ナック Research Memo(1):「暮らしのお役立ち」を基本戦略として、多角化で発展してきた企業
[18/08/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ナック<9788>は、「暮らしのお役立ち」を基本戦略として、多角化で発展してきた企業。展開する事業は、「家を買って掃除して水を飲んだ」──といったように、住まいと生活に関わる分野で、それぞれが有機的に結合していることで、“暮らしのコングロマリット”とみることができる。事業は、ストックとフローがバランス良く配置され、ストックビジネスで収益基盤を万全なものとした上で、他の事業投資を積極的に行い新たな成長エンジンを構築、かつ、多角化によってリスク分散も成されてきた。
創業は1971年、東京都町田市においてダスキン<4665>のフランチャイズ企業としてスタートした。1984年にはダスキンのフランチャイズ企業として日本一の売上高を達成。現在もその地位にある。その後、環境衛生、建築コンサルティングと多角化展開し、1995年に株式店頭公開を果たした。1997年には東京証券取引所市場第2部に上場、1999年に市場第1部に指定替えとなり、現在に至っている。
現在のセグメントは、クリクラ事業、レンタル事業、建築コンサルティング事業、住宅事業、美容・健康事業の5つで構成されている。(※2019年3月期より通販事業を美容・健康事業に名称変更)クリクラ事業のウォーターサーバーでは業界トップであるほか、レンタル事業のダスキン事業は既述のように日本一。同社はダスキンのフランチャイジーのイメージがある一方で、害虫駆除のwith(ウィズ)事業では、およそ100の加盟店を擁するフランチャイザーでもある。住宅事業は、M&Aによってタイプの異なる企業をそろえ、消費者のニーズに対応できる態勢を整えた。
業績は好調に推移している。2018年5月11日に発表された2018年3月期決算は、売上高89,818百万円(前期比4.6%増)、営業利益1,637百万円(同116.3%増)、経常利益1,574百万円(同98.4%増)と大幅増益を確保した。親会社株主に帰属する当期純利益は、住宅事業で減損損失が生じた影響で、994百万円の損失(前期は415百万円の利益)となったが、本業は順調に推移していると言えそうだ。
2019年3月期の見通しは、売上高96,500百万円(前期比7.4%増)、営業利益2,000百万円(同22.2%増)、経常利益2,050百万円(同30.2%増)と連続大幅増益の見通し。親会社株主に帰属する当期純利益も、不採算部門の改善により、600百万円と黒字に転じると予想されている。
■Key Points
・2019年3月期は構造改善効果もあり大幅増益へ
・ダスキン事業はM&Aでスケールメリットも
・さらなる利益成長のカギは住宅事業再建の進捗度合い
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
<MH>
ナック<9788>は、「暮らしのお役立ち」を基本戦略として、多角化で発展してきた企業。展開する事業は、「家を買って掃除して水を飲んだ」──といったように、住まいと生活に関わる分野で、それぞれが有機的に結合していることで、“暮らしのコングロマリット”とみることができる。事業は、ストックとフローがバランス良く配置され、ストックビジネスで収益基盤を万全なものとした上で、他の事業投資を積極的に行い新たな成長エンジンを構築、かつ、多角化によってリスク分散も成されてきた。
創業は1971年、東京都町田市においてダスキン<4665>のフランチャイズ企業としてスタートした。1984年にはダスキンのフランチャイズ企業として日本一の売上高を達成。現在もその地位にある。その後、環境衛生、建築コンサルティングと多角化展開し、1995年に株式店頭公開を果たした。1997年には東京証券取引所市場第2部に上場、1999年に市場第1部に指定替えとなり、現在に至っている。
現在のセグメントは、クリクラ事業、レンタル事業、建築コンサルティング事業、住宅事業、美容・健康事業の5つで構成されている。(※2019年3月期より通販事業を美容・健康事業に名称変更)クリクラ事業のウォーターサーバーでは業界トップであるほか、レンタル事業のダスキン事業は既述のように日本一。同社はダスキンのフランチャイジーのイメージがある一方で、害虫駆除のwith(ウィズ)事業では、およそ100の加盟店を擁するフランチャイザーでもある。住宅事業は、M&Aによってタイプの異なる企業をそろえ、消費者のニーズに対応できる態勢を整えた。
業績は好調に推移している。2018年5月11日に発表された2018年3月期決算は、売上高89,818百万円(前期比4.6%増)、営業利益1,637百万円(同116.3%増)、経常利益1,574百万円(同98.4%増)と大幅増益を確保した。親会社株主に帰属する当期純利益は、住宅事業で減損損失が生じた影響で、994百万円の損失(前期は415百万円の利益)となったが、本業は順調に推移していると言えそうだ。
2019年3月期の見通しは、売上高96,500百万円(前期比7.4%増)、営業利益2,000百万円(同22.2%増)、経常利益2,050百万円(同30.2%増)と連続大幅増益の見通し。親会社株主に帰属する当期純利益も、不採算部門の改善により、600百万円と黒字に転じると予想されている。
■Key Points
・2019年3月期は構造改善効果もあり大幅増益へ
・ダスキン事業はM&Aでスケールメリットも
・さらなる利益成長のカギは住宅事業再建の進捗度合い
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
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