アエリア Research Memo(1):コミュニケーションをキーワードに、ネット社会で空気のような存在になる
[18/07/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
アエリア<3758>は、インターネットとモバイルの技術を駆使し、「コミュニケーション」をキーワードに、ネットワーク社会における「空気」(Air)のような必要不可欠な存在となることを目標に事業を展開してきた。現在、ITサービス事業、コンテンツ事業、アセットマネージメント事業の3事業を展開している。2017年12月期のセグメント別売上高構成比はITサービス事業29%、コンテンツ事業56%、アセットマネージメント事業15%で、業績は急拡大している。しかし現状に安住せず、自社の技術の応用や事業のシナジーによって、新たな領域や新たな付加価値を追及するなど、常に前向きに成長機会を求めている。
ITサービス事業は、情報商材を扱うネット通販サイト「infotop」を中心としたアフィリエイトプラットフォーム事業を行う(株)ファーストペンギンと、クラウド型メールソリューションなどデータサービス事業を行う(株)エアネットが主力2社で、安定収益源と言える。コンテンツ事業は、主に女性をターゲットにスマートフォン・ゲームの開発やキャラクターグッズの販売を行っている。その中の(株)リベル・エンタテインメントで、女性向け「イケメン育成ゲーム」の「A3!(エースリー)」が2017年に大ヒットした。ヒット作品の効果は3年続くと言われていることから、今まさに伸び盛りの事業と言える。アセットマネージメント事業では、投資用不動産の販売や中古マンションのリノベーション、コンサルタントなどを事業としている。その中でTWIST(株)は、主にAirbnbの運用代行業者として、民泊の運営サービスを展開している。安定性と将来性を兼ね備えた事業と言える。
同社は、既存事業の技術やノウハウを利用し、新技術の取り込みや新たな領域への拡大、事業同士のコラボレーションによる新たな付加価値の創造などを目指している。シナジーの1つのあり方として、ゲームと民泊のコラボレーションを企画、2018年8月に第1弾のコンテンツコラボレーション民泊をオープンする予定で、2018年7月18日にはブロックチェーントレカサービスを開始している。改ざんがほぼ不可能なブロックチェーン技術を利用することで、トレーディングカードをデジタルアセットとして1枚単位で登録・発行・流通させる考えだ。これにより同社は、これまで単独で価値を持たせる事が難しかったデジタルアセットに対する価値創造と向上を目指す方針である。また、ディープラーニングを用いたAI技術を有する(株)データグリッドに出資し、これを弾みに、AIを利用してキャラクター画像を生成するプロジェクトに着手している。若干の顔の歪みなどは生じているが、既にAIによる画像生成は実現している。今後は画像生成の精度を更に向上させつつ、ユーザーの「好み」を認識して生成が可能な AI にまで開発を進展させる意向である。さらに、(株)サイバードを2018年6月28日に完全子会社化しており、サイバードの女性向け恋愛ゲームのノウハウや海外展開力などを、同社のゲーム開発に生かす方針である。
2018年12月期第1四半期の業績は、売上高6,720百万円(前期比196.1%増)、営業利益807百万円(同84.9%増)となった。ITサービス事業は堅調、コンテンツ事業は「A3!」のヒットで大幅増益、スタートしたばかりのアセットマネージメント事業は、民泊は制度的な課題は残るが、旺盛な不動産投資需要から利益を確保した。2018年12月期の業績については、売上高23,000百万円(前期比44.9%増)、営業利益4,000百万円(同48.6%増)を見込んでいる。ITサービス事業は引き続き堅調、コンテンツ事業は既存タイトルの改良や新規コンテンツの開発により大幅増収増益、アセットマネージメント事業では不動産の売買に民泊サービスが少しずつ乗るイメージである。しかし、「A3!」の収益効果の継続と海外展開に加え、新作のリリースも相次いでいる。しかも、サイバードの連結は期初に予定されていなかったため、期中で売上高5,000百万円、営業利益200百万円が業績に上乗せされる見込みである。以上から、2018年12月期業績は、同社予想を上回って着地することが期待される。
■Key Points
・ITサービスをベースにゲーム開発や不動産売買を展開。業績急改善
・2018年12月期営業利益は「A3!」のヒットが依然寄与。民泊も本格化
・自身の技術やノウハウを生かし新技術や新領域、新たな付加価値を創出
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<MH>
アエリア<3758>は、インターネットとモバイルの技術を駆使し、「コミュニケーション」をキーワードに、ネットワーク社会における「空気」(Air)のような必要不可欠な存在となることを目標に事業を展開してきた。現在、ITサービス事業、コンテンツ事業、アセットマネージメント事業の3事業を展開している。2017年12月期のセグメント別売上高構成比はITサービス事業29%、コンテンツ事業56%、アセットマネージメント事業15%で、業績は急拡大している。しかし現状に安住せず、自社の技術の応用や事業のシナジーによって、新たな領域や新たな付加価値を追及するなど、常に前向きに成長機会を求めている。
ITサービス事業は、情報商材を扱うネット通販サイト「infotop」を中心としたアフィリエイトプラットフォーム事業を行う(株)ファーストペンギンと、クラウド型メールソリューションなどデータサービス事業を行う(株)エアネットが主力2社で、安定収益源と言える。コンテンツ事業は、主に女性をターゲットにスマートフォン・ゲームの開発やキャラクターグッズの販売を行っている。その中の(株)リベル・エンタテインメントで、女性向け「イケメン育成ゲーム」の「A3!(エースリー)」が2017年に大ヒットした。ヒット作品の効果は3年続くと言われていることから、今まさに伸び盛りの事業と言える。アセットマネージメント事業では、投資用不動産の販売や中古マンションのリノベーション、コンサルタントなどを事業としている。その中でTWIST(株)は、主にAirbnbの運用代行業者として、民泊の運営サービスを展開している。安定性と将来性を兼ね備えた事業と言える。
同社は、既存事業の技術やノウハウを利用し、新技術の取り込みや新たな領域への拡大、事業同士のコラボレーションによる新たな付加価値の創造などを目指している。シナジーの1つのあり方として、ゲームと民泊のコラボレーションを企画、2018年8月に第1弾のコンテンツコラボレーション民泊をオープンする予定で、2018年7月18日にはブロックチェーントレカサービスを開始している。改ざんがほぼ不可能なブロックチェーン技術を利用することで、トレーディングカードをデジタルアセットとして1枚単位で登録・発行・流通させる考えだ。これにより同社は、これまで単独で価値を持たせる事が難しかったデジタルアセットに対する価値創造と向上を目指す方針である。また、ディープラーニングを用いたAI技術を有する(株)データグリッドに出資し、これを弾みに、AIを利用してキャラクター画像を生成するプロジェクトに着手している。若干の顔の歪みなどは生じているが、既にAIによる画像生成は実現している。今後は画像生成の精度を更に向上させつつ、ユーザーの「好み」を認識して生成が可能な AI にまで開発を進展させる意向である。さらに、(株)サイバードを2018年6月28日に完全子会社化しており、サイバードの女性向け恋愛ゲームのノウハウや海外展開力などを、同社のゲーム開発に生かす方針である。
2018年12月期第1四半期の業績は、売上高6,720百万円(前期比196.1%増)、営業利益807百万円(同84.9%増)となった。ITサービス事業は堅調、コンテンツ事業は「A3!」のヒットで大幅増益、スタートしたばかりのアセットマネージメント事業は、民泊は制度的な課題は残るが、旺盛な不動産投資需要から利益を確保した。2018年12月期の業績については、売上高23,000百万円(前期比44.9%増)、営業利益4,000百万円(同48.6%増)を見込んでいる。ITサービス事業は引き続き堅調、コンテンツ事業は既存タイトルの改良や新規コンテンツの開発により大幅増収増益、アセットマネージメント事業では不動産の売買に民泊サービスが少しずつ乗るイメージである。しかし、「A3!」の収益効果の継続と海外展開に加え、新作のリリースも相次いでいる。しかも、サイバードの連結は期初に予定されていなかったため、期中で売上高5,000百万円、営業利益200百万円が業績に上乗せされる見込みである。以上から、2018年12月期業績は、同社予想を上回って着地することが期待される。
■Key Points
・ITサービスをベースにゲーム開発や不動産売買を展開。業績急改善
・2018年12月期営業利益は「A3!」のヒットが依然寄与。民泊も本格化
・自身の技術やノウハウを生かし新技術や新領域、新たな付加価値を創出
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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