションとして提供することで収入増につながるため、需要を見ながら全国展開していく計画となっている。
Parking事業は子会社のwepark(株)で展開する事業で、従来も自社物件や管理物件の付帯する駐車スペースをコインパーキングに活用していくことで着実に成長している。2018年3月末時点のパーキング台数では2,386台となっている。また、同社が出資している軒先(株)が運営する「軒先パーキング」(2018年3月時点で6,776台)ともシステム連携を行っている。
なお、賃貸斡旋店舗「アパマンショップ」の直営及びFC店舗(海外含む)は、2018年3月末時点で直営店が108店舗、FC店が1,036店舗の合計1,144店舗となっており、ここ数年は頭打ちとなっているが、店舗数、仲介件数とも国内トップ※となっており、取引不動産オーナー数(約20万人)、入居者集客数(約70万世帯)、Webサイトでの公開物件数(約180万件)でも国内最大級の実績を誇っている。また、賃貸管理物件数については、2018年3月末時点で75,144戸と増加傾向が続いている。
※2番手はセンチュリー21・ジャパン<8898>の935店舗、3番手は(株)エイブルの810店舗となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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