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アエリア Research Memo(5):2017年事業化で早くもコラボレーション

注目トピックス 日本株
■事業概要

4. アセットマネージメント事業
アエリア<3758>は2017年半ばを過ぎて、7月TWIST(株)、8月(株)Impression、11月(株)トータルマネージメント、2018年2月に清匠(株)と、矢継ぎ早に不動産関連の企業を買収、事業化した。Impressionは投資用不動産の販売を強みに投資用マンション開発や住居用不動産販売、リノベーション事業などを展開している。トータルマネージメントは戸建分譲や収益物件の開発に強みを持ち、中古マンションリノベーションや不動産売買、コンサルタントなどを事業としている。相続などによる物件取得が多く、意外とリスクの低いことが特徴である。パチンコ店専門清掃業として設立された清匠は、各種清掃業のほか電気や消防など設備保守点検業務、環境衛生管理業務、警備業などを請け負っている。現在、印刷機械の洗浄請負が伸びており、洗浄機械の製造販売も行っている。アセットマネージメント事業の各社は、比較的固く収益を上げている会社が多く、2017年12月期にセグメントされたため急仕立てのイメージが強かったが、事業として既に収益貢献を開始している。

その中でTWISTは、個人などに向けて民泊運営代行サービスを展開している。投資利回りが期待できる民泊物件の選定から、プロデザイナーの内装デザインなどによる民泊物件化、24時間多言語対応サポート、物件の清掃・管理、そしてAirbnbやアジア最大のグローバルオンライン宿泊予約サイトAgodaへの掲載代行まで、東京と京都を中心に高収入物件専門に、ワンストップの完全代行サービスを行っている。

ところで、2017年の訪日外国人数は2,869万人と前年比19.3%増となった。観光立国を目指す国家施策もあり、東京オリンピック・パラリンピック開催へ向けて、訪日外国人数の更なる拡大が見込まれる。一方で、日本には宿泊施設が非常に不足している。その狭間を埋めると期待されているのが「民泊」である。その民泊を本格的に解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が2018年6月に施行された。新法の狙いは民泊の育成だが、営業日数を年180日までに制限し、届け出と宿泊者の本人確認を義務化する規制を設けている。騒音やゴミ出しなどのマナー違反や犯罪利用など、近隣住民の不安に配慮して規制を強める自治体も増えている。このため、一時的に規制色が強まり、無許可の事業者が大きく減る見込みである。しかし、その代わりに登録された正規の事業者が増えるなど、事業者の中身が入れ替わっていくことが予想される。これは、中長期的に見て民泊を健全な事業に育成するために不可欠な処置だと考える。

TWISTは、そういう意味で、これからの会社である。しかし、同社グループ全般との親和性が高く、既に様々なシナジーやコラボレーションの実現が見込まれている。TWISTと連携すれば、アセットマネージメント事業の他社は保有不動産を民泊用施設として利用することができる。ITサービス事業のテクノロジーを掛け合わせれば、不動産テックと言われる利便性の高いサービスを行うことができる。もちろん、コンテンツ事業のIP(Intellectual Property)を利用したアイデアは豊富にある(8月に第1弾コラボレーションを計画中)。TWISTをテコにした、同社全体の高付加価値化や成長促進が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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