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日プロ Research Memo(1):社会インフラ分野に関わる制御系、組込系のシステム開発に強みを持つ独立系企業

注目トピックス 日本株
■要約

日本プロセス<9651>は、独立系のソフトウェア開発を中心とした企業である。コンピューターの黎明期である1967年に、プラント業界向けのエンジニアリングとコンサルティング、及びシステム開発を業務とする独立系企業として創立して以降、成長を遂げてきた。

主要ビジネスであるソフトウェア開発においては、制御・組込系システムの技術をベースに、ハードウェアにより近いファームウェアやミドルウェアなど難易度が高く参入障壁が高い分野の開発を得意としている。また、半世紀に及ぶ長い期間に培ってきたソフトウェアエンジニアリング技術を生かし、ソフトウェアの要件定義、開発から運用、保守にとどまらず、構築サービスや検証サービスなどにも事業領域を広げている。

とりわけ、エネルギー、鉄道、自動車、防災、航空宇宙などの社会インフラ分野に関わるシステム開発に強みがあり、顧客の仕様決定から完成まで一貫して請け負うことで同社の持てる力を余すことなく発揮し、最大のメリットを提供する「トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービス(以下、T-SES)」を目指している。

2018年5月期連結決算は、売上高が前期比13.0%増の6,289百万円、営業利益が同25.8%増の512百万円、経常利益が同24.7%増の579百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.5%増の314百万円となった。セグメント別では、制御システム、自動車システム、特定情報システム、組込システムなどの好調が目立つ。

2019年5月期は、売上高こそ前期比6.4%増と増収を見込んでいるものの、営業利益は同10.3%減の460百万円、経常利益は同13.7%減の500百万円となる見通し。会社側によると、2018年5月期は案件が潤沢な中、効率的なプロジェクト運営が行えたことなどで好調に推移したが、2019年5月期では前期に引き続き受注環境は好調と見込むものの、今後の持続的成長に向けた投資をあえて積極的に行うとしている。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、同5.1%増の330百万円を予想している。

一方、2018年5月期の配当は上期に20円、1対2の株式分割を実施した後の下期は10円を実施した。2019年5月期も実質的に前期と同額の年間20円配を見込んでいる。配当性向は、2018年5月期が62.7%、2019年5月期予想が58.7%。株主重視の姿勢が注目できるだろう。会社側では、配当性向50%以上を目標としている。

■Key Points
・社会インフラ分野に関わる制御系、組込系のシステム開発に強みを持つ独立系企業。
・財務状況は、無借金経営を続けているため極めて良好。2018 年5 月期は、増収増益。
・2019年5月期は増収・減益予想。あえて、今後の持続的成長への積極的な投資を行う。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)



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